矢沢聖子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレページのほとんどは所々不穏な雰囲気が漂う身分違いのラブストーリーで、終盤でミステリーに変わり、真相が明かされると「うわーそういうことかーよく出来たミステリーだなあ」となるんだけど、さらに結末まで読むと、これはラブストーリーとかミステリーとかのジャンルに収まる作品じゃなく人間誰しも少なからず持つであろうひとつの感情を深いところまで突き詰めた作品なのだと感じた。
事件の起こらない前半部分は、展開自体がモテない男の都合良すぎる妄想を覗き込んでいるようなこっ恥ずかしさがあり、正直「なんでこれ読んでるんだっけ?」と我に帰る瞬間もあったが、語り口の上手さで退屈はせずスラスラ読めた。
事件が起きてからは文字通りページをめくる手が止まらない面白さ。
それでも読み終わってみると全編通して無駄なところなど少しもなかったように思えるのだからやはりクリスティはすごい。
まあそれはクリスティ作品毎度のことなんだけど。 -
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティのノンシリーズ。
呪われていると噂が絶えない「ジプシーが丘」と呼ばれる土地に魅了された青年の物語。
本編の3分の2ぐらいは、絵に描いたような信じられない逆玉婚の描写が続く。そんなに上手いこといく??って思っていると、終盤で事件が起きて、そこから驚愕の展開に移り変わる。
クリスティが晩年に描かれた作品だけに、狂気に満ちた欲深い人間の描写には恐ろしいものを感じた。
そして、真相を知った上で読み返してみると、初読とは違った解釈ができる表現や構成が随所にあって、上手いなぁと感嘆させられる。
甘やかな喜びに生まれつく人と、終わりなき夜に生まれつく人。この対比のメッセージ性が印象深く、後悔とやるせなさを感じさせる読後感だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ途中まで事件が起こらず長く感じてしまったが、最後に怒涛の展開でひっくり返された。真実がわかってから考えると、それまでのエピソードが違った意味をもって見えてきて、読み返すのがおもしろかった。
「終りなき夜」と「甘やかな喜び」が対比的であり象徴的。「甘やかな喜び」である、やさしく美しいエリーの喪失がより一層「終りなき夜」を深めていく。
主人公の周りには母やサントニックスなど警句を発し引き止めようとする人たちがいた。
母が主人公に、安定した仕事と生活をするよう、あんなにうるさく言っていた理由がわかった。母が言っていたのはこのことだったのだ。
すべてを得た後は、皆が去った。
読後はやるせなさと哀しみがじんわり残った。 -
購入済み
なるほど
2020年の今読んでみても、色褪せていないですね。
この本は、奇抜なトリックがなくても
面白いミステリーが成立することを証明しています。
それとも私が単純なのかな。
ともかく楽しかったです。 -
購入済み
初ポアロ
ミステリーの女王"アガサ・クリスティーのデビュー作であり名探偵ポアロの初登場作でもある本作。僕にとっての初読クリスティーでもある。
クリスティー作品を読むことにずっと憧れはあったのだが、何十年も前に海外作家の書いた小説を ―1920年代から1960年代にイギリス人作家の作品を― 僕が楽しく読めるのだろうかとずっと躊躇していたのだが、思いきって読んでみたらそれは全くの杞憂だった。とても楽しい読書だった。
作品の書かれた時代も作中の時代背景も2018年現在から見れば遠い過去、つまり昔なのだが作品そのものは決して古臭くはなく、古き良き時代のイギリスを舞台にした面白い小説として読める。もちろんそれはクリスティーの書いたオリジナルのクオリティの高さだけではなく ―それが最重要なのは言うまでもないが― 訳者の現代的感性に基づいた素晴らしい翻訳のおかげであろう。
さて、次に読むクリスティーはどれにしようか? ポアロばかりを読み進めるのもなんだかつまらないしな。ミス・マープルを読んでみようかな。先ずは 『火曜クラブ』か?
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Posted by ブクログ
『感情と理性を混同してはなりません』ーーエルキュール・ポアロ
アガサ・クリスティ…名探偵コナンが好きなので、それ繋がりで知ってたけどちゃんと読むのは初めてでした。
読みながら読者も推理できるタイプの高濃度ミステリー。さすがとしか言いようがない完成度…
当然ではあるのですが登場人物はカタカナまみれなので覚えるのに結構時間かかりました笑
ストーリー中盤くらいでやっと覚えられた…
途中で屋敷の見取り図(部屋割り?)とか手紙とかが図でしっかり出されてたので、メモしながら読むと一緒に推理できて絶対楽しいだろうな…!私はメモ取らずに突き進んだせいで楽しさを半減させてしまいました
読みながら推理して楽しめるように、自分ももっと頑張らないと…と感じた1冊でした