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「地球は狙われている」 らしい。布団ぐーるぐる電波女・藤和エリオは俺にそう言った。心機一転、都会で夢の高校ライフを過ごそうとしていた俺の青春って、一体どーなんの…………って、あれ? これなんか、前にも一回説明した気がするな……。こほん。あー。どもども丹羽真です。仕切り直して。さて今回のお話は、叔母である藤和家に居候することになった俺が、高校二年から転校した都会の学校で、天然系健康少女やモデル系美人さんと出会い、そして我が家には布団ぐーるぐるな電波女がいて、俺の青春どーなんの……ってやっぱり同じじゃん! SF(すこしふしぎ)版。その意味はこれを読めば明らかに……なるといいなぁ。
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Posted by ブクログ
“「きみって、藤和エリオの友達かなにかなの?」
質問は、真の予想通りだった。
真はそこで顔を上げる。そして。
平然とした表情で、嘘をつく。
「え、それなんの話?」
自分の声なのに、それは耳も骨も、なにも揺るがさなかった。
言った途端、真の頭は潰れていた。
少なくとも真の認識では、頭の中身の左半分が潰れたように重々しくなっていた。
目の前に立っている男子生徒が遠くなり、教室の輪郭が曖昧となる。真は自分が今、どんな表情を浮かべているか分からなくなる。男子は尚も話を聞き出そうとする。
「いや、だって見たぜ、藤和が籠に載ってるの」
「んん?だから、なんの話だ。トウワッテダレダヨ」
真の頭は真っ白になる。目の前の現実味がどんどんと薄まり、薄い膜を一枚、男子との間に敷いているようだった。三半規管に異常を来したように、真の頭がふらつく。
「俺、引っ越してきたばっかりでさ。町のこと、よく知らんのよ」
言葉の内容は嘘ではない。だが、気持ちに大きな嘘をついていると、真は実感する。
自信の限界を悟って、席を立った。
「飯買いに行かないといけないから。んじゃあ、な」
真は逃げるように、だが早足にならないよう気を遣って教室の入り口へ向かう。
疑惑を晴らすことも、いっそ認めてしまうこともせず中途半端に、場から離れる。
その途端、流子と目が合った。だが流子の方はなにも把握していないらしく、目を丸くしているだけだった。真はなぜか申し訳ない気持ちになって愛想笑いを浮かべて、廊下に出た。
廊下ですぐ、真は腹部を押さえる。
気分が悪かった。本当に気持ち悪くなっていた。”
ここんとこの表現上手いなーと思ったり。
前川さん素敵。
女々さんは変わらんなー。
本来の一巻より幾分シリアスな気が。
“「お前、なんで布団巻いてたの?」
その質問に、エリオの首がかくんと伸びる。
ひくっと引きつるその頬に、真は波を感じる。
波の到来だ。
引いて引いて、また引いていたエリオの波。
押し返していたそれが、砂浜にやってくる。
顔の表という、乾ききった砂浜に。
砂浜を、感情の波が濡らし尽くす。
真はそれを待つ。口を噤み、海面に揺られて。
潮の匂いに様々な目覚めと、始まりを感じながら。
「う、く、ぃ、ぃ、ぃ」
そうして、エリオの顔が崩れた。
引き締めていた目元や鼻が弛緩して、だらだらと、溜め込んでいたものを流す。
「怖いんだよぉ」
ぐずぐずと、涙も抑えきれなくなったエリオが本音を吐き出す。鼻を啜り、肩を震わせてえづく。水色に輝くものすべてが崩れ落ち、海に還ってしまいそうな震え方だった。”
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