あらすじ
夏の空が晴れ渡る七月十六日。日本橋伊勢町の大店、小間物商「丸藤」の総領娘・里久は、藪入りでも里帰りはしないという小僧の長吉につき合って、蔵前の閻魔堂へ参拝に来ていた。どことなく寂しげな長吉を誘い、里久は屋台の天ぷらを堪能するが? 一方、暦は進んで十月。里久の妹で、伊勢町小町と呼ばれる丸藤の看板娘・桃のもとに、縁談が舞い込む。姉より早い妹の縁談に、両親は戸惑い、想い人のいる桃の胸の内は揺れに揺れて──。日本橋の老舗小間物商をもり立てる姉妹の物語、大好評第二作。
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Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
里久の存在が家族や雇い人たちをも心優しく変わっていく。
本自体はそんなに厚くないのに、うまく纏められている。
寛次郎も良い人であった。
Posted by ブクログ
202010/面白そうだったので出てた3作まとめて購入。読んでよかった。生い立ちもあってか里久は年齢のわりに考えが幼いというか、他の人の立場や心情とかを思うと里久のそのまっすぐさにはちょっとイラっとくるとこもあったけどそこもまた魅力のひとつでもある。桃もけなげでかわいい。丸藤の主人達と奉公人達との関係も良く、この世界の住人になりたい今後も楽しみなシリーズ。
Posted by ブクログ
「跡取り娘」の続編。老舗小間物問屋「丸藤」の姉妹のうえに起きる様々な出来事を描いた作品。
今回は妹の桃に縁談が持ち込まれ、寂しさを感じる姉里久や、幼馴染の耕之助への想いに揺れる桃がどうするのか、果たしてー。
耕之助は里久を好いてるようで、桃の事は妹のようにしか思ってなさそう。縁談の相手は良さそうな人だし…。悩みは尽きない桃。まだ15歳だが、たくさんの男達から付け文をもらうほどの小町娘。さて、どうするのか。結果は大体わかってたけど、すっきりした。また続編があるだろうかラブストーリー楽しみにしよう。