アーナルデュル・インドリダソンの作品一覧

「アーナルデュル・インドリダソン」の「黒い空」「厳寒の町」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 黒い空

    黒い空

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,799円 (税込)
    レイキャヴィク警察の犯罪捜査官シグルデュル=オーリは、友人から厄介な相談を受けていた。妻の姉夫婦がいかがわしい写真を撮られ、それをネタにゆすられている。表沙汰にならないように写真のデータを取り戻してほしいというのだ。恐喝者である女性の家に行ってみると、女性は頭から血を流して倒れており、シグルデュル=オーリ自身も何者かに殴られて昏倒してしまう……。犯罪捜査官エーレンデュルが行方不明のなか、同僚のシグルデュル=オーリが自らが巻き込まれた殺人事件の捜査を進める。北欧ミステリの巨人の人気シリーズ第8弾。
  • 悪い男

    悪い男

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,496円 (税込)
    レイキャヴィクのアパートの一室で、刃物で喉を切り裂かれた若い男の死体が発見された。残酷な殺人の犠牲者……。だが調べてみると被害者はレイプドラッグと言われるクスリを所持しており、酒に酔った女性にクスリを飲ませて意識を失わせ、レイプをしていた常習犯らしいことがわかる。男は自らの犯罪の被害者に復讐されたのか? 犯罪捜査官エーレンデュルが行方不明のなか、同僚のエリンボルクは殺害現場に落ちていたスカーフの香りを頼りに地道な捜査を進める。世界のミステリ読者を魅了する北欧の巨人インドリダソンの人気シリーズ第7弾。
  • 厳寒の町

    厳寒の町

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    男の子の年齢は十歳前後。地面にうつ伏せに倒れ、体の下の血だまりは凍りはじめていた。アイスランド人の父とタイ人の母の間に生まれた男の子は、両親の離婚後母親と兄と一緒にレイキャヴィクのこの界隈に越してきたのだ。母親が移民だったために人種差別からくる殺人が疑われ、エーレンデュルら捜査陣は、男の子が住んでいたアパートや通っていた学校を中心に捜査を始めるが……。CWAインターナショナル・ダガー最終候補作。世界のミステリ界をリードする著者が、レイキャヴィクを舞台に現代社会の問題にメスを入れた、好評シリーズ第5弾。
  • 湖の男

    湖の男

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    その白骨は干上がった湖底で発見された。頭蓋骨には殴られたらしい穴があり、壊れたソ連製の盗聴器が体に結びつけられている。30年以上前の事件らしいことから、エーレンデュル捜査官の手に捜査が委ねられた。丹念な調査の末、ある失踪事件が浮かび上がる。アイスランド全土をまわっていた農業機具のセールスマンが、婚約者を残し消息を絶っていたのだ。男の名は偽名で、彼の身分証明記録は一切なかった。男は何者で、何故消されたのか? 捜査が浮かびあがらせたのは、時代に翻弄された哀しい人々の真実だった。北欧ミステリの巨人渾身の大作。ヨーロッパミステリ大賞、バリー賞受賞!
  • 印

    印

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,386円 (税込)
    その女性は湖のほとりのサマーハウスで首を吊っているのを友人に発見された。夫によると、数年前に親密だった母親を病で失って以来、彼女は精神的に不安定になっていたらしい。また死後の世界に興味を抱き、降霊術師のもとに出入りしていたことも。自殺に見える。いや、本当にそうなのだろうか? レイキャヴィク警察の捜査官エーレンデュルは疑問を感じ、一人地道な捜査を進める。暴かれる悲痛な過去、明らかになる驚愕の真実に、心の奥底までゆさぶられる。アイスランド推理小説大賞受賞。北欧ミステリの巨人による好評シリーズ第6弾。
  • 声

    声

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,324円 (税込)
    クリスマスシーズンで賑わうレイキャヴィクのホテルの地下室で、一人の男が殺された。ホテルの元ドアマンだったという地味で孤独な男は、サンタクロースの扮装でめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落……そして死。自らも癒やすことのできない傷をかかえたエーレンデュルが到達した悲しい真実。全世界でシリーズ累計1000万部突破。翻訳ミステリー大賞・読者賞をダブル受賞。家族の在り方を描き続ける著者の、『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。
  • 緑衣の女

    緑衣の女

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,119円 (税込)
    男の子が住宅建設地で拾ったのは、人間の肋骨の一部だった。レイキャヴィク警察の捜査官エーレンデュルは、通報を受けて現場に駆けつける。だが、その骨はどう見ても最近埋められたものではなさそうだった。現場近くにはかつてサマーハウスがあり、付近には英米の軍のバラックもあったらしい。サマーハウス関係者のものか。それとも軍の関係か。付近の住人の証言に現れる緑のコートの女。封印されていた哀しい事件が長いときを経て明らかに。CWAゴールドダガー賞・ガラスの鍵賞をダブル受賞。世界中が戦慄し涙した、究極の北欧ミステリ登場。
  • 湿地

    湿地

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,018円 (税込)
    雨交じりの風が吹く10月のレイキャヴィク。湿地にある建物の地階で、老人の死体が発見された。侵入の形跡はなく、被害者に招き入れられた何者かが突発的に殺害し、逃走したものと思われた。金品が盗まれた形跡はない。ずさんで不器用、典型的アイスランドの殺人か? だが、現場に残された3つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。しだいに明らかになる被害者の隠された過去。そして臓腑をえぐる真相。ガラスの鍵賞2年連続受賞の前人未踏の快挙を成し遂げ、CWAゴールドダガーを受賞した、北欧ミステリの巨人の話題作。

ユーザーレビュー

  • 黒い空

    Posted by ブクログ

    いつものように、どんどん惹き込まれました。しかし、エーレンデュルとエリンボルクの登場については、星3つです。

    0
    2026年03月14日
  • 湿地

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    話題の本を読んでみた。北欧の作品だがアイスランドは初めて。ガラスの鍵賞2年連続受賞。 CWAゴールドダガー賞受賞。
    いま世界のミステリ読者が最も注目する北欧の巨人ついに日本上陸

    この帯を読んで期待して待っていた。久しぶりに完成度の高いミステリが読める。
    ストーリーは分かりやすく、読みやすいのだが、悲しいかな舞台が北極圏に近いアイスランド、登場人物の名前が出るたびに、コツンコツンとぶつかり、慣れるまで流れに乗りにくかった。
    ついにグーグルアースさんのお世話にもなった。


    事件は、湿地帯に建った住宅地の中にある、石造りのアパートで起きた。
    半地下にある部屋は湿気と、猛烈な馬屋に似た匂いが充満した居間で、70歳前後の白髪の男が頭から血を流して倒れていた。

    レイキャヴィク警察の犯罪捜査官、エーレンデュルとジグルデュル=オーリ、エーリンボルクが男の過去、背後関係を調べ始める。

    エーレンデュルは娘と居間に腰を下ろした、殺人事件の捜査と経緯と現状をくわしく話した。頭の整理でもあった。ここ数日間におきたことをはっきり把握するためでもあった。死体の発見、アパートの臭い、意味不明の走り書き、引き出しの奥から発見された写真、パソコンに満載されたポルノ、墓石に刻まれた言葉、コルブルンと姉のエーリン、ウイドルと謎の死因、いつも見る夢、刑務所のエットリデ、グレータルの失踪、マリオン・ブルーム、もうひとつのレイプの可能性、エーリンの家の窓の外に立った男、もしかするとホルベルクの息子かもしれない。エーレンデュルはできる限り論理的にこれらを話した。

    異常な臭気から、湿地の上に建つアパートの床を調べ、破壊された下水道のために陥没した穴を見つける。

    殺されたホルベルクの港湾労働者仲間、エットリデ、グレータルを追う。エットリデは刑務所にいて、ホルベルクにはコルブルンのレイプだけでなくもう一件レイプ事件があったことを匂わす。

    40年前のレイプ被害者を探す。だが女性たちには家庭があり、難航する。

    最初のレイプ被害者のコルブルンは警察に届けたが、ホルベルクが、合意だった、誘われた結果だと主張して不起訴になっていた。
    もう一人の被害者にたどり着く。そしてその時期に生まれた息子がいるという。

    事件はホルベルクの過去とともに意外な展開を見せて終結する。

    アイスランドは10月の長雨で、垂れ込めた雲の下で暗い話が続いていく。
    小さな島国に暮らす人たちの生活が伺える。
    エーレンデュルはこの事件に関わる仕事にたまらなくうんざりして述懐する。
    「どうしたらいいのかわからない。もしかすると何もしないほうがいいのかもしれない。なにも手を出さずに、ことが起きるままにさせておくのがいいのかもしれない。全てを忘れて。なにか意味のあることをするのがいいのかもしれない。なぜこんな惨めなことに首を突っ込むんだ?なぜエットリアのような悪党と話をしなければならないんだ。エディのようなごろつきと取引をしたりホルベルクのような人間がどんな楽しみをもっていたかなど知りたくもないのに、レイプの報告書を読んだり、ウジ虫ののたくる肥だめとなった建物の土台を掘り返したり、子どもの墓を掘り返したり、もううんざりだ!」

    また
    「人はこんなことに影響など受けないと思うものだ、こんなことすべて、なんとなくやりこなすほど自分は強いと思うものだ。年とともに神経も太くなり、悪霊どもをみても自分とは関係ないと距離をもって見ることができると思うのだ。そのようにして正気を保っていると。だが、距離などないんだ。神経が太くなどなりはしない。あらゆる悪事や悲惨なものを見ても影響を受けない人間などいはしない。へどがのどまで詰まるんだ。悪霊にとり憑かれたようになってしまう。一瞬たりともそれは離れてくれない。しまいには悪事と悲惨さが当たり前になって、普通の人間がどんな暮らしをしているのかを忘れてしまうんだ、今度の事件はそういうたちのものだ。しまいにはおれ自身、頭の中を勝手に飛びまわる悪霊のようなものになってしまうんだ」
    エーレンデュルは深いため息をついた。
    「この話はすべてが広大な北の湿地のようなものだ」

    かれは自分の仕事に飲み込まれないようにつぶやく。 暗い悲惨な事件は、こうして彼の人となりも浮き彫りにする。

    エンターテインメントとして成功しているが、不明な部分もある。双子の姉妹を襲った迷彩服の男はどうなったのか。結婚式から消えた花嫁は何の意味があるのか。

    レイプ犯が集めた容量いっぱいのポルノ映像はいたずらに醜悪感を増すばかりで、殺された男の写真趣味も思わせぶりだ。
    話を人間の醜悪さに徹するなら、上記のような独白は警察官の感傷に思える。


    ストレートな簡潔なストーリーは面白いし、犯罪原因も目新しい。アイスランドという馴染みが薄い国に少し慣れた。

    0
    2026年02月16日
  • 黒い空

    Posted by ブクログ

     アイスランド発のミステリーということで滅茶苦茶希少価値の高い翻訳ミステリーのシリーズ最新作。そもそもレイキャビク警察のエーレンデュル捜査官のシリーズなのだが、レギュラー刑事が他に二人いて、前作『悪い男』では女性刑事エリンボルクが主役を務め、本書では残る一人の刑事シグルデュル=オーリが主役を務める。
     かつてのエド・マクベイン(この作家には生前に会ったことがありますよ)著87分署シリーズを思わせる警察小説シリーズ。
     何と言っても人口30万という小さな国アイスランド発のミステリーというところが楽しい上、その内容も充実したシリーズであり、本書でも人間模様とその深みをやっぱりしっかりと味わえました。
     できれば最初の『湿地』から順番に読んで欲しいところだけれど、すべて単独作品としても面白いおススメシリーズであります。

    0
    2026年02月05日
  • 湿地

    Posted by ブクログ

    北欧ミステリ、面白い!
    本当に久しぶりに、シリーズを追いたくなる傑作に出会えました。

    先が気になって2日ほどで一気読みだったのですが、早く結末が知りたいような、まだこの豊かな読書をじっくり味わっていたいような、複雑な気持ちでしたね〜。

    ブックガイドなどで「北欧ミステリ」の存在は認識していたものの、どうにも暗く重たいイメージがあってなかなか手が出なかったんです。
    しかし、そんな私がドハマりしたのが『The Elder Scrolls V: Skyrim』(スカイリム)というゲーム。
    おそらく北欧がモチーフであろうこのゲームの世界観に馴染んだことで、ようやく手を伸ばす気になったのでした。

    結果、大当たり!!
    個人的に、現代ミステリはどうにも暴力的でセンシティブで受け入れがたい作品が多かったのですが、本書は私の好みにどんぴしゃ。
    というのも、解説にあった著者インタビューによると、アイスランドには昔の伝承文学のサーガがあり、子牛のなめし革に最小限で書く必要があったため短い簡潔な表現になったとのこと。どうりで読みやすいはずです。
    およそ翻訳小説らしくない抑制の効いた文章はすらすらと読みやすく、作中で扱われる事件はなんとも胸が苦しくなる事実ばかりなのに、不思議と気持ちが重たくならない。
    それでいて、読んだ後も鮮烈な読書体験として残り続ける……なんとも稀有な一冊です。

    主役であるエーレンデュル捜査官もなんとも硬派。
    ”アイスランド的”警官であり、若手に手を焼きながらも己の信じる正義を決して曲げない、とても頼りになる存在です。
    作中ずっと具合が悪そうで(事件解決が最優先で自分のことは二の次なため)、シリーズのどこかでリタイアしてしまうのではと不安でしたが、とりあえず重篤な病気ではなさそうで一安心。
    娘であるエヴァとの関係性も始終ひりつくものでしたが、作中で数少ない希望のある終わり方でよかったです。エヴァもまた登場してくれるかしら?

    続編も順次翻訳中とのことで、ぜひ次巻以降も読んでみたい。
    そしてこれを機に、物怖じしていた「北欧ミステリ」の名著にも、取り組んでいきたいなと思います!

    0
    2026年02月02日
  • 悪い男

    Posted by ブクログ

    アーナルデュル・インドリダソン『悪い男』創元推理文庫。

    『エーレンデュル犯罪捜査官犯罪捜査官シリーズ』の第7弾。珍しいアイスランドを舞台にしたミステリー小説。

    訳者は岩手県一関市出身の柳沢由実子さん。自分は10年前まで30年間も一関市に暮らしていたので、感慨深いものがある。

    主人公のエーレンデュルは行方不明のまま、主人公不在の中、事件は起きる。

    冒頭に描かれるレイプドラッグをポケットに忍ばせ、酒場で獲物を物色する男。この男がタイトルの『悪い男』なのかと思いながら読み進めば、意外な展開が待ち受けていた。

    と、冒頭から畳み掛けるように読者をストーリーの中に引き摺り込んでしまうアーナルデュル・インドリダソンの力量に感服。

    一時、シリーズが劣化したように思ったのだが、前作の『印』から再び盛り返してきたようだ。劣化したなどと言って、すまなかったと思う。


    アイスランドの首都レイキャヴィクのアパートの一室で、刃物で喉を切り裂かれた若い男の死体が発見される。男は電気通信会社に勤務する30歳のルノルフル。ルノルフルはレイプドラッグのロヒブノールを所持しており、酒場で獲物の女性を物色し、クスリを飲ませて意識を失わせレイプをしていた常習犯らしいことが判明する。

    犯罪捜査官エーレンデュルが行方不明の中、同僚のエリンボルクは現場に落ちていた一枚のタンドリー・チキンの香辛料の匂いがするスカーフスカーフを頼りに捜査を進める。

    果たして、ルノルフルは自宅アパートに連れ込み、レイプした女性に復讐されたのか。


    この先、主人公のエーレンデュルは登場はあるのだろうかと心配しながら読み進めると……

    本体価格1,360円
    ★★★★★

    0
    2026年01月24日

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