【感想・ネタバレ】優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音 - 移民・難民で苦しむ欧州から、宇露戦争、ハマス奇襲まで -のレビュー

あらすじ

綺麗ごとのみ垂れ流すマスコミ、それを鵜呑みにする政策にNO!
リアリストたれ日本人

優しい日本人が気づかない残酷な世界の真実
難民・移民で苦しむ欧州から宇露戦争、ハマス奇襲まで


序章 日本人はヨーロッパの勢力図を何も知らない
ウクライナ戦争のカギを握る東欧/米のノルドストリーム爆破になぜドイツは怒らないのか 他

第1章民族「追放」で完成した国民国家
開戦責任はヒトラーだけではない/冷戦時代に成功した東欧の国民国家化 他

第2章 ベルリンの壁崩壊とメルケル東独時代の謎
ベルリンの壁を壊したのはソ連だった!?/「赤い牧師」の父を尊敬していたメルケル 他

第3章 封印された中東と欧州の危ない関係
サウジ・イラン国交正常化、どうするアメリカ/トランプ路線ならイスラエルとサウジの合意はできた/トルコ移民の祖国へのジレンマ 他

第4章 ソ連化するドイツで急接近する「極右」と「極左」
左傾化したドイツでAfDの台頭は必然/EU人=グローバルエリートと国民の乖離/リベラル・デモクラシーはなぜ共産主義に似るのか 他

第5章 ドイツを蝕む巨大環境NGOと国際会議
欺瞞だらけのエネルギー転換政策を推進する論文/ドイツの脱原発のコストは年間一・三兆円/原発政策はフランスを見習え 他

第6章 国家崩壊はイデオロギーよりも「移民・難民」
人の命を食い物にする「難民ビジネス」も横行/絶対に難民を入れないという東欧諸国の覚悟/本音では難民を受け入れたくないEU諸国/大多数の国民が“損”をする移民政策/クルド人が起こす事件続出で日本でも難民問題が急浮上 他

終章 日本は、嫌われても幸せなスイスとハンガリーを見習え
LGBTへの反撃/子供の性転換手術でリベラルと保守が共闘/国民の幸福度が世界一のスイスは唯我独尊で狡い/国民と国家経済を守るハンガリーの覚悟 他


【著者プロフィール】
川口マーン惠美(かわぐちマーンえみ)
日本大学芸術学部音楽学科卒業。
1985年、ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。ライプツィヒ在住。
1990年、『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を上梓、その鋭い批判精神が高く評価される。
2013年『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』、2014年『住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち』(ともに講談社)がベストセラーに。
『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)が、2016年、第36回エネルギーフォーラム賞の普及啓発賞、2018年、『復興の日本人論』(グッドブックス)が同賞特別賞を受賞。
その他、『そしてドイツは理想を見失った』(KADOKAWA)、『移民 難民』(グッドブックス)、『世界「新」経済戦争 なぜ自動車の覇権争いを知れば未来がわかるのか』(KADOKAWA)、『メルケル 仮面の裏側』(PHP研究所)、『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』 (ワック)、『左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか』(ビジネス社)など著書多数。

福井義高(ふくいよしたか)
青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授
1962年京都市生まれ。1985年東京大学法学部卒業、1998年カーネギーメロン大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。
日本国有鉄道、東日本旅客鉄道株式会社、東北大学大学院経済学研究科を経て、現職。CFA。専門は会計情報・制度の経済分析。
著書に『会計測定の再評価』、『たかが会計』、『鉄道ほとんど不要論』(ともに中央経済社)、『日本人が知らない最先端の「世界史」』、『日本人が知らない最先端の「世界史」2(文庫改題「不都合な真実編」)』(ともに祥伝社)、『教科書に書けないグローバリストに抗したヒトラーの真実』(ビジネス社)など。

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Posted by ブクログ

一般メディアが伝えるものとは全く違う世界の見方があり、そちらの方がむしろ腑に落ちるということを教えてくれる良書。
いわゆる陰謀論ではない。

欧米のリベラル勢力が「民主的でない」の一言で異論を圧殺するのは、ソ連時代の共産主義のやり方に似ているという見立ては正しい。

私的集団に過ぎないNGOに政治が絡み捕られ、資金が不明な使途に使われている構図は我が国にも見られる。

唯一の希望は、本書にもあるように、事態に覚醒したより現実的な勢力も各国で盛り返しつつあるということだろうか。

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2024年08月26日

Posted by ブクログ

東欧のハンガリーやスイスが「嫌われてもいい」と移民や難民の流入に厳格な姿勢を貫く。その背景には自国の文化や治安を守るという強い意志がある。一方、イギリス、欧州共同体(EC)の中心国は寛容を掲げ多様性を受け入れてきたが社会の分断や治安の悪化に直面している。イギリスは迷走しドイツは経済と政治の不安定化フランスは暴動とテロに揺れる。理想を掲げたECは今試練の時を迎えている。ハマスの奇襲やウクライナ戦争など世界の緊張が高まる中優しさだけでは国を守れない現実が突きつけられている。日本もただ善意を重ねるだけでなく「何を守り、どう生きるか」を本気で考えるべき時に来ているのではないか。

0
2025年05月07日

Posted by ブクログ

人口7000万のドイツが百数十万の難民を毎年受け入れれば社会規範がグチャグチャになるのは当然。ハンガリーが受け入れず欧州入りの壁となっていることに内心感謝しているだろう。23日の選挙で「極右」と表現され」るAfDは第二党で文化防衛を訴え、与党社会民主党は大敗の見込み/日本政府保有の米国債残高が短期間に44兆円減少しているという。「支援」で米国製兵器に使われているのだろう/中国は米国債を売って、敵国となった際「支払い放棄」となるのに備え、GOLDを買うので値上がりしている/戦争は始めるより止めるほうが難しい。だからこそ、始めないように「話し合い」の枠組みをもっていなくてはならないのだが。

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2025年02月24日

Posted by ブクログ

大手メディアの報道からでは窺い知る事ができない、それぞれの国の実情や歴史的な背景を含む関係性などを、知る事ができた。
ただ思想的にちょっと偏ってそうな気もするので、ちょっと引き気味な視線で読みました。

0
2025年01月12日

Posted by ブクログ

対話形式かと思ったら特に相槌もなく、カズンの冬のファンタジーのごとく二人のシンクロ率(笑)
冗談はさておきトピックが多くて理解が追っつかない。
ロシア・ヨーロッパ諸国の、地続きならではの支配の混濁を細かく見ていくと、世界史の教科書が裏側から塗り替えられていくのがわかる。歴史は戦勝者の解釈であって、それをアメリカから押し付けられている島国の私たちに真相は理解できないでしょう。ということらしい。ちょっとツンケンしているところが軽い抵抗を催す。

一方、SDGsの蔓延「差別はダメ」が拡張しすぎてない?という意見には納得。国が国民を守ってなにが悪い、というタンカはスカッとした。いちいち右傾化とか騒ぐのは朝日新聞など、「叩く」文化を産んだ人たちだ。誰だか知らんけど。
いつから日本は「出る杭を叩く」文化になったのか…。


似たようなタイトルで谷本真由美さん本もいくつか読んだけど、そっちはカルチャー本かと思えるくらい、こちらはゴリゴリのイデオロギー講座。2周してもまだ足りない。まあ、鵜呑みも良くないのでわからないくらいがちょうど良いかもしれない。

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2024年07月05日

Posted by ブクログ

中東、欧州の情勢、国の本音、歴史を日本人は知らなさすぎる。

どの国も、わがまま放題言いたい放題やりたい放題。
どの国も、いっぺん言ったことを都合が悪くなったら修正する。と言うと聞こえはいいが、ひっくり返す。

日本のように、一度決めたらバカみたいに守るが、変えられない、こうだと言われたらそうかなと思い、無償で人に親切にするのが当たり前に思ってる国は、ない。

差別とか平気でやっていた国も、反省はして、思いっきり「人道」に振れて移民入れたりしたが、どこも崩壊している。

曰く

多民族国家は、徹底的に分権化しない限り、強権的な支配の下でしか存続できない。
本当のリベラルデモクラシーは、根幹において考え方が一致している集団、国民国家でしか機能しない。
日本は男女ともに「カワイイ」を肯定し、なんだかんだ言っても常識的で、大学の文系のセンセイのいうことなど基本的には誰も相手にしていない。実に素晴らしい。
核拡散防止条約という20世紀最大の不平等条約改正を目指すべき。核武装するかどうかは国民が決める問題。
日本の曖昧さ、総理の芯のなさは、戦略として警戒されて、実のところ抑止力になっているかも。

唸る。
最後のはネタ?

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2024年03月24日

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