YUMEのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の名前が好きではない、小学4年生のみどり。
広島に住む、おばあちゃんの病気がキッカケで、お父さんと共に横浜から広島の病院へ見舞いに行くことになった...。
その後、みどりは、原爆のことを調べたりすると共に、おばあちゃんが名付けてくれた『みどり』と言う、自分の名前の由来を知ることとなる。
そんな、みどりとおばあちゃん、そしてお父さん達の心ぬくなる、お話。
ある日の平穏な生活が、原爆投下によって一瞬で変わってしまった1945年 8月の広島。
第1部の『物語』、第2部の『原爆詩集』の構成によって、戦争と言うものの凄まじさ、耐えがたい苦しみ、哀しみのなかで、なお必死に生きようとする人間の心の叫 -
Posted by ブクログ
内容 前半は、自分の名前の由来を調べるうちに被爆者である祖母の戦争体験を知り、考えを深めていく少女のお話。後半は原爆詩集。
感想 前半は、(今の子の祖父母は戦争体験をした世代ではないと思うけれども、)現代っ子が自然に入っていけるお話になっていてとても良かった。人は戦争をなぜするのか、父親と話し合う部分はちょっと浅いけれども、小四という主人公の年齢からすると致し方ないか。戦争は絶対にしてはいけない、ということを心に焼き付けることが子どものころには特に大切なことかと思う。後半は大人も胸を打たれる詩集。子どもには強すぎるメッセージかもしれないが、敢えて載せたことを評価したい。 -
Posted by ブクログ
甥っ子がなんとか本を読んでくれないかと思い、チェックの意味を込めて読みました。
原作はかなり前に読んだことがあり、感動しました。それのジュニア版ということですが、文章の作り自体は変わってないと思います。ただ、村山が「女を抱きたい」と言った部分や、酒や麻雀についての一部分がカットされています。たぶん。
全編にルビがふってあり、ジブリ風の挿絵もあり(ちなみに村山も、その師である森も似ても似つかぬ絵ではあります)、子どもでもおもしろく読むことはできると思います。また、村山聖自身の独特の子どもっぽさも共感しやすいでしょう。
言うまでもなく、最後は村山聖の死によって話も終わるわけで、少なくとも小学校の高