▼あらすじ
売れない絵本作家の高遠司は、絵本だけでは生活できず、家事代行サービスのバイトをしながら暮らしていた。
ある日、司は青年実業家・藤谷拓磨の指名を受け、彼のマンションに通うことになった。
極度のきれい好きと聞いていたので、緊張していた司だが、なぜか藤谷は司が戸惑うほどやさしく親切だった。
そ
...続きを読むして、司が性嫌悪、接触嫌悪であることを知ると、自分を練習台にして触れることに慣れようと言ってきて!?
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★4.5
思ってた以上にあまあまな作品でした。
表紙のイメージから、攻めは傲慢系のキャラだと勝手に思い込んでいたのですが、蓋を開けてみれば傲慢の“ご”の字もない、受けを溺愛するとっても優しい紳士の鑑のようなスーパー攻め様でした(笑)
全体的に穏やかな雰囲気のストーリーなので、最初から最後までほぼノンストレスで読む事が出来る作品だと思います。
強いて少し引っ掛かった点を挙げるとするなら、受けが少々卑屈というか臆病過ぎる事くらいですかね。
これはまぁ、仕方ないと言えば仕方ないのですが、個人的には読んでて少し気になる点でした。
あと、最初から最後までずっとあまあまなので、どこかでパンチをきかせたらもっと面白くなったかな?と思いました。
ただ、個人的にこういう穏やかで糖度高めな作品が大好きなのでこれはこれで全然アリでした!(^^)
二人が時間をかけてゆっくりと距離を縮めていく様子も丁寧に描かれていると思いますし、何より気取ったところのない攻めの純粋な優しさに癒される作品なんじゃないかと思います。
某所のレビューに書いてあった“あしながおじさん”という例えがぴったりなキャラで、紳士でスマートなんだけどちょいちょい茶目っ気があって個人的には非常に魅力的だと思えるキャラでした。
二人の意外な接点や物語の最後の方で発覚した事実には地味に驚かされましたが、執着攻めがお好きな方はグッと来る展開なんじゃないかな、と思います。
因みに本編もあまあまですが、後日談はもっとあまあまで(当然か)、受けの宝箱の中身に不覚にも萌えてしまいました(笑)
気分が落ち込んでいる時や糖分補給に読むに相応しい作品です。