川口マーン惠美のレビュー一覧
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ネタバレ最初に読み始めて、少しずつ違和感を覚えた。
どこか思想的な偏りを感じないでもない。
ドイツで苦労したのか、何か恨み節でもない、
何か黒い背景を感じてしまう、そういった本だ。
ただ、ドイツに対してこういった情報は少ないので
その面を拾ったこの本は、それを差し引いても
非常に面白い。
ドイツの近代は当然ながらナチス台頭、東西統一等の
様々な事項がある。それをどう乗り越えたのか。
そしてメルケルが政権をとってから現在までの流れ等が
中心になってまとまっている。その中には意外な中国との
関係までが書かれている。これは全く知らなかった。
メモ
・ドイツは国防軍に降伏時、元首ヒトラーがすでに自殺、
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Posted by ブクログ
『住んでみたドイツ・・・』に引き続き、こちら。
こちらも、9勝1敗はおおげさで、8勝2敗か7勝3敗くらいじゃないかなと思うのですが、どうであれ日本の方がいいと思う気持ちに変わりはありません。
日本からは憧れのまなざしで眺めることの多いヨーロッパ。
本書ではその実態が描かれています。
ノルウェーの箇所は、すごい!と感嘆。
ヨーロッパ側の勝ち点は、ノルウェーが大いに稼いでいる気がします。
もっとも、ヨーロッパと日本、どちらが勝ちにしろ、どちらの国も問題山積。
日本も大変だけど、ヨーロッパってもっと大変なんだ!と、本書を読んでひどく疲れてしまった気がしました。 -
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発刊されてからいつかは読みたいと思い、読み始めましたが、もう少し深い考察を期待していたのですが、ライトなノンフィクションという味付けでした。
それでも在ドイツ30年の著者ならではの、ご意見・考察がなかなか面白い。
特に長時間・低生産性型の日本の働き方と、短期間・高生産性型のドイツの働き方の違い。それに対し、短期間集中故にストレスがかかり、長期休暇も全力投球することで、精神疾患の割合がドイツ人に多いという考察には納得ですね。
また、勤勉性では日本人に引けを取らないというイメージがドイツ人にありましたが、鉄道時刻のルーズな面など、役割や責任が明確な故に融通が効かないという、欧米人の個人主義が顔を出 -
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タイトルから日本とドイツの生活様式の違いや考え方の違いの本かと思ったら・・・尖閣諸島をからの領土問題、東日本大震災からの原発問題から始まります。
タイトルを裏切るまじめな内容でした。
が、読みやすい、わかりやすい。
きっちりがちがち真面目マニュアルなドイツ人!というイメージが少し変わりました。
技術大国、WW2敗戦国等共通点はあるけれど、立地条件が違い過ぎるからか、国民性の違いかそれぞれに一長一短。
でもそこに住んでるからこそそれが当たり前なことに気付かない面白さ。
鉄道の適当さにはビックリ!
日本の鉄道が時間通りに来るのは世界的に見ると凄い事、というのは知っていましたがここまでとは;
教 -
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最近よくある日本アゲアゲ本かなぁと思ってましたが、ドイツ在住の著者が書いたコラムをネットで読んでとても興味深くおもしろかったので購入してみました。
タイトルはあれですが、ドイツを通して見える日本の問題もちゃんと取り上げられています。
そしてドイツという国をあまりにも知らなかったんだなあと驚きました。知ってみると、昨今のドイツが抱える問題も理解しやすい。
実直、規律正しい、経済好調、ドイツに対して抱くイメージはプラスのものが多く、それだけにVWに関する一連の問題の発覚は衝撃でした。この本自体は事件前に書かれたものなので、直接VW問題に言及されているわけではありませんが、その背景は透けて見えるよう -
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ネタバレ日本とドイツを様々な観点から比較した本という
点に興味を持ち手に取った、が
冒頭が「私は尖閣諸島に行った。」で「え、これ
そんなに政治的な本?」と少し面食らった
その後、ドイツとフランスのアルザス地方の話に入っていく
ドイツというと几帳面真面目なイメージが付いていたが
鉄道はシステムもサービスも全然ダメで大学は良いが
義務教育は日本のほうがかなり優れていて、東日本大震災の
原発事故に大パニックを起こし、仕事と休暇をきっちり
分けすぎるため、休暇に力が入りすぎてさらに疲れるだけ、だったり…
現在、難民やVW不正で日本でもニュースで見ない日がないドイツ
彼らはどこに向かっていくのでしょうか。。 -
Posted by ブクログ
初めてのドイツ旅行中に読んだので、本に書かれている内容が手に取るように分かるし、痛いほど共感できて良かったです。
夫がドイツ人なので、夫とも情報の信憑性を確認しながらの読書で、楽しかった。ドイツというEUを引っ張る先進国の内情や歴史的背景を見たとき、現在のドイツのあり方にはかなり不安を感じるところであり、子供を育てるにはやはり日本だなと、感じたところです。
教育に関してもドイツのほうが上をいっていると思っていましたが、それは大学の話。小学校は断然日本のほうが良いようです。とは言え日本の集団生活で秩序を重んじる日々の中、出る杭は打たれる間違った意識は子供には植え付けないよう、親が注意を払う必 -
Posted by ブクログ
題は限定的だが、日本とドイツの文化差を対照した本。
教育面では、日本は初等教育で知識や計算手法を教え込むことに優れるが、子供に考えさせるところが抜け落ちていることを指摘する。ドイツは初等教育四年の後に三つのコースに分かれるが、そのどこからも抜け落ちてしまう子供のセーフティーネットが欠けているという問題を知った。
インターンをはさみながら、自分の職業 (専門として就職時に主張するもの) を決めるという仕組は羨ましいと思う。
「自己責任」を金科玉条とするあまり、予防接種を忌避することに関しては日本以上に悪質であるらしい。こんなところに後進国がいたとは知らなかった。