藤石波矢のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本一冊まるごと全部、かかってきた電話に出てから通話が終わるまでのお話しなんです
電話をかけてきたのは、刀根美聖という美しい探偵。電話がかかってきたのは、その助手であり高校の後輩である田坂。
2人は12年に渡りある人物をマークしていました。その人物が焼死体で見つかる
それは自殺なのか?
12年の間に起きた4つの事件をもう一度最初から振り返ってみないか、と探偵が電話をかけてきたところから始まる物語。長い長い電話が終わるとき。真実が見えてきました。
すべて会話なので時系列がちょっとわかりづらいところもありましたが、後半伏線が回収されて… 読書垢さんお勧めの本ですが、いやぁ、まさかこうなるとは!!!
思わぬところに伏線が張り巡らされていて…
面白かったです!
いや、ちょっといろいろやばすぎ
部屋の中の象という慣用句を知っているか?という場面があって。
だれもが認識しているのに、だれも触れない問題のことなんだそうですけど
これはあるあるだなーと思いました。
みんながおかしいと思っているのに、みんなあえて知らん顔してること、ありますよね
あと、人の記憶について
人の記憶はあいまいで、単純化も美化もする
っていうところも
すごく納得しました。
そのときの本当の気持ちは、時間と共にどんどん美化されて
思い出してもその時の気持ちとは変わってしまっている…
人間は自分中心だから
自分は悪くないって思ってしまうし
美しい思い出にしたい願望から事実を捻じ曲げて記憶してしまう…
とても深いところに感動した物語でした。
内容はちょっとね
えーそりゃあんまりな…ってところもあったのですけど
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Posted by ブクログ
仲睦まじい夫婦の光弘と咲奈は、ある日お互いの裏切りを知ってしまう。さらに双方ともが自らの秘密を知られたと思ったことから、愛情は殺意に変わった。表面上は仲の良い夫婦のふりをしながら、お互いの殺害を企てる二人。いったいどうなってしまうのか。コミカルだけれど、ハラハラドキドキが止まらないサスペンスミステリです。
とんでもない話なんですよねえ。殺害計画があまりに緻密で狡猾で、なのに読み口がとってもコミカル。いやいや、そんな軽い気持ちでそんな大それたことを? そしてそんなにとんでもない罠を仕掛けられたにもかかわらず、知恵を絞って回避してしまうのもまた凄いのです。しかもなかなか正面からぶちまけることなく、あくまでも仲良し夫婦を装いながら……この二人、メンタルが強すぎます。結局のところとっても似たもの夫婦で仲がいいんじゃないのか?
さて、最終的に勝つのはどちらなのか。物語の結末自体は予想していたものの、しかしそんな罠が仕組まれていただなんて。最後まで気の抜けない展開です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ共著とはいえ、あの辻堂さんがこれほどラブコメ色の強い作品を書かれるとは驚きました。
物語の主人公は、仲良し夫婦の二人。
しかし、実は互いに隠し事があります。
しかも、それがバレてしまい、相手に嫌がらせや報復を受けていると思い込みます。
やがて、夫婦は表向きはいつも通りのラブラブを装いながら、殺し合いにまで発展していくです。
「バレて殺されるくらいなら、先に殺してしまおう」と、お互いが計画を立てるようになるのです。
しかし、何を試みても一向に上手くいきません。
相手の殺意に感づきながらも警戒し、平静を装って暮らす日々。
相手の腹を探り、計画を読み合う様子がユーモラスに描かれ、殺伐としたシリアスなテーマでありながらシュールな笑いへと昇華されていて、軽妙でとても読みやすかったです。
最初は、「少し懲らしめてやろう」という程度の報復から始まった計画が、次第にエスカレートし、やがて派手な殺害計画へと変貌していく展開も見ごたえがあります。
あとがきを読んで納得しましたが、本作はお二人の関係性と強い信頼があってこそ成立した物語なのだと分かります。
物語は夫視点と妻視点が交互に切り替わり進行しますが、夫側の計画を藤石さん、妻側を辻堂さんが執筆されたとのこと。
あの手この手で相手を殺す計画を立て、実行に移そうとした直後に視点が交代し、「どう危機を回避するか」を相手に委ねたそうです。
そして、上手く危機から脱すると、今度は返し刀で相手を追い詰めて……という「殺し合い」を繰り返す、リレー形式による連歌のような仕掛けになっています。
言ってしまえば破天荒なストーリーですし、ここまで殺伐とした夫婦関係を思うと現実離れした結末かもしれませんが、それも「ラブコメ」というジャンルに徹しているからこそでしょう。
もちろんミステリとしてのサスペンスフルな展開やハラハラ感、鮮やかな伏線回収も備わっています。
「そんな馬鹿な!」という野暮なツッコミは横に置き、上質なミステリ風味のラブコメとして飛び込めば、間違いなく楽しめる傑作です。