柴那典のレビュー一覧

  • 平成のヒット曲(新潮新書)

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    バブル崩壊とその後の失われた20年、インターネットの登場、大きく速いスピードで価値観が変わり多様化していった平成において、「歌は世につれ、世は歌につれ」の言葉通りに、時代を反映したミュージックシーン、音楽産業の変遷や時代背景を追いながら、美空ひばりから米津玄師まで平成にヒットした30 曲をPick upし、筆者独特の視点で時代を切り取り、どのようにして時代の空気と共振したのか、そのヒットの必然性や意味付けをしながら、平成という時代を振り返る渾身の1冊。ヒット曲を通して、自分にとっての平成とはどういう時代だったのかを考えることも面白いと思う。

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    2022年02月09日
  • 平成のヒット曲(新潮新書)

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    ちゃんと時系列で、
    ちゃんと意味のあるヒット曲をチョイスしている。
    この手の本によくある、
    「私だけの名曲。しらないでしよ?」
    的なチョイスが無い。
    そこがとても好印象。
    平成を振り返ることができる良書です。
    付録的にデータがあれば
    さらに良かったと思います。

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    2022年01月19日
  • 平成のヒット曲(新潮新書)

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    <目次>
    第1部  ミリオンセラーの時代(1989~1998年)
    第2部  スタンダードソングの時代(1999~2008)
    第3部  ソーシャルの時代(2009~2019)

    <内容>
    10年ごとに区切った各部とも、一年ごとの注目曲を入れて構成。曲のエピソードや時代背景、歌手の事情などを交えて書く。面白かった。

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    2021年11月30日
  • ヒットの崩壊

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    風呂読書。音楽業界・マーケティングの話。淡々としているが、「あ、そうなってるのか」というおどろきもありおもしろい。

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    2020年06月15日
  • ヒットの崩壊

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    元ロキノンライターによる日本の音楽市場およびリスナーに関する分析本。様々な業界人へのインタビューや書物からの引用を交えながら、70年代から2016年時点までの市場の変化を的確に検証していると思う。特定のジャンルやカテゴリに偏ることなく、歌謡曲・演歌からボカロ・アイドルまで幅広く押さえた上での考察なのが良い。「ヒット」とは何なのか、その正体を感じ取ることができるはず。音楽ビジネスに興味がある人はもちろん、上を目指して必死に頑張っているバンドマンや地下アイドルなどの若者たちにとっても有益な一冊になるだろう。

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    2018年10月06日
  • ヒットの崩壊

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    TVでランキング形式の歌番組を観て誰もが同じようにヒット曲を知っていた時代から、音楽の聴き方楽しみ方がフェスのような体験・参加型に変わっただけで、音楽を聴かなくなったわけではない。また、カラオケで歌われる曲というのは最新の曲ではなく、最近になってカバーされたりと、長く支持される曲がある。カラオケに行って、親が好きだったとか、友だちがよく歌っていたと、すっかり忘れていた曲が登場して、驚いたことを思い出しました。

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    2017年05月02日
  • ヒットの崩壊

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    ヒット曲がでなくなって久しい。そんな音楽業界の現状をヒットチャート(オリコン)、テレビの衰退、フェスの人気、ライブの重要性、J-POPの現在などを含めて様々な音楽関係者(小室哲哉、いきものがかりに水野氏、その他)を絡めて書いた本である。

    第1章  ヒットなき時代の音楽の行方では、現状までの分析で小室哲哉が宇多田ヒカルの登場でどのように感じたか、カラオケやAKBの手法まで触れている。

    第2章  ヒットチャートに何が起こったかでは、オリコンがいかにして影響力をもったか、ビルボードとの比較などでも載せている。

    第3章  変わるテレビと音楽の関係では、マスメディアの王様のテレビが力を失い、しかし

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    2017年03月14日
  • ヒットの崩壊

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     脱稿があと2か月遅ければ,「ピコ太郎のPPAPや恋ダンスがヒットした背景も書き加えられたのに~」という著者の嘆きが聞こえてきそうではあるが,全体的に2010年代における日本の音楽市場が,その10年前と比較して変容しているプロセスは理解できた。

     前半の第1章~第3章は,ある程度予想できた内容の展開だった。とはいえ,改めて1990年代という時代を振り返ってみると,日本経済全体においてはバブル崩壊から構造不況期に突入し,「失われた20年」の前半期に位置するが,こと国内の音楽産業に関しては,むしろバブル絶頂期を迎えていたため,現代日本経済史の世界においては,往時の「内需」にもたらすサービス業の意

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    2017年02月12日
  • ヒットの崩壊

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    現在の「音楽シーンの盛り上がり」と、「音楽不況」という食い違いを「ヒットの変遷」から読み解き、日本の音楽の変容と、これからの可能性を詳述した一冊。
    多様なヒットのデータと、インタビューや様々な記事の情報を丁寧に積み重ねた考察は、なるほどと思わされる。
    やや物足りなかったのは、「日本のポピュラー音楽」についてはとても深く書かれまとまっているが、他のカルチャーへの展開や普遍的なトレンドの発生、ひいては社会全体まで見通せるまでには至らなかったことだろうか。
    (もっとも、そんなのは読む側として求めすぎかもしれないが)

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    2017年02月06日
  • ヒットの崩壊

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    日本の音楽が売れなくなって、ライブ中心でまた盛り上がってきているという話。人々の価値観の変化の背景も説明している。
    一人ひとりフォロワーを増やしていく時代。
    体験に金を払う。
    リアルタイムでの共感が大切。テレビを見ながらスマホを使うのがそれにあたる。
    東日本大震災で省エネ意識からライブでLEDライトを使うように転換。
    JPOPのみを聞く純日本がヒット。世界に出ていく時代に。

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    2017年01月09日
  • ヒットの崩壊

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    新書の中には、特段の根拠もなく著者が思ったことだけが書かれている本もあるのだけれど、この本はきちんと取材すべきところに取材をした上で書かれているので、とても納得感がある。ヒットチャートという概念を持たしつつも、今となっては時代遅れとなっているオリコン、その昔のCD全盛時代の恩恵を教授した小室哲哉、2000年代の過渡期にスルッとでてきたいきものがかりなど、取材力って大事だなぁと思える良書。

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    2016年12月07日
  • 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

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    ボーカロイド『初音ミク』が音楽業界、また世界に与えた影響に関して書かれた本。

    初音ミクを題材にしたただのイロモノ本としてではなく、丁寧に取材を重ねた新世代の音楽を見つめた本。音楽業界を変えた大きな流れ『サマー・オブ・ラブ』の第三の波として電子音楽の歌姫『初音ミク』を位置づける。2000年代から本格化したインターネットの普及による、情報革命と音楽業界の関係性やアマチュアクリエイターの勃興など、新しい時代の音楽に関しても触れている。過去のヒッピー文化やテクノ音楽が音楽の新たな『遊び場』を人々に提供しブームなり、それが文化になった背景を丁寧に解説する。そして、そのブームと文化の現象と初音ミクの関連

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    2016年09月24日
  • 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

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    筆者が音楽ライターなのであまり高尚な期待をしてはいけないが、総じてミクへの偏見を取り払ってくれた良書(「ニコ動を占拠する鬱陶しいアレ」→「既存の音楽潮流を受け継いだ近年日本にまれに見るシリコンバレー的開発現象」)。道産子必読。

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    2016年08月08日
  • 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

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    初音ミクを、萌えコンテンツとしてではなく、もっと純粋に、60年代からの音楽シーンの流れに位置づける試みとして論が展開されてます。
    音楽詳しくないのでいちいち知らないことばかりですが……
    ツール自体の価値よりも、ネット上で人々(の創作)に相互作用をもたらすハブとしての価値に注目しているのが面白く、なるほどと思いました。2007年という年の偶然の凄さも。
    「あ、これ読むなら今じゃないと鮮度落ちる」と思いました。

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    2014年08月02日
  • 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

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     ネギを振る少女がフランスでオペラをするようになったという壮大な出世物語……なんですが、確かに、初音ミクって最初はオタク向けのネタキャラかと思っていた。けれども、初音ミクはみんなの創りたいという気持ちにマッチしたツールであり、それを生かすニコニコ動画やYoutubeなどの土壌があって花開いたのだなぁとしみじみ。初音ミクの曲が聴きたくなる。
     にしても、帰ってきたヨッパライが根に有るとは知らなかった(笑)

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    2014年06月30日
  • 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

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    今や日本を代表する歌姫となった、初音ミク。
    彼女はどのようにして生まれ、どこに行こうとしているのか。

    この本はその初音ミクを、音楽的側面から見た初の本と言える。

    ボーカロイドが開発されたその経緯や、ニコ動でのブレイクしていく様子。
    それをきっかけにして様々な作曲家が生まれ、ついにはパリでオペラ公演をするに至るまで、非常に多くの人々にインタヴューが載せられている。

    一読して感じたのは、この初音ミクという現象・・・日本のあらゆる物に神がやどるという思想や、日本の先端的音楽技術、様々なキャラクターを生み出し育てるという文化的土壌が背景にあったことが、単なる流行りではない、一つの新しい世界を生み

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    2014年04月24日
  • 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

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    「世界を変えた」のが前提で、それがなぜかと問う本。僕のあずかり知らぬところで、たしかに世界は変わっていた。
    誰が音楽を殺すのか。DTMとインターネットで音楽は死ぬかと思われたが、死ななかった、というより新たな生命を手に入れた。オタク論でもボーカロイドの技術の話でもなく、ミュージックシーンに起こったムーブメントを、ボカロ誕生どころか、ヒッピー時代から辿っていく本。
    ネギを振らせて遊んでいるうちに、とてつもないことになっていた。三回目のサマー・オブ・ラブ。ボカロPは必ずしも過去のミュージックシーンを気にしていない人も多いだろうけれど、こうしてつなげてみるときっとつながっている気がする。とはいえ僕は

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    2014年04月14日
  • 創作のミライ 「初音ミク」が北海道から生まれたわけ

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    若い頃に読んだトフラーの「第3の波」の影響を受けて、実際にその波に乗った初音ミクを創りあげた伊藤さんのお話し

    創るって楽しい、人の本質は「創る」ということ
    プロであれ、趣味であれ!
    付加価値を生み出すのがデザインやプロデュースというクリエイティブな発想、付加価値をつける人こそがクリエイター
    ピアノもエレキギターも出た当時は最新のテクノロジーだった

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    2025年08月11日
  • ヒットの崩壊

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    CDの売り上げ=ヒットという時代が終わり、ヒット曲が見えづらくなったことを描いた本。取り上げられている時代は1990年代から、本書の発行された2016年まで。

    全部で6章ある中で、「ヒットの崩壊」を描いた、第1章と第2章がうまく描けている。

    書かれていることを一言でいえば、CDが売れなくなり、ライブで稼ぐ時代になっているということである。1990年代のJ-POP黄金時代を経験した音楽ファンであれば、みな肌で感じていることだろう。この時代を知る音楽愛好家であれば、あえて書かれなくても、既に知っていることなので、新しい発見はない。

    1990年代を経験していない世代は勉強にはなるだろうが、実感

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    2025年05月17日
  • シティ・ポップ文化論

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    大学の講義の文字起こしでありまた講師陣も豪華である事から正直ありがたく読ませていただいた。
    多分まともに講義を申し込んだら数万円は下らないだろうな。
    内容は多面的、かつ深掘りするところはしっかりしており少し難しかったけど参考になった。
    自分の感覚ではシティ・ポップが流行った80年代の音楽はかなり特殊なのでその理由なり背景を知りたかったけどそこまでは至らなかった。

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    2024年07月21日