配信予定・最新刊

作品一覧

  • 擬傷の鳥はつかまらない(新潮文庫)
    3.5
    1巻990円 (税込)
    訳ありの依頼者の身分を偽装し、別人としての人生を与える「嘘の仕立て屋」を生業とするサチ。ある日、彼女のもとへ大金を持った二人の少女が訪ねてくる。その数日後、少女の一人が謎の転落死を遂げた。残された少女を守るべく、事件の鍵を握る男を探し始めるサチは、嘘と裏切りにまみれた過去からあまりに切実な「真相」にたどり着く——。ミステリ界を牽引する若き鬼才、衝撃のデビュー作。
  • ループ・オブ・ザ・コード(新潮文庫)
    NEW
    3.0
    1巻1,155円 (税込)
    20年前に歴史の一切が“抹消”された、かつての独裁国家〈イグノラビムス〉。今や多数の企業が参入し、理想郷となったその国で、突如児童200名以上が原因不明の奇病を発症した。世界生存機関から派遣された私は、現地調査で人々の抱える闇に気づく。だが悲劇は再び目の前まで迫っていた。歴史を奪われた国に隠された衝撃の真実とは。混沌を生きる全ての人に捧ぐ、エンターテイメント超大作。
  • Jミステリー2025~FALL~
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    今読みたいミステリー作家陣による、全編書き下ろしの超豪華アンソロジー「Jミステリー」。第8弾も最前線で活躍する作家たちが競演! 日本ミステリーの旬が詰まった一冊! 今回の執筆陣は、誉田哲也、葉真中顕、真梨幸子、荻堂顕、五十嵐律人、中山七里、の六人。人気作家の極上の読み心地をご堪能ください。
  • 不夜島(ナイトランド)
    4.0
    作家 貴志祐介氏、絶賛。 『ループ・オブ・ザ・コード」の著者が紡ぐ、未体験ゾーン突入の歴史ハードボイルド超大作。 「ほんの一瞬だけなら何でも手に入れられる、俺の唯一の特技だ」 一攫千金の夢が渦巻く欲望の“街”その男は、ただ魂(マブイ)を求めた―― 第二次世界大戦終結後、米軍占領下の琉球。その最西端の与那国島では、一本の煙草から最新鋭の義肢まで、ありとあらゆるものが売買される密貿易が行なわれていた! 腕利きのサイボーグ密貿易人・武庭純は、ある日顔馴染みの警官からとんでもない話を耳にする。終戦とともに殺人鬼と化した元憲兵が島に上陸したというのだ。 元憲兵探しに乗り出した武だったが、時を同じくして、謎のアメリカ人女性から 「姿も形も知れない “含光” なる代物を手に入れろ」という奇妙な依頼が舞い込んでくる。 相棒の島人とともに奔走する武は、やがて、世界を巻き込む壮絶な陰謀に巻き込まれていく……。 琉球と台湾の史実をもとに描き出す、 サイバーパンク巨編!
  • 飽くなき地景
    3.7
    1巻2,145円 (税込)
    土地開発と不動産事業で成り上がった昭和の旧華族、烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、多数のビルを建て、東京の景観を変えていく家業に興味が持てず、祖父の誠一郎が所有する宝刀、一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」の美しさに幼いころから魅せられていた。家に伝わる宝を守り、文化に関わる仕事をしたいと志す治道だったが、祖父の死後、事業を推し進める父・道隆により、「無銘」が渋谷を根城にする愚連隊の手に渡ってしまう。治道は刀を取り戻すため、ある無謀な計画を実行に移すのだが……。やがて、オリンピック、高度経済成長と時代が進み、東京の景色が変貌するなか、その裏側で「無銘」にまつわる事件が巻き起こる。刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。
  • いちばんうつくしい王冠
    3.5
    1巻2,420円 (税込)
    夏休みの初日、目が覚めたあたしは、見知らぬ体育館にいた。周りには7人の少年少女と、着ぐるみを着た謎の人物が発した言葉――「キミたちにはこれから、一本の劇を演じてもらいます」。なぜあたし達はここに連れてこられたのか。そして、劇が完成した先に待つものとは。その理由と物語の結末が明かされた時、読む者の心も炙り出されていく。吉川英治文学新人賞受賞後第一作。人間の心の深淵に迫る青春エンタメ大作。

ユーザーレビュー

  • いちばんうつくしい王冠

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いままでのハードな世界観から一転したような青春物語。
    これまでのものとはテンションがぜんぜん違う!(笑)
    これはほとんどの人が読んでも楽しめると思う。

    はじめはどうして集められ、閉じ込められたのかも分からなくて、そこから徐々にお互いのことを知り、演劇をすることの理由が分かっていく過程が面白い。
    自分がしていたことに気づき、しかもそれに向き合うなんて誰もが出来ることではないはず。
    劇の結末はどうするかを自分たちで考えて、こうするしかないって答えを劇中劇で指し示すなんてまじスマート!カッコイイ。シンシンって映画の演劇練習とかに近い感じなのもよかったですね。

    今作に出てくる子供たちの家族は決定的

    0
    2025年11月08日
  • 飽くなき地景

    Posted by ブクログ

    やっと追いついた!
    4冊読むのに何年もかかってしまった。
    最初はループオブザコードを読むために走り始めたのに、2作も新作が出て嬉しい悲鳴です。
    今年発売のはすぐに読める!準備万端!




    荻堂顕さんの文章、キャラクター、セリフはほんとにカッコイイ。退屈なところが1行もなかった。
    序盤に出てくる藤永って男がめちゃくちゃ良くて、彼が言う言葉は全部メモっとくぐらいいいですね。

    今回は二段ではなくなった分、1ページ毎にみっしり文章が詰まってて、安心の濃厚さ。
    ストーリーはSF、アクション、サスペンスが盛りもりやった前3作とは毛色が違って、終戦前から2000年代まで1人の男が生きた道筋を辿る話。

    1
    2025年09月07日
  • 不夜島(ナイトランド)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    第二次大戦後の琉球と台湾を舞台にしたSFアクション
    ループオブザコードとかなり雰囲気が似てて、この物語の描き方いいっすね!最高です。
    4作目はちょっと違う雰囲気を感じるけどどうなんかな。読むのが楽しみ。
    2段組なのもスペシャル感あっていいですね、講談社ノベルスとかを思い出してなんとなく嬉しいし、なにより分厚くなくて読みやすい!

    サイバーパンク小説といえば熱量が凄そうやなと思ったら案の定とんでもない物量で、欲しいもの全て詰め込まれてぎっしりです。
    義体化、電脳化、首の後ろにプラグ挿入口がありと映画やゲームでお馴染みの設定。
    最近だとサイバーパンク2077がもろにこんな感じで、チップを入れたら人

    0
    2025年06月13日
  • 飽くなき地景

    匿名

    荻堂顕――その筆致は、東京という都市の多層的な地層を、刀剣の地景のように一筋一筋切り出す。

    都市の「継ぎ目」や歴史の断面を、鋭い審美眼で描き出す新進気鋭の作家だ。

    世田谷成城で育ち、早稲田大学で学びながら、バーテンダーや格闘技インストラクターなど異色の職歴を重ねてきた。

    まるで都市の迷宮に点在する路地裏のような経歴は、彼の物語世界にも独特の奥行きを与えている。

    この代表作『飽くなき地景』では、旧華族の血脈や名刀の来歴、東京の変貌が複数の時代のレイヤーとして交錯。

    刀剣の「不均一」を美とする感性を、都市や人間の歴史の「継ぎ目」へと拡張し、そこに真の美を見出す慧眼が光る。

    また、『ルー

    0
    2025年06月01日
  • 飽くなき地景

    Posted by ブクログ

    直木賞候補作。祖父から鎌倉時代の刀工、粟田口久国の刀を受け継いだ烏丸治道の半生。東京オリンピックや汐留シビックセンター等、現実の戦後の東京の変遷を織り込み、マンション供給による東京の街の変化を刀剣の武器から美術品への変化になぞらえ、烏丸一族の愛憎史、生家のゼネコンの発展と危機対応と盛りだくさんの内容。受賞は逃したようだが読み応えがあり面白かった。

    0
    2025年02月09日

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