秋梨惟喬のレビュー一覧
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少年探偵団に憧れた僕の前に現れた転校生。彼はまさしく名探偵にぴったりの頭脳を持っていた。
謎と推理のバランスが絶妙なんですね。
初っ端は密室殺人事件を扱うのですが、それでも日常の延長線上に事件があるのです。その後の事件も同じく突飛になり過ぎない。でも魅力的である。
その上で謎を解く手がかりや道筋も、小学生離れし過ぎず、それでいて視点をずらすことの見事さにやられるのです。
名探偵ゆえの見えてしまう、わかってしまう苦悩も描く。子どもにそれを背負わせるのかと思わなくもないが、フォローもある。
何より仲間がそのことに気づき心を配る。そこもいいんです。
作者に数合わせと言われた子も、それぞれが語り -
ネタバレ 購入済み
面白い
もろこし第2弾。個人的には〈鉄鞭一閃〉と最後の風水のが良かった。〈鉄鞭一閃〉の銀牌侠は何だかいつもの銀牌侠とは違うような、、でも皆それぞれの個性があってそれも面白いです。子供が可愛らしく、読んでいて饅頭が食べたくなりました(笑)
甜甜と師匠が離れ離れにならなくて良かった!
最後は恋愛のフラグが立ったような感じがしてドキドキしました。 -
購入済み
お気に入り
面白いです!もう何度も読み返した作品。中国を舞台にしたアクションミステリー。中国の歴史に特別詳しくなくても十分楽しめます。むしろ勉強になるぐらい?
悪を挫く銀牌侠がかっこいいんです!現実にもいたらいいのになぁ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ4+
かなり面白い。パッと見は小難しそうな雰囲気だが、思いのほか軽妙な筆致で、文の連ね方も良く練られており、親切なルビも相まってかなりリーダビリティが高く好印象。特に四話目の中編「悪銭滅身」は筋立てが見事で、クライマックスのアクション描写も良いし、ある意味ミスディレクションとなっているタイトルも素晴らしい。
二話目は古典的トリックを用いたエピソードだが、作中の世界観と絶妙にマッチしているのが目から鱗。なるほど書いてみたくなる。
【以下完全にネタバレ】
一話目の「殺三狼」は、それがどんな技なのかが謎の真相とリンクしているのだが、この世界はビックリ人間大集合みたいなものなので、片手 -
Posted by ブクログ
中華なミステリ、もろこしシリーズ第三弾。
今回も雰囲気がいいですね~。中国の歴史とか詳しくないですが、それでもというかだからこそ独特の楽しみがあるようにも思います。たとえて言うなら、ニンジャサムライが活躍するファンタジー日本みたいな。中華ファンタジー。変な説明。
そして今回は初の長編です。長編ならではの読み応えもあって満足度が高かったです。
しかし、毎回思うんですが、水滸伝や三国志など中国の有名歴史小説とかを熟知していたら「ここであの人物が!」とかより楽しめるんだろうなあ・・と。いやまったく知らない自分でもかなり面白く読めてるので知らない方にもお勧めではあるんですけど。 -
Posted by ブクログ
少年探偵団が登場するため、私の頭にとっさに浮かんだのはアニメの名探偵コナンだった。作者の秋梨惟喬さんは江戸川乱歩の少年探偵団を強く意識しているようで、作中でもたびたび言及がなされるのだが、少年探偵団シリーズを読んだことのない自分にとっては、コナンのほうがはるかに身近だったのだ。
けれど、本作は同じ殺人事件といっても、名探偵コナンのようにドロドロとはしていない。コナンでは犯人が殺人にいたった動機を深くり下げることが多いため、どうしても後味が悪くなりがちなのだけれども、本作では少年探偵団の小学生らしい微笑ましさ、その中で月岡くんが切れ味するどくくり出す推理がメインとなっているため、常にほのぼのと