猪俣美江子のレビュー一覧
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ネタバレなんとも釈然としねぇー話だよなぁー、というか、ストレスの溜まる話だなぁ…、というか。
とにっかく留飲の下がらない話!w
別にハッピーエンドじゃなくてもいい。悲劇なら悲劇でいいのだ。
だって、ホラーだもん。ホラーは悲劇があるからこそ怖さが増す。
でも、この話に出てくるのは、主要登場人物から幽霊まで全員喜劇だ(爆)
それこそ、幽霊(レノーラ)がクリスティーンに欺かれていたこと知る場面だ。
“しばしひたとクリスティーンを見つめ返したあと、レノーラが言った。「わたしたちを騙したの?」”って、何なんだよ?幽霊が驚いてどうするんだよ。幽霊は驚かすのが仕事だろ!と思わず噴いてしまったw
さらに言えば、こ -
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ネタバレクリスティに並び賞される(らしい)イギリスミステリー界の女王、クリスチアナ・ブラント晩年の傑作長編…というのは完全に聞いてきた話の受け売りで、この本を手に取ろうと思うまで、作者については全くの無知であった。
うん、確かにオモロい。20世紀の欧米ミステリーテイストに溢れた良い作品である。少々古臭い部分があるのは古典だから。例えば探偵役のチャッキーは今風にみるとカッチョ良くはないし、推理の冴えもちょっとなぁ…とは思うんだが、例えばホームズ、例えばポアロだって今風に見れば、人格破綻のイメージもあるわけで…。
トリック部分も今となっては「えー、そうなの!」と驚くほどではないものの、そこに至るまでの -
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イギリスの作家クリスチアナ・ブランド、1977年発表の小説。邦訳は2015年。
ウェールズの田園地帯を舞台にしたミステリー。読み終えて、何だかとても物悲しくなる作品ですが、良いです。
ロンドンの人気女優エステラには心身に障害を持つ娘がおり、ウェールズの片田舎で人目を避けて育てられていました。そして、この障害者の娘のものとして新聞に連載されている日記が大衆的人気を博しており、女優エステラの人気の源泉となっていました。しかし、実はその日記はほとんどがエステラの秘書バニーの創作、現実との間には大きなギャップがあったのです。
そんな所へ、シカゴのギャングで15年獄中にあったエステラの夫が、心臓病が悪 -
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シリーズ第三弾。
ケンブリッジ大学の貧乏学寮・セント・アガサ・カレッジで学寮付き保健師(カレツジ・ナース)として働くイモージェン。
彼女はカレッジが開いたディナーの席で、同カレッジのOBで大規模な金融グループ〈ファラン・グループ〉の会長であるサー・ジュリアスから自身が誰かに命を狙われている旨を打ち明けられます。
その数ヶ月後、サー・ジュリアスが崖から転落死したというニュースを聞いたイモージェンは、その死に疑問を抱いて調査に乗り出しますが・・。
今回はカレッジ内の事件ではないので、前二作のような大学ならではの情景描写は控えめで、大企業〈ファラン・グループ〉のゴタゴタというかドロドロした内幕が -
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シリーズ第二弾。
ケンブリッジ大学のカレッジ・ナース(学寮付き保健師)・イモージェンの家に下宿する学生・フランが、担当教授のゴーストライターとして、今は亡き数学者・ギデオンの伝記を執筆することに。
ところがその伝記は、前任の執筆者たちが死亡や行方不明などで次々と頓挫していた曰くモノで・・・。
今回はいきなり死体が発見された前作と異なり、序盤は穏やかなのですが、件の数学者の経歴の不可解な部分を追求していくうちに、色々不穏になってきて結果事件と繋がっていくという展開です。
冒頭でイモージェンが友人達とパッチワークの制作している場面があり、その後もパッチワークキルトのテキスタイルについてのパー -
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古典ミステリー、いや1992年は古典なんだよ……そうだよな…30年前じゃん…
とあとがき読んでひきつった。
元はYA系作家ということで1990年代のコバルトミステリーを読んで育った読者の私はすごく入り込みやすい。
コバルトミステリーの主人公ってざっくりいうと「正しい」人間。
理不尽なおとなのやりかたとかいじめがけったくそ悪いと思える人間であることが多い。弱虫だったりこずるかったりするけど読者にストレス与えないように設計されている。
この主人公イモージェン・クワイもそう。
ケンヴリッジの住人(生徒・講師・スタッフ・教授)にある特権意識を批判的に見ているし、被害者であるフィリップを思いやるちゃんと -
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なかなか続きが出なくって
前作までの訳者さんが
亡くなってしまわれたのは少し残念。
一応、新婚旅行で滞在する屋敷で
前の持ち主が死んでいるのが見つかる
という事件は起こりますが
作者が「推理もある恋愛小説」と言ってるように
メインはお貴族様と結婚した
女流作家の気苦労やら、なんやら(笑)
まぁ、シリーズを通して読んできた読者への
ファンサービスな一冊ですね。
御前様は相変わらずだし。
新婦のハリエット嬢と執事のバンターが
うまくやっていけそうで良かった(*^0^*)
「田舎者」のご近所さんに振り回されて
ついにキレるバンターに驚いたわ…。 -
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サブタイトルが「推理によって中断する恋愛小説」とありますが、まさにコレです。読後感はロマンス小説を読んだ感覚。
イギリスの田舎の風俗描写と、新婚旅行で周囲そっちのけでキャッキャウフフするピーターとハリエットが凄い。この二人のファンなのでとっても楽しめたのですが、これは絶対にシリーズの最後に読むべき本で(ストーリーやキャラクターが繋がってる事もあり)、絶対最初に手に取っちゃいけない奴ですねw
この作品、元が舞台脚本だっただけあって、今までの作品と一味違ってうっすら舞台の痕跡みたいなのが感じられて面白い。(例えば、居間にカメラが固定されてそこに次々キャラが出入りするような演出になってて、とても舞 -
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なんと見事なゴシックホラー。いや、話はぜんぜん怖くないよ? 一族代々の花嫁が不幸に死すという呪いに、領主館の双子姉妹は抗おうとするが…というだけの筋書き。でもそれだけの話をここまで読ませるのは、田舎の忠実な召使いから不細工だがセンスがいいばばマダムまで人間味あふれるキャラ造形、少しずつ謎を明かしていくストーリーテリングの妙、そして自然・服飾・内装らを自在に豊かに描いて本編の主役たる「アバダール館」を体験させてくれる描写の腕ですなー。なんかそのへんがイマイチだと、映画『クリムゾン・ピーク』みたいにトンチンカンになるのよね。
そして私がゴシックに求める肝心な一点が、しっかりと核にある。霊や運命の -
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★3.5
ブランドの長編は、人間関係の過剰なドタバタ劇を面白く受け止められるかどうかで評価が分かれる。ほぼ全ての登場人物達が荒唐無稽な言動をし、こちらはそれに振り回されて本筋を見失いかねず、悲劇なのか喜劇なのかも分からなくなってくる。ただし今まで読んだ作品は訳も古く、そのせいで余計滑稽さを感じていた面があり、その点では翻訳自体が新しい本作品は滑稽さがだいぶ抑えられ、コミカル程度で読みやすかった。
事件の顛末は想像内ではあったが、屈折した人間関係と身勝手極まりない醜い人間像は、ブランドらしい皮肉のスパイスが効いた巧い書き味に仕上がっている。