あらすじ
高校の文化祭、一緒に見た夕焼け、秘密の写真……。私が見つめる大好きな人は、いつも別の人を見ていた。十二年の歳月を経て、同窓会で再会した彼のもとに、届くはずのないフイルムが届いた。「ねえ知葉くん、いつかまた話せたら、私のこと好きだったのか、教えてほしい」――秘密を抱えたまま大人になった私たちの、止まっていた時がいま動き出す。温かい涙が零れる青春恋愛ミステリ。
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Posted by ブクログ
ただひたすらに淡く、切なく、儚い。
どこか懐かしいすれ違う青春の感情が、心を擽る。そして、どこか覚えた嫌な予感が、鮮明さを増して虚無感を増長させる。
でも、まるで思い出したくない記憶を思い出すかのように、頁をめくる手は止まらない。
残された一縷のバトンが実を結んだ時、そこに見る微かな救いと希望によって、得難く淡く、切なく、儚い感傷に浸る。そんな作品でした。
Posted by ブクログ
現在の話を小牧さん、高校時代の話を知葉君の視点から語った物語
知葉君がいい人で、でもなんか不穏な空気感が漂っている。悪いことが起こりませんようにと祈りながら読んだ。
知葉君は過去も現在も報われなさすぎで悲しい。