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Posted by ブクログ
“なんだ、ちゃんと水着を用意してたのか。……なんでそれでワニかなー、勿体ない。
「あんまりジロジロ見ないでほしいな……」
前川さんが目を瞑りながら、唇を尖らせるようにして咎めてくる。弱っているせいか、普段の調子ではなく子供っぽさが表面に出ている。こういう前川さんも素敵だと思います。
「恥ずかしいって、ワニの方がよっぽど……とか感じない?」
「どうしてだい?」
「え、どうしてって、んー……あ、水着が嫌いとか?それじゃあ着ないか」
「……恥ずかしいからじゃないか、水着なんて。露出が、下着と大差ないのに」
身を捩って水着の生地を引っ張りながら、前川さんがワニを脱ぐのを渋った理由を恥ずかしげに語る。じゃあその頬の新しい朱色は、こもっていた熱以外のものだろうか。
「…………………………………」
「な、なんだい無言になって」
「いや前川さん、変なところで可愛いなーと思って」
「っふ!げ、っふ、ほ、っほ!」”
前川さんが凄く可愛いです。
丹羽君フラグ立てすぎ。
そしてリュウシさんとエリオのやり取りが面白すぎる。
面白さと少しの不思議さ。
癖になる。
ヤシロちゃん、地球で生きてたのね。
ところどころで出てくる、遠江のみーくん描写にあわわとなる。
赤い帽子……、ん、赤い、帽子?『i』のやつか?
“「イトコと一緒に飛んで、海に潜ったとき、なにか見つけた気がする」
「なにか?」
俺の疑問に、エリオは迷いなく答えた。表情の発露も滞りなく、笑顔で。
「今はそのなにかを、ずっと追いかけてる。だからここはなくした場所じゃなくて、始まる場所だって、考えるようになった」
「……そっか」
海から帰還した藤和エリオが探し求めるなにか。
その正体は俺が中学生のときに感じていた、彼女との月の距離みたいなものかもしれない。
「わたし、イトコとイトコでよかった」
「ややこしいな」鼻を掻く。
「イトコとまた海に来れてよかった」
「そうですね」耳たぶを弄る。
「イトコとお母さんと一緒にいるのが楽しい」
「よかったねー」目もとを手で覆う。
「イトコと」「もういいっつーの」
ぺし、とエリオの額を手で軽く叩く。俺を褒め殺す気か。
高校二年生の男子には、お前の感謝は純粋すぎるんだよ。
「そろそろ戻ろうぜ。主に過保護な女々さんがうるさいから」”
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