H・ローセンフェルトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【手を縛られ、首を切られた女性の死体が発見され、国家刑事警察のトルケルは連続殺人犯ヒンデの手口と同じであることに気づく。しかし、すでに投獄された彼には不可能。捜査班は模倣犯の犯行と見て捜査を開始する。一方、心理捜査官のセバスチャンは、ある不純な動機から、再びチームに加わろうと画策する。】
前作でめちゃくちゃハマったセバスチャンシリーズ、第二弾! 今回の事件では前作のネタが物語の中心になるため、未読の人は要チェック、というかこの作品を読んではいけません。
セバスチャンが相変わらずのクズっぷりで安心しました。(笑)しかし、今回は強烈なストーカー女が現れ、まさかの苦戦を強いられることに。捜査班の人間関係の変化もあり、飽きさせない内容になっています。正体をつかめない犯人に近づけるのか? -
Posted by ブクログ
捜査班メンバーの群像劇でもあるミステリー。
文章が読みやすい。また、回りくどい表現や惨たらしい描写もないので、残虐度の高い犯罪物が苦手だけどミステリーは読みたいという人にはちょうどいい良作ではないかと思う。
上下巻で群像劇も含んでいるせいか、捜査の進展が遅く感じた。
それでも、残りのページ数からしてこれは犯人じゃなさそうだな、この登場人物もミスリード誘ってるんだろうな、などと思いながら、こちらも焦らず気長に読んでいたし、犯人が判明した後はすべて一件落着したものと思い緩んだ気持ちで読み進めた。
…が、最後の1ページでまさかのオチ。そっちの決着がまだ残ってたか!
完全に油断しきったところに新たな導火線を放り込まれてしまい、俄然次作を続けて読む意欲が湧いてきたw
次作のタイトルが「模倣犯」ということは、何度か作中に出てきた連続殺人犯ヒンデとやらの模倣犯かな? -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
前作で明らかになった事が今回の重要なキーポイントとなっている為、1作目から読んだ方が良いかと思います。
かつてセバスチャンが逮捕したサイコパスの殺人鬼・ヒンデの模倣と思われる連続殺人が発生。
今作もセバスチャンは無理やり捜査チームに参入しようとするのですが、今作ではセバスチャンは仕事を得、人生を取り戻そうとあがいています。
悲しみの底から這い上がろうとする姿には、傍若無人な過去を分かっていても応援したくなる。頑張れセバスチャン!
が、せっかくセバスチャンが前向きになったその矢先に、これまでの軽薄な行動のしっぺ返しを食らうような状況に陥りなんとも歯痒い。
サイコパス殺人鬼とセバスチャンの対決という状況にはワクワクしましたが、捜査チームやハラルドソンが甘すぎてちょっと物足りなかったです。
とはいえ、セバスチャンが孤立し追い込まれていく様はもどかしく、終盤の攻防は手に汗握りつつも、切ない。
セバスチャンの株が上がる一方で、捜査チームなどの面々の印象は大変悪い。周囲の人間はセバスチャンを無法者と責めますが、おまえたちも大概だよ、と思わずにはいられませんでした。
このシリーズは事件を通して登場人物たちを描いた群像劇ですが、今のところキャラクターに比重が置かれているように思います。警察小説の重厚さも個人的にはもっと欲しい。
しかし、次作に向けての布石も打たれ、続きが気になる終わり方。
ほっと一息ついたところで、雲行きが怪しくなる緊迫感に期待が膨らみます。
そして、ダメダメだけれどもなぜか憎めないハラルドソンは今作でもいろんな意味で大活躍。彼が今後どうなってしまうのかも気になるところです。
新たに登場したエリノールは不気味で強烈なキャラクターでした。果たしてセバスチャンの救世主となるのか、疫病神となるのか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレセックス依存症で誰彼構わず口説き落とすトラブルメーカーの主人公セバスチャン。表紙や帯の印象から優秀な変人捜査官という感じでもっとユーモア色が強いのかと思っていましたが、考えていたよりも真面目な雰囲気でした。
彼が背負うものが重く、非常識な言動にもコミカルな要素は希薄でしんみりしたりイラッとしたり。
とはいえセバスチャンが捜査に参加するあたりからは軽快になっていきます。ごくごく個人的な理由で参加した事件にも、口ではどうでもいいと言いつつのめりこんでいき、生き生きと嫌味の言い合いをしているのは楽しい。
他の捜査官たちも負けず劣らずの個性派揃いです。
事件は心臓をえぐり取られた少年の死体の発見という猟奇的なものですが、人間ドラマの方が充実しており事件関係者のみならず捜査陣の方にも様々な問題が浮き上がっていき混迷を極めます。
着実に事件が真相に向けて進展していくにも関わらず、被害者少年の人物像が最後の最後までいまいちハッキリしないというのが謎めいていておもしろかったです。
周囲の人物にスポットを当てていき真相を覆い隠していくのも丁寧。
最終的に少年に深く注目した時に真相に繋がるというのは心理捜査官の面目躍如でした。
そして最後のオチにはビックリ。やりたい放題だったセバスチャンの唖然とした顔が目に浮かぶようでニヤリとしました。
私情で捜査に影響を与えてしまう警察の面々はちょっと鬱陶しかったですが、新たな展開を迎えてセバスチャンの傍若無人ぶりや捜査チームがどうなるのか、シリーズのようなので今後も注目です。
ネタバレ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
個人的事情に左右され中途半端に解決を急ぐ捜査官たちと、事件に興味がなかったにも関わらず真相を掴むセバスチャンという対比が良い。
校長や母親など怪しい人物が前面に出ており、セバスチャンの悪癖もあって事件の要である女教師が上手く隠れていました。
「殺人者ではない男」という書き方を最初からしているのですが、これのせいで殺人犯のサプライズが弱まったように感じます。
無味乾燥な生活をしていたセバスチャンが、事件を通して人生の刺激を感じていき、最終的に犯人の少年に対して真摯に向き合った姿にはぐっときました。
ハラルドソンはあれだけ引っ張ったのだから最後の最後に大活躍があるのかと期待しましたが、撃たれただけだったのにはちょっと残念。