作品一覧

  • 踊れ、愛より痛いほうへ
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    初小説にして芥川賞候補作となった『いなくなくならなくならないで』に続く、向坂くじらの小説第二弾! 幼い頃から納得できないことがあると「割れる」アンノは、愛に疑念を抱いていて――
  • 群れから逸れて生きるための自学自習法
    3.8
    1巻1,584円 (税込)
    注目の詩人と教育者による、アウトサイダーのための勉強論 「勉強するのに仲間はいらない。むしろ、ひとりでいるために勉強が必要なのだ」。群れず、つるまず、あなた自身でいるための学び方とは。その試みは、他者を理解し、世界をゆがみなく捉える第一歩となる。一斉授業に困難を抱える中高生から、学び直しを求める大人まで。 朱喜哲(哲学者)推薦! 勉強は、あなたの孤独を守り、 そして自由にする。 学校が苦手で、それでも大学で 哲学をやると信じていた 14歳のわたしと、いま14歳のあなたに、 本書が届きますように。
  • ことぱの観察
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    文芸の世界で最も注目を集める作家が挑んだ、言葉の定義をめぐるエッセイ集。 「好きになる」「さびしさ」「つきあう」――。日常で何気なく使っている言葉で私たちは、他人と「本当に」分かり合えているのだろうか。一つ一つの言葉が持つあいまいさや脆さを鋭く見抜き、記憶や経験、痛みや喜びの「手ざわり」からその意味を結び直す。他人や、自分自身や、そのあいだにある関係を観察した日々の、試行錯誤の記録。 【内容】 まえがき 1.「友だち」「遊びと定義」「敬意とあなどり」「やさしさ」「確認」「忘れる」「くさみ」 2.「好きになる」「恋」「ときめき」「性欲」「つきあう」「愛する」 3.あなた「友だち2」「めまいと怒り」「さびしさ」「寝る」「飲むとわかる」「乗る」「観察」
  • いなくなくならなくならないで
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。デビュー作にして第171回芥川賞候補作。
  • アイムホーム
    -
    1巻2,200円 (税込)
    家、部屋、身体、生活ーー詩人・向坂くじら、最新作品集。 一冊の窓から強風が入る。 “ただいま”と帰ってきやがった孤独も まっとうに味わう恵みの讃歌。 杉咲花(俳優) 【目次】 【著者】 向坂くじら 詩人。2022年埼玉県桶川市に「国語教室ことぱ舎」を設立し、小学生から高校生までを対象とした国語の指導を行う。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」でアーティストとしても活動。著書に詩集『とても小さな理解のための』(百万年書房)小説『いなくなくならなくならないで』(河出書房新社)エッセイ集『ことぱの観察』(NHK出版)『犬ではないと言われた犬』(百万年書房)、共著に『群れから逸れて生きるための自学自習法』(明石書店)など。1994年名古屋生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
  • せいいっぱいの悪口
    -
    1~8巻1,870~1,980円 (税込)
    詩人・堀静香による、生活の記録。ほかの誰でもないわたしが今生きていることの、まるごとすべて。 今日生きていることも、昨日生きていたことも全部本当。明日生きたいことも本当。今がすべてで、いやそんなはずはない。適当で怠惰であなたが好きで、自分がずっと許せない。事故が怖い。病気が怖い。何が起こるか分からないから五年後が怖い。二十年後はもっと怖い。今がずっといい。でも今が信じられない。なのに、今しかない。晴れていて、風が強くて、花粉がすごい。くしゃみが出る。(本文より) 【目次】 せいいっぱいの悪口 みんな魚 さわやかなかぜ 愛も希望も タクトを折る いきすぎた夜 日記 二〇一九年一〇月八日~一〇月一七日 はみだしながら生きてゆく 走馬灯の日々 オールドファッションと鶏皮 マンボウの下半身 日記 二〇二一年九月一〇日~九月二〇日 だれのことも スーと夫 豆を拾う 春がきらい 日記 二〇二二年三月二日~三月三一日 躑躅のマゼンタ、伊勢エビの赤 あーちゃんも あとがき 【著者】 堀静香 1989年神奈川県生まれ。山口県在住。歌人集団「かばん」所属。中高非常勤講師のかたわらエッセイや短歌をものする。著書にZINE『せいいっぱいの悪口』(2019)、ほか晶文社スクラップブック「うちにはひとりのムーミンがいる」連載(2020~2022)。
  • とても小さな理解のための
    -
    1巻2,200円 (税込)
    又吉直樹、今日マチ子らが絶賛の名著、復活。向坂くじらデビュー詩集、増補・新装版。 日々の息苦しさからの解放。 ここに綴られた詩は、あらゆる事象の境界を 溶かし、生まれたての眼で世界を見せてくれる。 又吉直樹さん 幼さを内包しながら、少女は溶ける。 羽化した大人の身体。虫の眼で見つめる世界。 日常の美しさと痛みを描き出す、透明な言葉たち。 今日マチ子さん 「幸福な人間に詩は書けない」とある詩人は言ったが、わたしはそれを信じない。くじらさんは手を伸ばす。いま匂いや重みをもつきみ、おまえ、あなたへと。あなたの向こうの窓やその先へと。その道すがら、出会う誰かと互いに呼吸を渡し合って、生きて詩を書きつづける彼女のことを、わたしは誰よりも信じている。 堀静香さん 名著、復活。 向坂くじらデビュー詩集、増補・新装版。 【目次】 星座 ●キッチン 二十七歳 迷子 四月の昼 月子、ハズゴーン 満潮 サービス 怒りだ 誤認 潮鳴り トマトポークカレー(もっとも個人的な) ●玄関口 牛乳を一杯わけてください ほしがる 棲みうつる日 ちいさな群れ 城塞 変態 ●子どもたち 区別 線とハサミ クライスト 踊り 月が欠ける 性的な誘い 目撃 提案 あったかくして ●波のうつ部屋 君の帰りを待ちながら書いた詩 食いちがう 波のうつ部屋 カウント 水べ ディナーテーブル 許しが訪れるのを待って 航路 死ぬ前の話 ●窓 ショウ ベッドタウン・パレード 見せてあげる ぶん 同い年 肉眼 豊穣 えり子を知りませんか 新しい足 ねえ、おかあさん ●とても小さな理解のための おとなりは ねずみを殺す いてもいても メッセージ・イン・ア・ボトル 詩がどこにもいなかった日 ディスカウント 理解へ(家庭的な解釈) アンダスタン 青いしっぽ 冬に光る 週末 【著者】 向坂くじら 詩人。1994年名古屋生まれ。「国語教室ことぱ舎」(埼玉県桶川市)代表。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」朗読担当。著書にエッセイ集『夫婦間における愛の適温』『犬ではないと言われた犬』(百万年書房)、小説『いなくなくならなくならないで』(河出書房新社)ほか共著など。慶應義塾大学文学部卒。
  • 犬ではないと言われた犬
    -
    1巻1,760円 (税込)
    初小説が、第171回芥川賞候補作品に。今もっとも注目を集める詩人の、「言葉」をめぐる最新エッセイ集。 これは犬である、と言い張れば、犬です--。 【目次】 くちぶえ、ソロで 犬ではないと言われた犬 とありますが、どんなこころですか 矮小な手のひら しゃべれない ひとりで学ぶことについて ほら、フレディ ドアノブのないドア ひとの子に お前とポエムやるの息苦しいよ 微調整、微調整 雲のかよひ路 事象がわたしを 湯船に浸かる かわいくはないよそもの 後ろ歩き ミケ あとがき 【著者】 向坂くじら 詩人。1994年名古屋生まれ。「国語教室ことぱ舎」(埼玉県桶川市)代表。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」朗読担当。著書に詩集『とても小さな理解のための』、エッセイ集『夫婦間における愛の適温』、小説『いなくなくならなくならないで』ほか共著など。慶應義塾大学文学部卒。

ユーザーレビュー

  • 踊れ、愛より痛いほうへ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アンノと葉山の掛け合いは特に印象的だった。アンノの好奇心は世界を広く知りたいだけではなく、「自分が生きていける場所」や「生きていてもいいと思える世界」を探る動きに見えた。その時期、葉山の隣にいることがそれを保証していたのかもしれない。だから二人の会話は軽口でも戯れでもなく、生き延びるための確かめ合いのように響いた。

    向坂くじらさんの文体は、物語全体に重さと陰影を与えている。その重さは不幸を演出するためではなく、痛みや執着の描写に倫理と敬意を保つためのものだと思う。どの登場人物にも血の巡りを感じたのは、向坂さんが彼らの歪みに最後まで寄り添っていたからだと思う。

    アンノは踊りから離れていたので

    0
    2025年11月23日
  • いなくなくならなくならないで

    Posted by ブクログ

    Twitterで誰かがおすすめして読んだ気がする
    他の人のレビューを見ていると、米津玄師がお勧めしていたということで…なんかそれはめっちゃ納得 米津玄師ならこの本をまた見事楽曲化してくれたりするんだろうか笑

    事情があり1時間で読み切らないと行けなくてウオオオっと読んだけど結果としてこの読み方が正解だった気がしている
    詩的で抽象的な表現をいちいち振り返っていたら、進めなくなりそうだ

    自分も高校の一番の親友だと思っていた友達と30歳目前にして、ケンカからの何やってもお互い傷つけあうことしかできない、みたいな状態になっちゃってるので なんか色々と刺さった
    私もlineの履歴をずーっと残してるので

    1
    2025年11月12日
  • いなくなくならなくならないで

    Posted by ブクログ

    米津玄師さんが2度もおすすめしていた本
    タイトル通りの内容がめちゃくちゃ良かった
    いなくならないでほしいのか、いなくなってほしいのか、あんなに希求していたのに忌避してしまう自分でもよくわからない感情を言語化してくれてる感じ
    終わり方も個人的にはすごく好きだった
    主人公の家族の絶妙な不穏さも良き
    他の作品も読んでみたい

    0
    2025年10月31日
  • 踊れ、愛より痛いほうへ

    Posted by ブクログ

    生きづらさと
    それを物ともせずに、貫く魅力を感じた。
    彼女の周りも彼女の魅力に気がついている。

    てすが

    やっぱり
    私なら楽に生きたい。

    そして彼女なりにこれからの生き様を

    踊りで表現して欲しい

    0
    2025年09月13日
  • ことぱの観察

    Posted by ブクログ

    とても、よかった。
    こんな風に世界を見たり、咀嚼したり、受け止めたりする人がいるのかと。
    きっと感受性という言葉ではなまぬるい。
    くじらさんは自身のすべてを以て、実体のないもの、ミクロなもの、この世のありとあらゆるものと向き合っているんだろう。
    それは凡人の私からしたら感嘆すべきことなんだけど、それゆえにひりひりする思いもたくさん抱えてきたんだろうと思う。
    ちなみに、私が読みながら思ったこと。
    授業でも使えるし、中~大学入試にも出題されそうだな。
    なんと、つまらない人間か…

    いずれにせよ、向坂くじら、初読だったけど、俄にファンになりました!
    もっと他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年08月29日

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