山口進のレビュー一覧
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ネタバレ著名な昆虫学者の丸山先生の本。まうやま先生、NHKこども電話相談室でもおなじみ。そして写真が長年ジャポニカ学習帳の表紙写真を撮ってこられた山口進氏。素晴らしい。しかも、この本のために撮った写真という。なんて贅沢。
この本は丸山先生が子供の頃、憧れだった虫、なじみの虫、の紹介で構成されている。
丸山先生は子供時代、スジグロシロチョウを偽物、モンシロチョウを本物と思っていたそう。子供って、そういう勝手な決め事を作るよなあ。
モンキチョウ、私の子供が図鑑でキチョウ(黄蝶)なのに雌が白いことがあることを知っていて、モンキチョウの白い雌を「あれはモンキチョウだ」と指さしていったら、友達複数に「(白 -
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里山偉大!
人と自然が共生してゆくための仕組みってきっと色々あるけれど、暮らしの形として清貧なものは無駄なく美しいんだよね。江戸時代の暮らしのように。
木を切る→自然破壊
と考えてしまう典型的な間違った思考の持ち主の自分は本当に浅いわ〜。農業を営む上で腐葉土が必要であったり、暮らしのために炭を必要としていたりという時代があり、人間に都合がいいように田畑の近くに雑木林を作っちまった訳だが、その環境が虫たちにも暮らしやすい新天地だったなんて本当に美しい奇跡をおこしていたんだなー。
日本昔話の里山のイラストを観ていると、なんとなくほっこりしてしまうのは、カブトムシがかつての好物であったサイカチの -
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カブトムシが冒険するのかな?って思ってみたら、そうではなかったです。
昆虫写真家の著者が、出版社からクワガタの図鑑制作を依頼されてクワガタの生態を調べている過程で、
時折図鑑には書かれていない場所で見つかるカブトムシの幼虫や蛹に疑問を持ち、クワガタ図鑑完成後にそれを調べ始めます。
カブトムシの小型化と雑木林と農村の関係とか、東西での林の違いとか知らなかった事が次々と明らかになっていって面白い。
まるでミステリー小説みたいw
背表紙でもカブトムシの大きさの比較が写真ではっきりわかるので、こんなに違うのかって結構衝撃的。
人と自然は関わり方次第でお互い豊かに暮らしていけるんだねぇ。
イラ -
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めちゃくちゃ面白い!!学部で憲法を学んでいたということも楽しめた要素としてあると思うけど、学んでない人も楽しめるんじゃないかな。
2000年以降の、最高裁の判例変更はどのように起こったのか。従来の判例を尊重すべきか。あるいは、判例を変更すべきか。判事たちは対立する。そして画策する。自分の考えを多数派にするために。最高裁には小法廷(5人)と大法廷(15人)があるが、その中では「被害者を救済すべきだ」とか「政治と司法の兼ね合いも考えるべきだ」といった人間臭い思いを持った裁判官たちが、人間臭い政治を繰り広げてきた。研ぎ澄まされた法論理を武器にして。その様子が、綿密な取材・調査によって確かに伝 -
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<目次>
はじめに
第1章 東南アジア~最も多様性に富む地域
第2章 オセアニア~固有種の王国
第3章 中南米~巨大昆虫を育む森林地帯
第4章 アフリカ~砂漠に生きる小さき者たち
第5章 日本~意外な昆虫大国
<内容>
「ジャポニカ学習帳」の表紙の昆虫写真を40年以上担当している昆虫写真の第一人者。世界を巡って、珍しい昆虫の写真と生態を報告した本。面白いです。昆虫と花のスリリングな駆け引き。またお互いに依存する虫たちやその異様な形態は意味があるとか…。一方謎の生態もたくさん。しかし各章の厚さの違いは、各地域の政情と比例している気がする。アフリカともっと面白い虫がいるだろうに、政情不