青山南のレビュー一覧

  • 60歳からの外国語修行 メキシコに学ぶ

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    こんなにも貪り読む本があっただろうか、というくらいに面白かった。メキシコ生活の珍道中や、言語と文化を感じとってゆく様がリアルで非常に面白い。

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    2018年05月30日
  • 60歳からの外国語修行 メキシコに学ぶ

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    あの青山南さんである。
    その彼をして、ラジオ講座を聞いたのは4月と10月の1ヶ月だけって…語学あるあるで、ツボ過ぎる。面白くないわけがないんである。そしてメキシコへ行ってしまうところが、素晴らしい。

    習うより慣れろとはよく言ったもので、やはりその言語にまみれることが一番に違いない。虚心に貪欲に手探り(耳探り?)で吸収していく様が、言葉を覚えていく幼児のようで、無垢な可愛らしさ(失礼!)さえ感じられてくる。
    60 歳を過ぎて新しい言語に挑戦するとは、素晴らしい。

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    2017年10月04日
  • ピーターとペーターの狭間で

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    翻訳家エッセイのハシリ、といえば、この人かも。
    軽妙で、含みもあるけどちょっっと洒脱でもあって、上手いもんだなあ、と。

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    2011年08月01日
  • 本は眺めたり触ったりが楽しい

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    本はこう読むべきという固定観念から解放してくれる。斜め読みでも積読でも、本は自由に読んでいいんだと思えて楽になった。阿部真理子さんのイラストも素敵。

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    2025年11月21日
  • 本は眺めたり触ったりが楽しい

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    本の内容を忘れる、積読の効果、電車で隣の人が読んでいる本が気になる、最後まで読みきれない本、読書は数ではないと思いつつ数に囚われる自分…。

    読書について悩んだときに気さに寄り添ってくれる一冊。面白かった!

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    2025年08月13日
  • オン・ザ・ロード

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    ちょっとばかりぶっ飛んだお兄さんとその友達、という設定。しかし大人になってもぶっ飛び続けるのは難しく、最終的には友達にも裏切られるという、なんだかさみしい結末。
    なんだけど、いやそれは昔を振り返れば何ごとも楽しい思い出ってな雰囲気だから淋しげであって、ぶっちゃけ若い頃のお兄さんはけっこう酷い有様なので、致し方なしとも言えるわけで。そして主人公が一番うまく立ち回ってる感じもしなくもなく。
    ともかく中盤のお兄ちゃんの無茶苦茶っぷりが、言葉の濁流となって流れ込む感じが最初の頃は勢いがあるけど、段々と慣れるのか、衰えていく感じがこれまた儚い。

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    2025年07月19日
  • オン・ザ・ロード

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    まず文章がいい!面白い。でも後半になるにつれてだんだんと興味がなくなっていった。
    一番文章がいいなと思ったのが最初の10〜20ページ目ぐらい。これ以降その勢いはあまり感じられなかった。
    アメリカの地名がたくさん出てきたので、アメリカの地理に詳しかったらもっと楽しめたんだろうなーと思いながら読む。これがイギリスならなーとか思ってたけど、イギリスにこんなにもロマン溢れる大陸ロードあるわけないない笑。

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    2025年04月23日
  • チャーリーとの旅 アメリカを探して

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    この本は、スタインベックが愛犬チャーリーと改造したトラックでアメリカをぐるっと一周する旅の記録だ。スタインベックは自分の国を知らないことに気づいたから真実を探そうとして旅立ったのだが、楽しい出会いや壮大な景色を楽しんでいたかと思えば、辛い思いをすることもある。そして悲しいことに、1960年に大きな問題となっていた人種差別は今でもなくなってはいないなど、現在に通じるものもある。いろいろなことがあるけれど、いつもチャーリーが良き相棒となっていてほっとさせてくれる。
    こどもが小さかった頃、私と一緒にキャンピングカーでずーっと旅をしながら楽しく暮らしたい、と言っていたことがあった。ほんとにそうできたら

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    2025年03月06日
  • 本は眺めたり触ったりが楽しい

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    とても良い本だった。
    1997年刊行の『眺めたり触ったり』を文庫化したもの。コラムの内容を集めた本のため、短い文章がポンポン連なる感じが読みやすかった。
    1997年は私が生まれた年なのだが、本書の中にはもう電子書籍(電子読書)の話が出て来てちょっと驚いた。

    斜め読み、拾い読み、索引読み。速読、積読、黙読、朗読。本を買うこと、本を手放すこと。作者の実体験をはじめ、小説やエッセイに書かれていた内容など、様々な「本との付き合い方」が詰まっている。誰でも1つは絶対に「共感出来る付き合い方」が載っているのではないかと思う。

    私は時々、「大どんでん返し!」「衝撃のラスト!」などの宣伝文句の話題書を、本

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    2025年03月04日
  • チャーリーとの旅 アメリカを探して

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    スタインベックが話している時の語尾が「サ」のようにカタカナになるのが個人的に受け付けなくて、あとたまに口調が現代風になって軽く見えるところも気になった。最後のニューオーリンズの章が今でも考えさせられるね。

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    2025年02月23日
  • チャーリーとの旅 アメリカを探して

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    『怒りの葡萄』『エデンの東』のジョン・スタインベックが、1960年、愛犬チャーリーと、宿泊できるよう改造したトラック「ロシナンテ」でアメリカ中を旅した記録。
    各州のもつ地域性を、著者の目を通して、まるで異なる国を旅しているかのように明確に語っていく。
    そして各地で出会う人々とのエピソードを通して、彼が今住んでいるアメリカという国をあぶりだしていく。
    ただ、あぶりだされようとしたアメリカは、各州、各地域が歯車のようにうまく噛み合って機能している統一的なものではない。
    それぞれの地域性があり、それでも全員同じ方向を向いて発展していっている、というのでは全くない。
    折しも1960年のアメリカは、戦後

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    2025年02月08日
  • オン・ザ・ロード

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    ネタバレ

    主人公の作家・サルと親友ディーンはアメリカ大陸をヒッチハイクや自分の車で東西(最後はメキシコ)に行ったり来たり、道中はほぼ酒、盗み、ドラッグ、セックス、しかない。

    盗んだバイクで走りだしてずっと走り続けたらこうなった、みたいな…(汗

    「あらゆる文化に決定的な影響を与えた伝説の書」(裏表紙)だそうですが今だと迷惑系ユーチューバーっぽいかな。文章や構成も、めちゃくちゃなスピードで車で走った!いい女がいた!走り去った!目的地に着いた!という繰り返しで動画っぽい。

    「旅がしたい」と思って手に取りましたが衝撃的でした。女性がモノ扱いというか、心を通わせるとかないんかーい、みたいな。でも自分にとって

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    2025年02月07日
  • オン・ザ・ロード

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    正直言うと、いったい、いつになったら読み終えるものかと途方に暮れてしまった。おそらく僕自身、読むことで、読みながらにして日常生活の隙間から見える“旅路の果て”へと意識を向けていたかのような、読書の最中というものは少なからず意識は“飛ぶ”ものだと思うけれど、今回のそれは、いかにも広大な旅路の眺めだった。
    ちょっと言い過ぎかな。呑まれ過ぎかな。

    “ロード”をして即ち人生に擬えることは、きっと安易で、有りがちなことで、すでに数多の言葉にて語り尽くされているだろうことは想像に難くない。時代とか世代とか、今を生きる僕らは、いつでもそれらの真っ只中にいて、気付かないこともたくさんあると思うけれど、気付か

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    2025年01月26日
  • 本は眺めたり触ったりが楽しい

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    読書エッセイ。紙の本に囲まれて安堵する質の人間としては、中身どうこう以前にタイトルで強く共感した。読む速度とかどうでもいいし、同じ粗筋でも書かれ方によって千差万別である以上、究極には読んでみなければ何もわからない。そのときその瞬間、目にした一文から自分は何を感じたか。それが一番大切だと思う、ということを再認識させてくれた。最後の索引で、思った以上にたくさんの本が引用されていたことに驚く。

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    2025年01月11日
  • チャーリーとの旅 アメリカを探して

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    重いテーマは1番最後にあります。
    そこにある理由は、
    この厚い本を最後まで読まないだろうということなのか、
    ここまで読んでくれたならたとえ意見が違ってもいくらかでもわかってくれるだろうということなのか。

    厚いわりに小さい話題がたくさん散りばめられているので楽しくサクサク読んでいけます。

    古い本を読むと、書かれた知恵が今だほとんど活用されていないことがわかります。
    新しい本に比べて読む価値が低いなんてことはこれっぽっちもありません。

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    2024年12月30日
  • オン・ザ・ロード

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    Deadとかジャムっぽさあるな〜って思ったけどジャズか。たしかにジャズだ。

    ビートジェネレーションの解像度が上がったと同時に興味深さも深まった。惹かれる要素が多いなか現代に多くを落とし込むことはなかなか難しい。ただこのスピリットを秘めているかどうかでも変わると信じる。

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    2024年07月04日
  • 本は眺めたり触ったりが楽しい

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    本について語ったエッセイなんて、読んだら楽しいに決まってる。
    著者とは読み方も接し方も考え方も異なる部分が多々あり、そんな風に感じるのか!という驚きがあった。
    作中に登場する本好きさん達のエピソードもまた興味深くて、自分が持っていない感覚に触れられてとても面白かった。
    『本が好き』という気持ちは同じでも選ぶ本や関わり方は千差万別、というところに奥深さを感じる。
    自身は好きなものにはずっと触れていたい人間なので、このタイトルには共感しかなかったです。

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    2024年04月28日
  • 本は眺めたり触ったりが楽しい

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    ネタバレ

     軽快で読みやすい文体、かつ印象に残るエピソードばかりな読後感です。つまりは面白い。

     どこがよかったか?例えば、寺山修司は、アンドレ・ジッドにかなり影響を受けていて、あの「書を捨てよ、町へ出よう」を
    書いたこと、例えば、ドイツの作家たちは朗読会で食いつないでいること、例えば、ウンベルト・エーコのいう読書の心髄とは思索の助けになること、といった感じである。

     こういう風にただ読書をするだけでなく、「面白かった。特に~の部分が・・・」と書いたり人に話したりすることで、読書はぐっと深まるんですよ、というアドバイスも書いてあったので、さっそく実践してみました(笑)

     でもまあ結局、本はどう読ん

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    2024年04月28日
  • オン・ザ・ロード

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    面白いのだけれど、かつて勃興したカウンターカルチャーについて知る「古き良きバイブル」になってしまった感は否めない。

    スピード感があり生命力迸る文体は魅力的であるが、諸刃の剣であり、読み手のテンションによっては「関係ないことを止め処なく言ってんなよ」となる。

    とはいえ、社会に対する逸脱の姿勢を、放浪ならではの煌びやかさを伴いながら描ききったことは、これからも何かに閉じ込められている私たちに勇気を与えつづけてくれるのだと思う。

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    2024年04月03日
  • O・ヘンリーニューヨーク小説集 街の夢

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    ネタバレ

    23の短編と、二人の作家によるO・ヘンリー論、訳者による解説が収録されている。
    ひとつひとつの短い話のなかで、読み手の心を掴む工夫が凝らしてあり、新聞で読む小説として人々の興味を引いただろうと思った。
    新聞の読者に向けてこれだけたくさんの作品を書くというのは大変なことだ。どれもユーモアと皮肉がたっぷり。世間の話題やその時代の流行を取り入れて書かれた作品たちはきっと誌面で輝いたに違いない。
    特に好みなのは「巡回の合間」「賢者の贈り物」「最後の一枚」だった。不思議と親しみを感じるような人間の描き方がなされていると思う。
    この本の面白いところは、訳者による解説が一編ごとに添えられているところ。当時の

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    2024年04月02日