川口マーン惠美のレビュー一覧
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題は限定的だが、日本とドイツの文化差を対照した本。
教育面では、日本は初等教育で知識や計算手法を教え込むことに優れるが、子供に考えさせるところが抜け落ちていることを指摘する。ドイツは初等教育四年の後に三つのコースに分かれるが、そのどこからも抜け落ちてしまう子供のセーフティーネットが欠けているという問題を知った。
インターンをはさみながら、自分の職業 (専門として就職時に主張するもの) を決めるという仕組は羨ましいと思う。
「自己責任」を金科玉条とするあまり、予防接種を忌避することに関しては日本以上に悪質であるらしい。こんなところに後進国がいたとは知らなかった。 -
Posted by ブクログ
タイトルだけ見ると非常に下らなそうだけど、読んでみたら意外(?)とマトモで内容のある本。急に決まったドイツの脱原発政策の危うさや、EU唯一の勝ち組と言われているドイツさえも、長期的には著しく国益を棄損するのではないかという危惧が、在住者ならではの冷静な視点から述べられていて興味深い。ちなみに「8勝2敗」的な比較的下らない内容は、最後の方でチョロっと書かれていて、「ドイツの鉄道はサービスの概念がない」「ドイツの義務教育は質・量とも低い」「ベルリンの夜は繁華街でも暗い」「ドイツでは日曜日は店が開いていない。平日も夜6時でしまってしまう」ということみたい。そして、日本のダメなところは「議論・討論ができない」「英語ができない」「ハングリー精神がない」のように見えているみたい。ハングリー精神はその通りだと思うけど、伊藤博文や森鴎外のような明治初期の功労者クラスと比べられても正直言って困る。議論・討論に関しては、日本語に起因した日本文化との関係もあるし、これが非関税障壁として日本を守っている部分もあるので、一概に悪いとは言えないと思う。そして、英語に関しては、成毛真さんの説を引用するまでもなく「10人に1人くらいが使えれば十分」なのであって、日本人の半分以上が英語ペラペラなんてことになったら「日本」は亡びてしまう。まあ、何をもって「日本」だと見なすかで、この辺の考え方は着地点が異なるんだけど…。
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Posted by ブクログ
対話形式かと思ったら特に相槌もなく、カズンの冬のファンタジーのごとく二人のシンクロ率(笑)
冗談はさておきトピックが多くて理解が追っつかない。
ロシア・ヨーロッパ諸国の、地続きならではの支配の混濁を細かく見ていくと、世界史の教科書が裏側から塗り替えられていくのがわかる。歴史は戦勝者の解釈であって、それをアメリカから押し付けられている島国の私たちに真相は理解できないでしょう。ということらしい。ちょっとツンケンしているところが軽い抵抗を催す。
一方、SDGsの蔓延「差別はダメ」が拡張しすぎてない?という意見には納得。国が国民を守ってなにが悪い、というタンカはスカッとした。いちいち右傾化とか騒ぐのは朝日新聞など、「叩く」文化を産んだ人たちだ。誰だか知らんけど。
いつから日本は「出る杭を叩く」文化になったのか…。
似たようなタイトルで谷本真由美さん本もいくつか読んだけど、そっちはカルチャー本かと思えるくらい、こちらはゴリゴリのイデオロギー講座。2周してもまだ足りない。まあ、鵜呑みも良くないのでわからないくらいがちょうど良いかもしれない。 -
Posted by ブクログ
中東、欧州の情勢、国の本音、歴史を日本人は知らなさすぎる。
どの国も、わがまま放題言いたい放題やりたい放題。
どの国も、いっぺん言ったことを都合が悪くなったら修正する。と言うと聞こえはいいが、ひっくり返す。
日本のように、一度決めたらバカみたいに守るが、変えられない、こうだと言われたらそうかなと思い、無償で人に親切にするのが当たり前に思ってる国は、ない。
差別とか平気でやっていた国も、反省はして、思いっきり「人道」に振れて移民入れたりしたが、どこも崩壊している。
曰く
多民族国家は、徹底的に分権化しない限り、強権的な支配の下でしか存続できない。
本当のリベラルデモクラシーは、根幹において考え方が一致している集団、国民国家でしか機能しない。
日本は男女ともに「カワイイ」を肯定し、なんだかんだ言っても常識的で、大学の文系のセンセイのいうことなど基本的には誰も相手にしていない。実に素晴らしい。
核拡散防止条約という20世紀最大の不平等条約改正を目指すべき。核武装するかどうかは国民が決める問題。
日本の曖昧さ、総理の芯のなさは、戦略として警戒されて、実のところ抑止力になっているかも。
唸る。
最後のはネタ? -
Posted by ブクログ
著者はドイツ在住、音楽学科卒の日本人。本は2016年1月出版。
理想を掲げたEUとその実現困難さーEUの複雑なシステム、ギリシャ危機、2015年欧州難民問題、同難民問題に伴うナショナリズムの高まりなどーが、ドイツで生きる1人の日本人が感じたこととして語られています。
システムや問題の分析的な記述と、生身の人や生活への影響などの身近感のある記述のバランスが結構とれていて、肩肘張らずに読みやすい本だと思います。
難民もギリシャ危機もEU内の大きな課題ですが、難民の問題は中東の紛争の問題でもあり(ギリシャ危機は不勉強でノーコメント)、EU外の世界とどのように向き合うかという課題でもあります。
自分と他人、自分の家族とほかの家族、自分の町と隣の町、自県と他県、自国と他国。
「自分達」と考えられるのはどういう条件や要素なのか、そんな「自分達」と違う人達とはどのように向き合えばよいのか。
苦悩するドイツ、EUの姿からは、そんなことを考えさせられます。 -
Posted by ブクログ
読みやすかったし面白かった。
途中の原発周りの話は細に入りすぎていたが、全体的には、マクロで状況を理解できてよかった。
日本とドイツを比べ優劣をつけてみることだったり、
同じ状況を照らし合わせて、状況を判断してみたり、
単純化されており非常にわかりやすかった。
優劣の部分では、教育での
エリート教育はドイツに部があり、義務教育は日本に部があると言うのは、なるほど、と言う感じ。
義務教育が充実しておりあまり落第者を出さない仕組みは俊逸なのだと改めて認識した。
エリート教育はいまいちだが、個々の課題認識は日本全体で共有されており、そのうち改善されそうな気もしている。
一方、今から弱者を救う義務教育を充実させるということの難易度は高そうで、長期目線で見ると、日本の方が教育がアップデートされる余地がありそうだなと思った。