寺尾紗穂のレビュー一覧

  • 日本人が移民だったころ

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    戦前のずっと前から、日本を後にし外国へ渡った人々がいた。今、この時と地続きの歴史が、人の心を通して迫って来る。それは特別なものではなく、自分と同じ人が、隣にいたかもしれない人が、感じた、経験したものであった。寺尾氏の柔らかな筆致と確かな考察が、いつまでも読んでいたい心地にさせる。

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    2025年09月17日
  • 日本人が移民だったころ

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    【歴史は繰り返す
    また日本から出る移民
    日本に入る移民が増えるこの時代に
    過去の移動した民である10家族の直の声
    -人生のストーリー-を聞ける素晴らしい本】


    読んで感じた印象は全体的に、

    移動する民、移動する人々は
    フットワークが軽い、移動し続ける、
    動かない後悔より、動く後悔を選ぶ人たちだということ。

    同じ苦労ならそちらを選ぶという二択で
    移住しないも大変
    移住するも大変な時代。
    #戦争 #飢餓 #貧困 

    今もね。

    行動力、生命力、体力。
    前進力、転換力、努力。



    そもそも、戦前は植民地開拓で、
    戦後も国内の人口が増えすぎた時、
    国策としての外地への移民送り出しだから、

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    2024年08月30日
  • 日本人が移民だったころ

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    著者の寺尾紗穂さんを
    音楽家として知り
    同時にルポルタージュ作家でもあると知り
    以前から作品を読みたいと思っていました。

    日本が貧しかった頃
    多くの日本人がブラジルに移住したという話しは
    子供のころ、テレビ等で見て知ってはいました。

    その移住地がブラジルだけではなく、
    パラオ、アルゼンチン、パラグアイ‥と
    多岐に渡る事。

    そして時期に関しては戦前から高度経済成長期と
    言われている時代まで続いていたことを
    本書で初めて知りました。

    移住先での苦労もさる事ながら
    終戦間近、直後の混乱の中
    帰国を余儀なくされて
    戻ってきた人達に
    更なる過酷な暮らしが待っていた事。

    途中、敵の攻撃を受けて

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    2024年08月17日
  • 原発労働者

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    著者の取材姿勢や書きぶりは誠実だ。どのような経緯で取材を始めたのか、どのようにしてインタビュイーを見つけたのか、著者自身がどのような気持ちや考え方でインタビューをしたのか、インタビュイーはどんな人なのか、インタビューで、語られたことの信憑性や一般性について、著者自身がどこまで確認できているか、等々、できる限り単純化や図式化を避け、その上で自身の思いを述べている。汚染水の放出や原発再稼働が既得権層によって叫ばれる中、この本が多くの心ある人に人にもっと読まれるべきだと思う。

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    2023年08月30日
  • 天使日記

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    寺尾さんの本を読むと、知らないことが100個くらい出てくる。それをまた調べて、あたらしい作品や人のことを知って、そうやってどんどん世界が広がっていく。わたしという人間に、目には見えにくいけど、確かで良い変化をもたらしてくれる。

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    2023年02月14日
  • 彗星の孤独

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    ゆっくり読んだ。
    不思議な人に不思議な話。
    だけど、すとんと納得がいくような。

    知らない人の知らない話を伝えてくれてありがとうと思ったり。
    一緒に体験しているような。
    分からないけど。

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    2022年09月24日
  • 彗星の孤独

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    ライブで演奏を聴いているときと同じ空気が流れていた。じっくり眺め、人のどんな思いもバカにせず、よくよく味わう。

    文中、孤独な人をなくしたいというようなことを、何回か書かれていた。それは「みんな」の輪の中に引っ張りこむということではなくて、ひとりでいても孤独ではない世界を作る、作りたい、ということなのかなと思った。

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    2021年12月08日
  • 彗星の孤独

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    彼女の言葉が頭の中で反芻する。

    「日が沈みゆく空を仰ぐ時。過ぎ去った今日を思う。それから昨日を思う。会えない人を思う。なぜいないのかと思う。なぜ出会ったのかと思う。浮き上がる疑問符を残り場はやさしく照らす。」

    「文学や芸術とは、『社会の役に立たないから』という硬直した考え方を前に、しなやかに返答し続けるもの。」

    淡々と語りかけているが、彼女の歩んできた人生の深さを垣間見れる。答えのない問いに対し考え続け、ひとつひとつに向き合う姿勢が魅力的だ。楽曲を聴いてから本書を知ったが、曲がつくられた背景なども詳細に記憶しており、丁寧に過ごされてきた人生の有意義さに感服した。

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    2020年08月11日
  • 原発労働者

    購入済み

    私は知らない

    現代ビジネスの連載で、寺尾紗穂さんはコラムの執筆を続けていた。

    原発で働いている人のことを私は知らない。
    そうした知らない人を踏みにじって、私たちは電気を使っている。


    土方さんの仕事の闇は、原発に限ったことではない。
    下請け構造が多層化している分野においては、どこも労働者の待遇はひどいのかもしれない。

    そうした危険を理解しながらも、働かざるをえない人がいる。
    貧しさ、人間関係、生まれ、家庭環境、さまざまな背景とその人の仕事は結び付けられ、縛られている。

    巨大なエネルギーをもった動力を得るために、失われているものは何か。

    本著は失われたもの、失われつつあ

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    2015年07月22日
  • 日本人が移民だったころ

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    戦後の日本にも海外への移民がいた事は知っていたが、こんな話があった事は知らなかった。海外も大変だが、開拓先が遊水池とは酷過ぎでは。もっと多くの人に知られるべき歴史だと思う。「映像の世紀」で取り上げて欲しい。

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    2026年03月07日
  • 日本人が移民だったころ

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    衰退しつつあるこの国が、さらには戦争ができる国になりたいと言う。攻めるだけが戦争ではなく、狭い国土全部がミサイルの標的になることを思うと、海外に逃げる選択肢もあり得るな、と思いました。

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    2026年03月06日
  • 日本人が移民だったころ

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    読んでいる途中で
    上野英信さんの著書からの
    お言葉がさりげなく引用される。
    虐げられて、
    排除されて、
    辛酸を舐め尽くした
    「移民」の方たち言葉が
    ちゃんと聞き取られて
    読んでいる者に
    届けられる

    寺尾紗穂さんの
    紡ぎ出される音楽が
    重低音のように
    読んでいる間に
    流れている

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    2025年05月19日
  • 日本人が移民だったころ

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    「日本人が移民だったころ」というタイトルから素晴らしい。そして今はまた「日本人が移民になる」ということがまた出てくるのではないかと思われる時代だ。少子化は進むのに「日本で生活が苦しいから出て行く」というようなことにはならないでほしい(可能性を求め出て行く気持ちそのものは素晴らしいと思う)。
    その逆のことが同時に進んでいる。今は日本に来る「移民反対」の意見が多いと思うが、誰も来てくれなかったら日本が立ち行かなくなるような時代が既に来ている。きちんとした「移民」として認めなくてはいけない時代ではないか。誰にも来てもらえない国に近づいているようでもあるのがとても心配だ。
    難民認定に関しては日本という

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    2024年06月30日
  • 日本人が移民だったころ

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    戦前、経済的に厳しい生活を脱するべくパラオに渡った人たち。終戦と共に帰国を余儀なくされた引揚者には宮城の北原尾、種子島の原尾といった開拓地に入った人たちがいた。さらにはパラグアイやアルゼンチンに移民として渡った人たちもいた。
    著者が聴き取った個々の人生は戦前戦後を跨いだダイナミックな物語だ。もちろん苦労・苦難に溢れた悲惨な体験が語られるが、そればかりではなく、よりよい生活を求めて新天地に向かう夢・野心・バイタリティも感じられる。

    歴史として残るのは国の物語だが、それに翻弄されもがいた個人の人生を知る機会、想像する機会はあまりない。
    大きなうねりに右往左往するのは現代の自分たちも同じだと思う。

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    2024年04月15日
  • 天使日記

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    天使日記を読んでる途中で歌の生まれる場所のMVにyoutubeで出会い、衝撃を受けて2023年の年末ライブにすぐ行った。紗穂さん、天使みたいだった。

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    2024年01月11日
  • 日本人が移民だったころ

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    食糧もろくに確保できないまま大量に人間を移動させ戦わせる。それが戦争のリアルであり、愚かしさなのだと未来の人々と省みられるように、過去の歴史は開かれていなければならない。

    作者の↑の言葉に頷く。数字では測れない戦争の話。

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    2023年10月16日
  • 日本人が移民だったころ

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    たくさんの資料を引用しながら、戦争や移住を経験したひとびとの声をまとめあげたルポタージュ。市井のひとびとがどんな思いで移住し、その地でどんな暮らしをしていたのか、寺尾さんの熱い思いをまじえながら静かに淡々と綴られていた。わたしはこれらのことを、それがたとえ事実の一端だとしても知れてよかったと思う。

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    2023年09月02日
  • 彗星の孤独

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    「気を衒うことなくとてもシンプルなのに、ものすごい力強さと美しさを持っている」
    というのは、文章だけでなく歌や演奏、作詞作曲に至るまで、寺尾紗穂さんの表現活動全てに共通する特徴だと思いますが、どの分野においても高いレベルで具現化されていることに、ただただ圧倒されます。

    本書は内容も素晴らしいですが、帯にあるいとうせいこうさんの「丁寧に書くことは 丁寧に生きること。」という言葉に心を掴まれました。

    本書の中のどこか一場面を指しているわけでもないのですが、本書のどこを読んでも奥底でこの言葉が共鳴するようで、こんなに短い一文で的確にこの本の本質を表現できることにとても驚かされました。

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    2023年06月01日
  • 天使日記

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    「南洋と私」「あの頃のパラオを探して」ファンの私としては、「パラオ再訪」はうれしかった。
    ブラジル移民のこともまた本にしてはもらえないだろうか。その他のこともいろいろ取材されているようで、それぞれが1冊の本になったらうれしいなあと思う。

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    2022年10月17日
  • 天使日記

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    前作も好きだったけど今作はより一層今の時代にフィットしている気がした。目に見えないウィルスに翻弄させられる私たちと、目に見えない存在と戯れているこどもたち。どっちもリアルの話。胸に響く言葉が多くて付箋だらけになった1冊

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    2022年02月08日