幸田露伴のレビュー一覧
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横山操が書いた「塔」は、谷中「天王寺」のやけ倒れる五重塔を、勇猛な姿として書いた。
僕はその絵をテレビで見たあと、実際に谷中まで出かけた事がある。
もうそこには五重塔はないなと思いながら、歩いていると、その静かなお寺に黙る大仏様がにょっきりお寺顔を出してびっくりした、
上野の山からも近く、昔は人の行き交う一角だろうと思わせるこの界隈に昔は立派な五重塔が立っていたのかと、十兵衛の心意気まで残るよう。
十兵衛は生真面目じゃなく愚鈍なのがいい。
口だけで世渡りすることは、毛嫌いする割に人間誰しも大小の処世術を持っている。
愚鈍は愚鈍で遅く考える。
遅く考えるということは、早合点しない。
今いる -
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坪内逍遥や二葉亭四迷を日本近代文学の嚆矢とするならば、次に来るのは明治20年代、紅露時代とも称された尾崎紅葉及び幸田露伴の名前が挙がる。私も近代文学に漠然とした興味があり、坪内逍遥やら二葉亭四迷の小説を読んではいたが、尾崎紅葉も幸田露伴も読んでいなかった。明治時代の小説は読み辛いからだ。大正時代というと谷崎潤一郎や武者小路実篤など、比較的読みやすいイメージがあるのだが、まだまだ文語の抜けきらない明治期の文体は、近代文学の奥深く、容易に立ち入らせてはくれない魔窟の様相を呈する。まして『金色夜叉』『五重塔』という表題からは、四角四面な印象を受け、難しいだろうと避けていた。
それでも何とか読むぞ -
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ネタバレ読書理由
→努力の続けることは疎か、努力を始めることすらできていないことを自覚した。このような時に物事に懸命に取り組むうえで必要な考え方を学びたいと思ったから。
キーワード
→努力、幸福、気、高級な感情、過程の短縮、シンプル、人を信じる
(努力の目的)
・努力により充実し発展できる。人生の意義そのもの
・能力を拡大→非常時に差がつく
・利益のためでなく、真の歩むべき道を見つけるため
(努力の方向性)
・「目の前のことへの努力」と「基礎を作る努力」
・結果には運命と人力の両方が関係する
・日常生活について関心を持ち、理解し、感じる。
・不快な感情が起こったら、相手を理解してよい人だと信じる -
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ネタバレ西暦1398年 中国 明。貧農から皇帝にまで登り詰めた朱元璋(洪武帝)が死去し、孫の建文帝が即位する。
反乱分子となる可能性のある叔父の王たちを、次々と粛清、退位させるなか、洪武帝の4男である燕王(永楽帝)が靖難の変を引き起こす。
歴史書で言えば一瞬の出来事であるが、この期間の様々な人物の心情や環境を活き活きと描いており、一瞬で堰を切ったように読み終えてしまった。
建文帝は徳による治を実践しており、政治は良かった。
しかし優しすぎた。
一方、燕王は追い詰められて兵を起こさざる負えなかった。遥かに劣勢であるにも関わらず苦戦の末に勝ち上がる。
国を統治するための権力闘争。
一人一人に思いや立 -
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努力の方向を間違えない=無理な願望に向かわない。間接の努力を欠かさない。
現状に満足するのは、老境に入った証拠。
幸福は、惜福(福を惜しみながら使う)が大事。
分福する=人に分け与える。川に酒を注いで分かち合う。
好きなことでも努力が必要。
人生の唯一の味方は努力である。
人生の意義は努力することにある。
明確な目標を持って学ぶ。
仕事だけでなく趣味でも、出来る限り的を絞る。
病気は予想すべきもの。
仲の良い夫婦は健康である。
気が散る、には2種類ある。幾つかの事に心を奪われる事、同時に幾つかのことが気になること。一時一物主義が大事。気が2つになると健康を失う。
凝る気は大局を見失う、張る気は -
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寡黙で芸術家肌の十兵衛と、義理堅く面倒見がいい源太、2人の大工の五重塔の建立をめぐる物語です。
谷中の寺にて五重塔が建立されることが予定されていた。
世間に鈍と揶揄されるが、丁寧な仕事と高い技術力を持つ大工の十兵衛は、その仕事をやり遂げたいという強い思いに苦しめられることになる。
本来なら、その施工は源太が請け負う予定だった、また、十兵衛は源太に日頃お世話になっていたが、十兵衛は上人に熱意を伝える。
源太は十兵衛に一緒に作ることを提案するが、十兵衛は一人でやり遂げたいと頑として聞かない。
当時の日本はまだノベルの黎明期だったにもかかわらず、戯作文学の名残を感じさせない、現代の小説に近い内容