H・ローセンフェルトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
スウェーデンからまたミステリ作家が出ました。
脚本家二人の合作。
面白いシリーズになりそうです☆
セバスチャンは母親がなくなったため、実家を整理しようと故郷に戻ってきた。
若い頃に家を出たきり戻らなかったのには事情がある。
その町で殺人事件が起き、国家刑事警察の殺人捜査特別班が呼ばれる。
それはかってセバスチャンが心理捜査官として活動していた班で、旧知の仲のトルケルがリーダー。
セバスチャンは仕事に加わるよう依頼される。
優秀だが口が悪く協調性に欠け、女と見れば口説いて回るセバスチャンはトラブルメーカーで、同僚は嫌な顔をするのだったが‥
セバスチャンはある理由から参加することに。
猟奇殺人に捜査官は嫌な男?かもしれないので、読むのは後回しにしていました。
いやこれが‥
捜査側にも個性的な登場人物が揃っていて、それぞれの人生があり、仕事だけに打ち込んでいる刑事は一人もいないぐらい。
リアルさもありつつユーモア漂う描写、それに殺人の描写はしつこくありません。
セバスチャンは内面も描かれているので、単なる自己中男というのではなく、意外に感情移入も可能。
自分でもどうしようもない男と思っているのですが、そのひねくれぶりがけっこう面白い。高圧的な教育者の父親と冷たい母親に育てられ、一度は心から愛した人もいたのです。
キャリアウーマンが何人もいて外見の描写が少なく、見慣れない名前ばかりなため最初は区別がつきにくい。名前と年齢層、職業でスウェーデン人ならイメージがある程度できるのかもしれませんが。
脚本家なのにと意外でしたが、脚本家ゆえかもしれませんね。
どんな女優でも配役できるように、ね。
既に映像化されているようです☆ -
Posted by ブクログ
母が死に、薄情な息子は実家の処分をするためだけに故郷に帰って来て、高校生男子が心臓を抉り取られた遺体で発見される事件に遭遇する。かつて仕事仲間だった捜査班の責任者であるハンケルに捜査に加わって欲しいと言われ、実家で見つけた手紙の主である、かつて自分が火遊びをした女子大生が自分の子供を生んでいるかもしれないので、捜査に参加し警察のコンピューターをこっそり使って現住所を何とか調べられないか、と言う、全くの私欲で捜査に参加するセバスチャン。スマトラ沖地震の津波で妻子を一度に失うと言う喪失を抱えているとは言え、同情の余地なしなくらいに身勝手でセックス依存症気味な彼を、人は「嫌な奴」と分類する。セバスチャン自身も、深い喪失を抱えナイーブな面を持ち合わせているとは思えないくらい、普段の振る舞いは傍若無人である。読んでいて、この位に嫌な奴は普通に存在しているよ、こういう人間と仕事以外では付き合いたくないと遮断しているのでしょっちゅう遭遇してない気でいるが、と思いつつ読んでいて、殺人事件の核心に迫っていく臨場感と共に、セバスチャンはどこで「心理捜査官」としての顔を煌めかせるのだろう、と言う期待感で読んでいた。
セバスチャンは嫌な奴、卑怯とも言える程に自己中心な人間だ、最後までそうであったと言えばそうなのだが、犯人の心理を読み、一人説得に向かう様は「職業病」と言うよりは犯人の心の中が行き着くところが解ってしまうから、解ってしまう「人間」として対処したと思えた。犯人に深い同情を示すわけでもなく、職業人として自尊心を持って対峙すると言う大義名分も振りかざさず…ただ「話をしないといけない」と言う単純な方法を選択した、と言うだけで。
作中、私はあまり女性登場人物には感情移入しないんだが、この捜査チームの中で一番真面目に仕事してるな、と思ったヴァニヤが「誰で」あるか解るラスト、これがシリーズもの第1作目である事を踏まえると、次作が楽しみで仕方ない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレうわー、何故か感想を書き忘れていた。
細かいことはもう思い出せないけれど、セバスチャンが信じられないほどにピュアな心をまだ持っていたこと、けれどそれと同時にとんでもない邪な心も持っていることのアンバランスさが、さらに際立った物語だったと記憶しています。
傷つきうちひしがれるセバスチャンに思わず哀れを催してしまい、とんでもない酷い男だったことを忘れてしまいそうになる。
大抵の警察ものでは、シリーズがすすむほどにチームの絆が感動を呼ぶ展開に…ってのが多いけれど、このシリーズはフツーっぽかった人までどんどんヤバい人になっていっちゃうという…
このねじくれ加減が、たまらない。
シリーズ続巻はまだか!