宮本紀子のレビュー一覧
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離縁した先の義父のおぜん立てによって営む見世。
そこには、色々な人がやってくる。
人情ものというべきなのでしょうか。
これまた料理が美味しそう。
そして時代が時代なので、あかぎれなど
細かい描写も。
元夫にばれないように、と暮らしていたわけですが
諸事情でばれて…な展開も。
坊ちゃんですから、楽な方へ流れよう、とするのは
ものすごく分かりやすかったです。
2番目さんは、これの手綱を握って…と思うと
非常に大変そうです。
それが解決(?)したかと思ったら、次は自分の母親。
丁寧に、美味しく。
お金を頂戴するのだから、と言われれば
確かに、です。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
色々な人に丸藤の品の良さを知って欲しいという里久の思いが、新しい売り方を思いつく。
17歳まで品川で育ったため、それが当たり前だった人たちとは違う見方ができるためなのか、丸藤で働いていた人たちは何も考えなかったのかと不思議に思えていたが、里久の考えを皆で形にしていく姿は好ましかった。
耕之助の生い立ちはチラとは描かれていたが、辛いものがあった。いくら妾腹の次男の出来が良いからといえ、飼い殺しではなく、他家に養子に出すとか何か手はあったのではないか。
今の状態で桃とどうにかなる未来はないが、あえてまだ近くに残すというのは今後の展開の含みだろうか。