H・ローセンフェルトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
下巻、読みおわった!
人物描写やカラクリが
なんと映像化しやすい小説なのだ!と思ったら
二人の作者はスウェーデンを代表する脚本家
なのであった。やっぱり。
同僚同士。
上司と部下。
夫と妻。
男と女。
友人同士。
教師と生徒。
そして、親と子。。。
あっ!と驚く結末も用意されており
上質の人間ドラマにできあがっている。
上巻で人物が人間臭く描かれていて良いと書いたが
下巻ではその魅力が一層際立っている。
主人公のセバスチャンの心の変遷と
事件解決へのラストスパートが
うまい具合に並走している。
実はセバスチャンはこの事件の捜査に
別の目的で参加していた。
それはある女性を探し当てるこ -
Posted by ブクログ
快調のシリーズ2作目、後半。
連続殺人犯ヒンデの模倣と思われる事件が起きる。
セバスチャンがかって心理捜査官として犯人を割り出したのがヒンデだった。
被害者の共通点を探していたセバスチャンは、とんでもないことに気づく‥
この事件はセバスチャンの関係者を狙っていたのだ!
もともと女性関係が多いというか、独り寝が苦手で次々女性を口説いては別れてきたセバスチャンだが、行きずりのつもりだった相手エリノールが何も求めない性格で、ふと安らぎを覚えます。
仕事と人生を立て直そうと、彼なりに真剣に考え始めていました。
ところが、自分のしでかした旧悪がしっぺ返しをするように、彼の前途に立ちふさがることに。
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Posted by ブクログ
「犯罪心理捜査官セバスチャン」のシリーズ2作目。
人間味溢れる警察小説です☆
1作目の終わりで、セバスチャンは人生が変わる事実に直面。
その後どうなったかというと‥珍妙なことに。
変人まっしぐらだけど、かえって1作目よりもセバスチャンの人間性がまとまって感じられます。
女性が殺される事件が起き、その手口はかってセバスチャンが犯人を挙げた連続殺人犯ヒンデのやり口にあまりにもそっくりだった。
ただし、ヒンデは獄中にある‥模倣犯か?
この事件には自分が不可欠と、殺人捜査特別班のリーダー、トルケルに掛け合い、チームに入るセバスチャン。
ヒンデが収容されている刑務所の所長は、なんと1作目に出てきた -
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Posted by ブクログ
面白く読み終われました☆
地方の町で少年の遺体が発見され、たまたま故郷に帰っていたセバスチャン・ベリマンが10年ぶりに捜査に加わる。
心理学者のセバスチャンは、かって国家刑事警察のプロファイラーだったのだ。
女と見れば口説きにかかるセックス依存症で、事件関係者にも手を出してしまうという困った奴。
見た目は意外に普通らしいけど、それが案外抵抗感をなくすのか‥? 上巻の表紙イラスト、内面をイラストにすればこっちだと思うよ。
心理学の知識と経験を生かして、口説きながら反応を見てやり方を変えていくという。とんでもない男だけど、どうやるのか知りたい人もいるかも?(笑)
少年ローゲルの発見に遅れをとっ -
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Posted by ブクログ
1作目よりも面白い。はるかに面白いと言っても良い。1作目の最後の一撃で明らかにした事実をこの2作目では発展させ、メインの事件(主人公セバスチャン・ベリマンが過去に逮捕したサイコキラーが登場する)に密接に関わらせて物語が進む。さらにセバスチャンと殺人捜査特別班の面々の人間関係とそのドラマが加わって、上巻はクスクス笑いながら読み、下巻は一気読みせざるを得ないサスペンスが盛り上がる。
作者のミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトは脚本家出身。今回も最後をさらに続きが気になるエピソードで締めくくっているのはテレビの連続ドラマを思わせる。テレビドラマ的というと、悪口にしかならないのが普通だけれ -
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最後の一撃にやられた。これは予想していなかった。
心臓をえぐり取られた被害者という設定はサイコスリラーの様相だが、実際には警察小説。スウェーデンの殺人捜査特別班の面々が地方で起きた殺人事件を捜査する。主人公のセバスチャン・ベリマンは自信過剰でセックス依存症の迷惑男。捜査に関わったのも個人的な目的がある。ユーモラスな半面、スマトラ島沖地震による津波で妻子をなくした過去にとらわれている。他のメンバーも個性豊かに描き分けられ、入り組んだ人間関係も読みどころだ。
事件が終わった後に描かれる最後の一撃が効果的なのは終盤に立ち上がってくる家族のテーマと密接に絡んでいるから。これはうまい。訳者あとがき -
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Posted by ブクログ
ようやくセバスチャンの読み方がわかった(遅い)
通常の警察小説として読むのは誤りです。
様々な秘密を抱えている国家刑事警察殺人捜査特別班の面々、かなりこじれてきてます。
山中で身元不明の四人の死体が発見される。
上巻の冒頭、四人を殺害したと思われる暗殺者の視点で語られる。
この女性とセバスチャンの対決となるのか?と思いきや、事件は捜査班の人間関係の動きを生むきっかけの要素が強い(事件関係者間の心情もしっかり過ぎるくらいしっかり描いてる)
海外ドラマっぽい強烈な引きや謎で魅せる事もできる方々なのに、それぞれの視点で会話の中で生まれる読み合う登場人物の内面の動きを丁寧に描いていきます。人間ド -
Posted by ブクログ
シリーズ二作目
前作で主人公の「秘密」が明かされた為、他のメンバーにバレないように行動が制限される。過去の事件の凶悪犯との知能戦にも苦戦、ほぼ活躍が無いまま時間が過ぎて行く。
事件の進展よりも人間関係のドラマを重視してる。監獄の中にいる凶悪犯とそれを支持する模倣犯のように、人と人が出会うこと変化していく様子が捜査班側の当時人物それぞれで描かれていて面白い。
「この人、この話だけで登場しなくなるのかな」と思うようなひとがキーマンになってきたり、あっさり消えたり展開が読めない部分は良い。でも、セバスチャンの活躍どころが上下巻なら一回ずつくらいは欲しいかな…女と寝てるか焦ってるだけやん…とか言い -
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Posted by ブクログ
ネタバレ(上巻より)
セバスチャンの女癖の悪さにまきこまれたウルスラが
片眼を失ったものの無事でよかった。
彼女を愛するリーダーのトルケルといい、
今回登場した政治家の妻をもつエリック警部といい、
愛する人を大事にする男性たちが報われないのは、
納得がいかない。
そして、ビリー。
結婚式のシーンでビリーは危ないな、とぼんやり思った。
でもそれは、幸せな結婚生活を送れるのだろうか、という類の心配で、
婚約者のがぶり寄りで迎えた結婚式当日とあっては、
誰もがする心配だったと思う。
それなのに全く予想外の展開となってしまった。
彼も好青年だったのに。
また、作者たちのクリフハンガーにひっかかってくやし -
Posted by ブクログ
ネタバレ犯罪心理捜査官セバスチャンの第四弾。
相変わらず、捜査班の内輪もめに頁数がさかれているが、
事件とのバランスの悪さは気にならなかった。
一家四人が殺された現場から逃れた少女と
セバスチャンの関係が中心に思えたせいか、
読み手の方が慣れてきたのか、
セバスチャンが事件解決に役に立っていたからなのか。
人生で唯一心を開いた妻と娘を一度に失ったためか、
どうもセバスチャンは憎めない。
彼が望んだ結果にはならなかったとしても、
救おうとした少女が無事で良かった。
犯人が判明した後に残ったページ数の多さに
さらなる展開があるのかと、めまいがしそうだったが。
(下巻へ続く) -
Posted by ブクログ
ネタバレ(上巻より)
前作の最後で判明した、
セバスチャンの娘についての話が進むのは期待していたが、
それが話の中心になることや事件に巻き込まれることは
望んでいなかった。
また、前作のダメ警官が刑務所長になって再登場したのはわくわくしたが、
妊娠中の妻が巻き込まれるのはちょっと違う。
全体的にあざとすぎるというか、何かをやりすぎている気がする。
今回登場した女性で、
セバスチャンのストーカー、
人の話を聞いていない押しかけ女房的なエリノールよりも、
IT担当で特別班の縁の下の力持ち的存在だったビリーの彼女、
彼を変えようとしているミィの方に薄気味悪さを感じるのは、
自分だけだろうか。