小島正樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
動機も殺害方法もわからないまま連続殺人は続いていく。
一族の中で次々と殺人が起これば、当然生き残った者の中に犯人がいると見当がつく。
犯人役を用意周到にあらかじめ決めていた犯人の凍てついた心理が怖ろしい。
まるで2時間ドラマの脚本を読んでいるようだった。
意外な人物が犯人…というのはミステリーによくある筋書きだけれど、いつ、どうやって犯行に及んだのか。
それを考えると、犯人に目星はついていたけれど特定する自信はなかった。
いつの間にか事件を起こしたそもそもの動機よりも、人を殺すことが目的になっていく犯人の心理変化は怖い。
殺人の快楽に染まってしまった人間には、何をどう伝えても虚しいような気もし -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルの持つ禍々しい響きがフックとなり、帯に書かれた「ラストに騒然」というキャッチが決め手となって手に取った一冊。
しかし残念なことに、その期待を満たすにはいたらず…
一回忌、三回忌、七回忌と同じ日に殺人が行われるという設定は興味深いものがありました。ただ、それ以外に惹かれる要素がなかったかな、と。
個人的に本作のような非現実なトリックを用いたミステリが好みではないという点。特にバスと土砂の件は、あまりに「ゲーム的」な香りが強くて、やや引き気味になってしまったことも、あまり良い印象に繋がらなかったのかも。
そうした点を「パズル的なミステリなんだ」と割り切って読んだとしても、真犯人があ