若桑みどりのレビュー一覧

  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    非常にわかりやすくて読みやすかった。学生の感想が多分に使用されている点も、等身大でとても良い。しかし驚くのが、この著書が出版されたのは20年以上前であること。何も進んでない日本、やばすぎでは。

    0
    2024年03月16日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    友達に教えてもらった。すばらしい。
    わかりやすいし文章が明晰で美しく、なによりも学生へのリスペクトにあふれている。最近の論調は怒りが前に出すぎなのかも、と思う。くらい穏やかで冷静な文章。

    0
    2022年03月12日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    ディズニーを代表する映画、「白雪姫」「シンデレラ」「眠れる森の美女」を、ジェンダーの視点から分析する本書は、女子大学での授業実践(受講生のコメント)も紹介されていて、作品に対する「憧れ」や「夢」を持っていた女子の作品への視線が変わってゆく様子が明確に示されているところなど、とても興味深く読みました。

    ディズニーの古典的な「プリンセス物語」は、なんとなく「性別役割分担を補強しそうだな」という認識ではいたものの、根はもっと深く様々な「課題」があることに驚かされましたし、単に女子(女の子)にステレオタイプな性別役割を刷り込むだけではなく、男子(男の子)にも小さくない影響を与えていることもわかり、「

    0
    2021年11月05日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

     ディズニープリンセスを題材としてジェンダー学をわかりやすく教えている。ジェンダー学とは何かを知るためにお勧めしたい一冊。
     白雪姫、シンデレラ、眠り姫…どの「プリンセスの話」にも小さい頃一度は触れたことはあるが、ジェンダー学の視点から見ると家父長制度がどのように話に組み込まれているかなどが鮮明になり、はっとさせられた。

    0
    2021年06月30日
  • イメージの歴史

    Posted by ブクログ

    西洋美術を中心に、多くは権力者であるパトロンの意向によって芸術家が生みだすイメージの変遷、絵画や彫刻によって喧伝されたイメージが社会に与える影響を、ジェンダー的・ポストコロニアル的視点で見つめ直す。また、西洋の伝統を無批判かつ無神経に受け継いでしまった20世紀日本の公共美術のあり方を問い、芸術の社会的役割から目をそらし続けてきた評論界にあって自らを省みる著者の誠実さが深く染み込んでくる、文化史の入門的な名著。


    どこで紹介されていたのか忘れてしまったけど、若桑先生の著作のなかでも特に名著と呼ばれているのを知って以来、ずっと読んでみたかった一冊。
    元は放送大学のテキストだったそうで、美術評論の

    0
    2020年11月22日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    私は社会人になってちょうど1年目であるが
    情報化社会を生きている私たちにとって
    映画も含めてマスメディアなど
    発信者の意図、時代背景を理解した上で
    子供の教育にとってなにがあるべき姿なのか
    考えることが大事だと思った。

    女性の自立を促し
    1億総活躍することで子供がのびのびと働く今後の未来ある社会になっていくと思う

    0
    2020年04月18日
  • イメージの歴史

    Posted by ブクログ

    絵画、彫刻、風刺画を白人男性”ではない”視点から批評するこの本に相応しく、表紙はアルテミジアのユーディット。漫画だって、西洋古典絵画だってそこには読み方が存在する。その読み方を知れば、美術鑑賞はスルメのように長く楽しめるはずなんですが、こういうのを中学校とかで知りたかったなぁ。
    12章はフランスの植民地政策の一環で、あくまで啓蒙的な植民なんですよというアピールのためのイメージ像が分析されている。アジアやアフリカは裸の女性として象徴され、そこにフランスが光を与えたというようなイメージだ。これって、日本がアジアを植民地にしたから現地にもいいことがたくさんあったんだ、という理論と同じですね…
    また、

    0
    2019年12月11日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    こちらを読んで、どうしても女の人を性的に見てしまう俺はフェミニストになれないのだと…ちょっと絶望した。しかしまた、その一方で…まっ、いっかぁ〜と俺を肯定する俺がいた。個を自覚すると孤独になる。だからこその関係の大切さを想う…(^^ゞ

    0
    2019年12月04日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

    作品から思想と意味を読み取る過程が刺激的。そして、優れた芸術ほど、その読み取る作業は万人に開かれている。本書ではミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、デューラー、ジョルジョーネの作品だけだが、歴史を見る目が変わる。社会、象徴、表現、思想は汲めども尽きない学問の豊かな泉だ。

    ・自然、宇宙と人体との相関をアントロポモルフィズムという。
    ・16世紀にメディチが美術学校、アカデミーをつくった。
    ・アルプスをこえて南に行くことは、単なる空間移動ではなく、文明の源に帰ること。

    0
    2014年05月04日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    御伽噺におけるジェンダーをテーマにして、分析していくので読みやすい。良く考えたら男子向けの御伽噺と女子向けの御伽噺とでは大いに違いがある。シンデレラシンドロームに始まり、女子が陥りやすい症例を紹介していく。特に女子大生を大別して紹介していくところが面白い。家父長制だけが男女差別の原因になっている訳じゃない。誰にでもお勧めできる名著。(筆者が受けてきた女性差別を恨々と語っているところが、リアルでまたいい。)

    0
    2012年12月27日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

    キリスト教が厳しく信仰されていた時代に、自然が人間を作り、誕生も死も自然に則って繰り返されるというメッセージがいかに絵画に込められていたのかがわかる一冊。面白かった。これを読んだ後に『Pina』を見たらますます面白く感じた。

    0
    2012年05月29日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

    『モナ・リザ』『テンペスタ』『メランコリア』など、有名な作品や図像を、多くの説を挙げながら解説しています。
    込み入ったところまで触れてあるのに、専門的な表現を避けた易しい文章で、予備知識がなくても理解することができます。
    おもしろい。
    美術に対する情熱がにじみ出ています。
    これから美術史をはじめたいと思っている方はぜひ。

    0
    2009年10月04日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

     本書は、もともと若い人向けの講演会のものであるので、分かりやすいのはあたりまえだが、マニエリスムを巧く説明してくれているのがいい。

    0
    2009年10月04日
  • 象徴としての女性像 ──ジェンダー史から見た家父長制社会における女性表象

    Posted by ブクログ

    女性像の変遷を数多くの図版と事細かな研究で読み解くジェンダー美術史。私は特に最終章にいたく感銘を受けた。表紙のクラナハのユディトも好み。

    0
    2009年10月04日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    ディズニープリンセス像の変遷を見ていくのかなと勝手に思っていたら、3作品の分析と学生の反応が中心だった。
    20年以上前の話なので、ステレオタイプ的な女性像に肯定的な学生の声がやや多い気もしたけれど、なんだかんだ今と大差ないかも。
    ディズニープリンセス作品が女性たちを抑圧していたのか、作品はあくまで女性を抑圧する社会の鏡なのか、鶏が先か卵が先かという話かもしれないが、お互いを補強し合っていたのは確かだろう。

    0
    2025年06月16日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

    面白い。読みやすいし内容も濃い。若桑さんの本を読むのはまだ2冊目だけど、どちらも美術の面白さを体感できた。

    0
    2025年03月10日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

    印象派以前の絵画には全て意味が込められていた  

    絵画に込められた様々な意味を読み取ると、絵画はさらに面白くなる
    西洋人のものの考え方(宗教とか伝統とか常識) のベースを知ることが重要
    図像学のスペシャリスト若桑みどり先生による西洋美術入門書

    0
    2024年12月27日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    2002年に出版された本。フィクションに込められたジェンダロールは今や普通に作品批評の際に語られるものになってきたけど、おそらくその先駆けと言ってもいいと思う
    有名なディズニープリンセスの白雪姫やシンデレラ、眠れる森の美女などから思い込まされている女らしさ、男らしさを考えて男女が平等に社会に参画するとはどういうことなのか、ということを書いている
    何がびっくりしたって2024年の今でも全然、全然この見方が現役だということだ。悲しい…!20年経っても変わらないことが、悲しい!
    でもこういうフィクションからジェンダーやフェミニズムについて解釈して語らう人が増えたことはうれしいし前進している部分だと思

    0
    2024年04月30日
  • お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

    Posted by ブクログ

    もっと物語に即した(もしくは深掘りした)内容を期待していたけどプリンセスは白雪姫、シンデレラ、眠姫の3人だけだった。でもジェンダーの本としてちゃんと面白い。エバーアフター観てみよう

    0
    2024年03月02日
  • イメージを読む

    Posted by ブクログ

    美術史入門としての位置づけの本らしいです。

    本書を読んで思ったのは、一枚の絵からこんなにも話が広がるものなのか、ということでした。この絵を描いたのは誰で、いつ生まれていつ亡くなって、その時代にはこういうことが起きていて―
    そういうことが一つずつ丁寧に説明されています。

    美術って見た目の美しさが全てだと思っていましたが、違うんですね。少なくとも中世まで、絵は思想の表現手段の一つだったのだそう。でも、文章表現とは違い、そこに在るものが全てで、表現の幅がとてつもなく広いです。だから、美術を解釈するには、歴史・社会学・民俗学…等々いろんな知識が必要なのだとか。

    現代でも、様々な画像やイラストが描

    0
    2024年02月11日