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富士山噴火によって被害を受けた農民を救うべく奮闘する、関東郡代・伊奈忠順。だが幕府内の政争の前に、彼の努力もむなしく、農民たちは次々に飢えていく。ついに忠順は決心する。たとえこの身がどうなろうと、幕府米五千俵を秘かに農民に与えよう――。農民救済に命をかけた代官の生涯を壮大なスケールで描く!
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Posted by ブクログ
新田次郎の力作、長編。 宝永年間の富士山噴火を中心に、駿東郡の村と幕閣の駆け引き、農民の生活改善に取り組む、伊那代官の活躍が中心に書かれていく。 富士山に因縁の深い新田次郎の大作で、とても面白い内容だった。 この本に出てくる、駿東郡や足柄郡などは市町村合併などでその名前も消えてきている現在の状況...続きを読むは悲しい。 沼津も宿場町として出てくる。 自分の生まれた街の歴史をもう少し勉強して見なければと感じました。
長年、富士山頂観測所勤務であった新田次郎氏の宝永・富士山大噴火を題材にした1972年作品の2007年新装。 宝永4(1707)年富士山大爆発の降砂により餓死寸前の農民に関東郡代「伊奈半左衛門忠順」は農民の窮状を救うべく立ち向かう。だが、彼が見たものは被災農民を道具にした幕府内の醜い政権争い。農民救済...続きを読むに命を捨てた代官の生涯。 詳細な記録から構成された5代綱吉から6代家宣への移行期の柳沢吉保、間部詮房・新井白石のを無視餓死寸前の農民を無視した政争が描かれている。最初は記録文学に近いかと思って読んでいたが、小説としてもかなり面白い。
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