あらすじ
駐在所勤務を夢見、妄想を爆発させるミスター刑事・浜中康平とクールな相棒・夏木大介のコンビが迷走!?
「僕の妄想癖、どんどん進んでいるみたいです。どうしましょう、先輩」
「いずれ駐在所勤務になれば、治まるだろうさ」
鉄柵で囲まれたフリースクールで教師が殺害された。鉄格子の嵌まった狭い居室で学園を賛美する生徒たちに犯行は不可能。凶器は学園のはるか外にある街路樹の上方にささっていた。
群馬県警捜査一課の浜中と夏木は、事件のウラに学園の闇があると考えて捜査を開始する。
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Posted by ブクログ
田舎の駐在さんに憧れる妄想刑事、またしても大手柄。つくづく可哀想(笑)。
閉鎖的な与古谷学園で起こった殺人事件。一見倒叙ミステリなのですが、まさかそれだけで終わらないよねー、と期待しながら読み進みます。わりと序盤で明らかになるとある真相と、そして消えた凶器の謎。さらには学園の実態を探り生徒たちを救出しようとする刑事たちの捜査はとにかく応援したくなりました。
学園内部での死体探し、その過程で見つかるとんでもないもの(これを見つけるファインプレーも凄すぎるなあ)、とにかくぐいぐいと読む手が止まりませんでした。事件の解決もとても平和的でほっこりします。夏木と浜中のコンビも素晴らしくって。事件自体は悲壮に思えるけれど、温かな読み心地の一冊でした。
Posted by ブクログ
05月-11。3.5点。
浜中刑事シリーズ。フリースクールで発生した教師殺人事件。浜中・夏木のコンビが捜査。
面白い。決してラッキーだけで無い浜中刑事、いい味。
事件の根底にある友情、おもいやりが身にしみた。
Posted by ブクログ
浜中刑事シリーズ第2弾。タイトルから短編集だと思ったら長編だった。
鉄柵で囲まれたフリースクールで教師が殺害され、凶器は学園から離れた街路樹の上に刺さっていた。警察が調べていくと学園ではひどい虐待が行われていたようで‥
倒叙でありながらさらに捻りがあるストーリー。浜中刑事の妄想は控えめながら幸運呼び込み体質は相変わらずで、辛い話だが刑事が一丸となってフリースクールの闇を暴こうとしていたのが救いだった。
Posted by ブクログ
浜中と夏木のコンビがいい。実際にはありえないかもしれないけど、捜査一課の人間関係が気持ちいいミステリ(内藤了さんの作品とか)は、その部分でモヤモヤしないので読みやすいというか。
最初から「犯人」が分かる時点で、どのように事件に向き合っていくのか、またこの学園の暗部が晒されていくかが気になって、さらさら読めた。
Posted by ブクログ
名探偵は他におり、主人公は人柄と運に恵まれているという設定が面白い。決して気持ちのいい物語ではないのに、捜査側のキャラのおかげで読後感はいい。