池辺葵のレビュー一覧

  • プリンセスメゾン 1
    居酒屋で働きながら、1人でマンションを買おうと頑張っている沼越さんのお話。
    絵に描いたような完璧な幸せとは違う、だけど地に足をつけて日々を前向きに生きている人たちがたくさん出てきて、じんわりとした温かさとか勇気をもらえる本でした。
    明確な目標を持ってまっすぐに向かっていく沼ちゃんはかっこいい。いいお...続きを読む
  • どぶがわ
    ドブ川のほとりのベンチでいつもうたた寝をしている老女。川沿いの、長屋のような安アパートに住んでいる。身寄りはないらしい。

    うたた寝の彼女が遊ぶ妄想の世界では、彼女は豪邸に住む四姉妹の長女。ドレスを仕立てたり、ご馳走の食べ過ぎでウエストを気にしたり。現実の彼女の部屋には何もない。ちゃぶ台と数冊の童話...続きを読む
  • プリンセスメゾン 1
    「大きい夢なんかじゃありません。自分次第で手の届く目標です。家を買うのに、自分以外の誰の心もいらないんですから。」
    そうだね。自分が頑張りさえすれば叶う夢は、いつだって目標だな、って、ふ、とお腹の中に入ってきた。頑張ろう。
  • プリンセスメゾン 1
    なんというか、沁みる。
    リアルだし、ひとり暮らしの空間をどうつくっていくか、それぞれの日常が垣間見える瞬間の切り取り方にぐっときた。

    「努力すればできるかもしれないこと、できないって想像だけで決めつけて、やってみもせずに勝手に卑屈になっちゃだめだよ。」

    ずどんとくる。
  • プリンセスメゾン 1
    「食」についての漫画は数あれど「住」についての漫画はなかなかありません。この「プリンセスメゾン」はオリンピックを控え都市再開発が進むと同時に単身世帯が増加し続ける今の東京を舞台に、さらりとしたやさしい絵で時に心にチクリと鋭く描かれます。

    主人公の沼越さんは20代の居酒屋アルバイト。古びたアパートに...続きを読む
  • かごめかごめ
    無言と静寂が欲望を雄弁に語る美しい作品。祈りと裏切りの狭間で続いていく日常は、危ういバランスで成り立っているのかもしれないけれど、自分の脆さを分かった上でなお、そこに立とうと決めることで続いていくのかもしれない。何を思い、何を祈っていても終わることない「日常」の強靭さは、マルエナの市井の暮らしでも、...続きを読む
  • どぶがわ
    老婆は川辺で夢を見る。4姉妹が優雅に暮らす幻想の世界とどぶがわ近くのアパートで独居する現実の間をゆらゆらと揺れながら、日々は流れて行きます。どぶがわの近くには様々な人が住み、それぞれの生活があり、楽しいことも嫌なこともあるけど…。静謐で優しい物語です。
  • 繕い裁つ人(1)
    誰にでも合う量産服を数ヶ月に一回買ったり捨てたりして着ている自分にはこの世界は衝撃的でした・・・そうかこういう服もあるのかぁ 素敵だなぁと。
    あと市江さんと藤井さんの距離感たまらんです。
  • 繕い裁つ人(6)
    完結しちゃいましたね。でも、市江と藤井さんがどうなるのか、分からない。その余韻がこの画の感じととても、マッチしていると思う。市江が幸せになるためには洋服とお客さまと藤井さんが必要なんだと思う。そのことに市江が気が付くまでにもう少し時間がかかるのかもしれない。
  • かごめかごめ

    やはり素晴らしい

    凄い表現力だなぁ…と毎度この作者には驚かされる。
    出版されてる全作品を購読してきたけどこれは特に素晴らしかったです。
    シンプルなストーリーですが二人が手を握るシーンと残された少女が心情を吐露するシーンは衝撃でした。
  • 繕い裁つ人(1)

    大人にお勧め

    穏やかに芯のある、優しいお話です。
    世界観が美しく、仕事に人間関係に悩む心をゆったり癒してくれました。

    こんなに素敵な世界観を表現できる方の作品に出会えた事が嬉しいです。
  • どぶがわ
    恋愛ものとかがどうしても好きなので、作品紹介読んでもあんまり惹かれてなかったんだけど、あまりにも勧められてたので読んだ。
    結果、良かった。
    フォアグラは無理だけど、無償にアボカド欲しくなって買ってしまったよ。
  • かごめかごめ
    シーンと静寂した物語の中、修道女達の日常が淡々と描かれているのだけれど、そんな修道院の中で起こっている人間模様はなんともいえない独特な感じが逆に新鮮に描かれていて、その中で起こったある出来事。
    修道女達のそれぞれの生き方、女の幸せとは?本当の幸せとは?など少し考えさせてくれるような話だったように思い...続きを読む
  • 繕い裁つ人(5)
    これほどまでに会話や文章が少なくて
    目線や表情だけで言葉以上の心理描写できる作家さんは
    そうそういないですよね。。。
    絵の好みで言ったら積んであっても手に取らないタッチなのですが
    物語に惹きこまれて全巻買ってしまうだけの魅力があります(笑)
  • どぶがわ
    独り身のオンナには
    ちょっと本気で別の危機感と言うか恐怖を感じなくも無いのですが(笑)

    万人に薦められるとは言い難いけど、
    とても良い作品だと思います。

    大きな盛り上がりがあるわけでもなく
    画面が華やかでもなく
    メジャーな熱い作品ではないけれども、

    この作者独特の淡々とした、
    しかし厭世的では...続きを読む
  • どぶがわ
    池辺葵先生の作品は、優しい気持ちでいつもいっぱいで、普通の人達の普通の出来事が描かれていて本当に好きです。大切にします。
  • 繕い裁つ人(1)
    さらっと読めるけど、何度も読んでしまう味わい深い漫画です。

    セリフの無いコマも多く、この表情の意味はなんだろう・・・・なんて考えながら読むと、何度でも楽しめます。

    作品の雰囲気がとても素敵で、
    主人公の市江さんと藤井さんの微妙な距離感がじわじわ来ます。

    一巻は、絵がちょっと硬い感じなのですが、...続きを読む
  • 繕い裁つ人(3)
    今までの、洋服とそれにまつわる物語・・・から一歩進んだ三巻です。

    市江さんが悩み、行動しています。

    この漫画で、時々、市江さんと藤井さんがちょっといい雰囲気になるのが微笑ましいのですが、そういう意味では、第十二話は大好きです。

    最後の第十五話は、一度読んだだけでは「?」だったのですが、よくよく...続きを読む
  • 繕い裁つ人(2)
    縫い裁つ人の世界が更に深まる二巻です。

    一巻でちょこっと出てきた登場人物がクローズアップされたり、新しい登場人物が出てきたり。。。

    市江さんと藤井さんは、相変わらずのようで、そうでないような。。

    第七話は、夜のシーンが多いのですが、雰囲気があって好きです。
  • 繕い裁つ人(3)
    説明ゼリフを最小限に抑え、小さな動作や表情・演出で登場人物たちの立ち位置を分からせてくれる洗練された作品。穏やかなストーリーなのでだれるのが心配だったが、3巻で登場人物の心の機微や傾き方の描き方がよりシャープになり読みやすくなった。特に一枝さんと藤井さんの関係がいやらしくなくて安心。