山田太一の作品一覧
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Posted by ブクログ
山田太一さんのエッセイ。1934年生まれの山田太一さんが、60歳くらいのときに、家族や子供、子育てについてつづったエッセイを、80歳くらいになって再編(?)したもの。ご自分でも、この年になって読み直しても、子育てに関する考えは変わらないものだと最後に書いている。
令和の今の時代、昔と子育てに関する価値観は大きく変わっていると思うのだが、平成~令和にかけて子供を中学生まで育てた私が読んでも、本当にその通りだなーと思うことが多かった。
以下引用
人間はなんでもなく生きていることを幸福と思わなければならないような弱い存在なのではないでしょうか。
伝統というものは、再生産をしているように見えて、多くの時代多くの個性のフィルターでろ過され磨かれているもので、よほどの天才ならともかく、一個人の創意工夫ぐらいでは、歯が立たない厚みを持っているのではないでしょうか。
幼児は、人間の本来の速度を教えてくれるような気がします。人間は、汚れるものだということも、人間は時間がかかるものだということも、人間の無力も身勝手も感情の爆発も機械のようにはいかないことも、素朴とかぬくもりや助けが欲しいこともー。
子供が汚れを持ったときに、それにとても驚いてしまうとか、厳しく排除してしまうということは、人間を知らない愚かで傲慢な所行だと思います。少し正直に自分を見る目があれば、子供に公明正大、清潔などを求めなくなるのではないでしょうか。