森村誠一の作品一覧
「森村誠一」の「正義の証明」「ミッドウェイ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「森村誠一」の「正義の証明」「ミッドウェイ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
青山学院大学文学部英米文学科卒。1967年小説『大都会』でデビュー。1969年『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞受賞。1973年『腐食の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。2011年『悪道』で吉川英治文学賞受賞。『人間の証明』、『野性の証明』は映画化された。代表作は『棟居刑事シリーズ』、『悪魔の飽食シリーズ』などがある。
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Posted by ブクログ
著者自身が古希(70歳)を過ぎて経験した老人性うつ病や「老い」という喪失体験にどう向き合うべきかを綴った体験的エッセイです。
定年退職、体力の低下、親しい人との別れ……。高齢期に訪れる「うつ」的な気分を、単なる病気として排除するのではなく、「人生を振り返り、次へ進むために必要な心の整理のプロセス」として捉え直す視点は、競争社会に疲れた心に深く染み入ります。
現役時代は「何ができるか、何を達成したか(Doing)」で評価されますが、老後は「ただそこに居てくれるだけでいい(Being)」という価値観へシフトすべきだと述べられています。実用的な情報はありません。心の持ちようを説く本です。読み終えた後
Posted by ブクログ
多作の作家・森村誠一が三千枚の歴史大作を『野性時代』誌で初めて発表したのは、平成3年であった。この年、吉川英治の『私本太平記』を原作にした大河ドラマ『太平記』が放映になり、本作は角川映画版「太平記」の原作としてスタートしたものである。結局映画化は実現しなかったが、ドラマ性の高さ、架空エピソードの折り込みなどに映画的演出を感じさせる。作者は初期作品から社会・推理小説作家の印象が強いが、実は多数の時代・歴史作品をものしており、忠臣蔵・新選組・平家物語をテーマにした大作がある。歴史小説の大家・吉川英治や山岡荘八とは違った視点と雰囲気があり、現代的で流麗な文体に特色がある。最終巻までテンポよく読み進め
Posted by ブクログ
昭和51年に講談社文庫として刊行されてから、そのあと、角川文庫から角川ホラー文庫へと変遷。作者初期の全七編を収めた短篇集である。ホラー小説と呼べるのは、『空白の凶相』くらいではなかろうか。ほかは作者らしい、ひねりの利いたサスペンス、皮肉な結末を用意している人間ドラマと呼んだほうがいいだろう。『死を運ぶ天敵』や『殺意中毒症』のような推理小説仕立ての作品もあり、いずれも面白い。この時期の作者は多作を極めているが、よくも巧みなプロットを次々とひねり出せるものである。
表題作の『魔少年』は、悪魔的な悪巧みを企てる少年に不気味さを感じていた母親が、自らの不貞をきっかけに、驚くべき真相を知らされるもの。