配信予定・最新刊

作品一覧

  • 沖縄社会論 ――周縁と暴力

    沖縄社会論 ――周縁と暴力

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻2,882円 (税込)
    暴走族のパシリにはじまり、沖縄で調査を続けた。 『ヤンキーと地元』を書いた伝説のフィールドワーカーによる遺稿集。 2024年12月9日に急逝した、社会学者・打越正行さんの遺稿集を一周忌に合わせて刊行。 『ヤンキーと地元』(2019年3月刊、2024年11月ちくま文庫化)で打越さんは、沖縄の暴走族の「しーじゃ・うっとう(先輩・後輩)」関係などをもとに、建設業で生きるリスク層の生活を描かれました。地元の人間でも調査できない領域にパシリとして入っていった著者の本は、ナイチャーの書いたものとして驚きをもって迎えられ、第六回沖縄書店大賞沖縄部門大賞を受賞するなど高い評価を得ました。 本書は打越さんの遺した、パシリ論、沖縄社会論、暴力論の3部からなり、石岡丈昇、上原健太郎、上間陽子、岸政彦各氏の解説を付す。 === 根本はあくまでも「社会学者」だった。 暴力の真ん中で、生活をともにするような調査をしながら、 打越は優しい男だった。 ――岸政彦 みんなが打越くんの仕事を超えていく。 そこに自分の仕事を重ねながら、連なりながら。 ――上間陽子 ===
  • 言葉を失ったあとで

    言葉を失ったあとで

    ビジネス・実用

    4.5
    1巻1,925円 (税込)
    「聞く」の実際。アディクション・DVの第一人者と、沖縄で社会調査を続ける教育学者。それぞれの来歴から被害/加害をめぐる理解の仕方まで、とことん具体的に語りあった対談集。
  • 裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

    裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,870円 (税込)
    それは、「かわいそう」でも、「たくましい」でもない。この本に登場する女性たちは、それぞれの人生のなかの、わずかな、どうしようもない選択肢のなかから、必死で最善を選んでいる。それは私たち他人にとっては、不利な道を自分で選んでいるようにしか見えないかもしれない。 上間陽子は診断しない。ただ話を聞く。今度は、私たちが上間陽子の話を聞く番だ。この街の、この国の夜は、こんなに暗い。 ――岸政彦(社会学者) 沖縄の女性たちが暴力を受け、そこから逃げて、自分の居場所をつくりあげていくまでの記録。
  • 海をあげる

    海をあげる

    小説・文芸

    4.1
    1巻1,716円 (税込)
    おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。
  • 言葉を失ったあとで 増補版
    NEW

    言葉を失ったあとで 増補版

    ビジネス・実用

    5.0
    1巻1,177円 (税込)
    被害を語る言葉をとりもどすために。 「人の話を聞く」ことを仕事にしてきた二人が、とことん具体的に語りあう対談集。補章「自由な被害者学」をくわえた決定版。 どうすれば、被害について語ることができるのか。どういう言葉なら、当事者は納得できるのか。言葉を禁じることで、どんな語りが生まれるのか。「人の話を聞く」ことを仕事にしてきた二人が、それぞれの来歴から被害/加害をめぐる理解の仕方まで、とことん具体的に語りあった対談集。補章「自由な被害者学」をくわえた決定版。 カバーイラスト ワタナベケンイチ カバーデザイン 有山達也 【目次】 まえがき 信田さよ子 第一章 言葉を失ったあとで 第二章 カウンセリングという仕事、社会調査という仕事 第三章 話を聞いて書く 第四章 加害と被害の関係 第五章 言葉を禁じて残るもの 第六章 ケアと言葉 あとがき――「聞く」の現場の言葉を聞く 上間陽子 補章 自由な被害者学
  • 別冊NHK100分de名著 フェミニズム

    別冊NHK100分de名著 フェミニズム

    ビジネス・実用

    4.4
    1巻990円 (税込)
    「生きづらさ」を乗り越えるために 「100分deフェミニズム」(2023年1月2日放送)が待望の書籍化! 『伊藤野枝集』『侍女の物語』から『心的外傷と回復』『男同士の絆』まで。豪華著者陣が名著の核心を読み解きながら、フェミニズムの真価を語りつくす。未放送のトピックも収載し、新たな取材も加えた決定版!
  • 裸足で逃げる ――沖縄の夜の街の少女たち

    裸足で逃げる ――沖縄の夜の街の少女たち

    ビジネス・実用

    4.4
    1巻946円 (税込)
    打越正行『ヤンキーと地元』とともに沖縄の語り方を変えた、比類ない調査の記録。 累計3万部超の傑作に、13000字の文庫書きおろし「十年後」をくわえた決定版。 それは、「かわいそう」でも、「たくましい」でもない。この本に登場する女性たちは、それぞれの人生のなかの、わずかな、どうしようもない選択肢のなかから、必死で最善を選んでいる。それは私たち他人にとっては、不利な道を自分で選んでいるようにしか見えないかもしれない。上間陽子は診断しない。ただ話を聞く。今度は、私たちが上間陽子の話を聞く番だ。この街の、この国の夜は、こんなに暗い。 ――岸政彦(社会学者) 沖縄に戻った著者は、風俗業界で働く女性たちの調査をはじめる。ひとり暴力から逃げて、自分の居場所をつくっていく──彼女たちの語った話は著者の手で書き起こされ、目の前で読み上げられ、自己の物語として了解されていく。沖縄の話であり世界の話でもある、比類ない調査の記録である。

ユーザーレビュー

  • 言葉を失ったあとで 増補版

    Posted by ブクログ

    年齢も住む地域も職種も違いながら、被害者に徹底的に寄り添ってきた二人の実践者による対談。
    自分の意識の低さと経験の不足を痛感させられるが、新たな学びと実践に向かう気にさせてくれる。

    0
    2026年09月30日
  • 海をあげる

    Posted by ブクログ

    2026.39

    ぽろぽろ泣きながら、でも一気に読んだ
    「海をあげる」とはどういうことなのか
    戦争や性犯罪や環境汚染
    沖縄に私たちが押しつけているものは何か
    ずっと覚えておきたいし
    覚えておくべきエッセイ
    私には何ができるのか

    =====


    P9 娘にごはんのつくり方を教える日が来ることを楽しみに待つ。自分のためにごはんをつくることができるようになれば、どんなに悲しいことがあったときでも、なんとかそれを乗り越えられる。
    P44 あそこは、ニライカナイだよ。死んだひとはニライカナイに行くという伝説があるよ。
    P51 遊歩道の湧水だけじゃなくて、今度は水道水がアウトだなんて、なんだか本当にまいっている。こんなに爆音があって、これ以上ひどいことはないと思っていたら、スプレイがやってきた。あのときと一緒で、このままここで暮らして大丈夫かな、引っ越さなくていいのかなって思っている
    P53 いま、まっただなかで暮らしているひとは、どこに逃げたらいいのかわからない。
    P56 女性が逃げたルートを聞いて息をのむ。それは住民を盾にして移動した、日本軍の壊滅のルートだ。その先々で起こったことを、戦争が終わったあとで生まれた私たちは知っている。
    P58 弟は、遺体を片付けるために外に出て爆撃を受けて死んだ。妹は、親戚の子どもたちのミルクを取りに行って帰ってこなかった。父親は、一家のお金を女性に託したあとで爆撃を受けて死んだ。親戚のお姉さんは、子どもと自分は何があっても一緒にいるからここに置いていきなさいと言って、そして子どもたちと一緒にいなくなった。
    P62 地形が変わるほどの爆弾が撃ち込まれるのが戦争だということを、子どもたちが沢々と亡くなるのが戦争だということを、子どもと自分はいつまでも一緒だと告げて亡くなった母親がいるのが戦争だということを、飢えと恐怖で生理が止まるのが戦争だということを、そして、あのおばあちゃんはそれらのぜんぶを体験したあと、もう一度、あそこで土をたがやして生きてきたのだということを、どのように娘に伝えたらいいのかわからない。恐怖で眼を見ひらく娘に、戦争があったのはほんとうにはるか遠く、これはむかしむかしのお話だと、君はいつか娘に言ってあげられるのだろうか。
    P230 でもね。風花。大人たちはみんな知っている。護岸に囲まれたあの海で、魚やサンゴはゆっくり死に絶えていくしかないことを。卵を孕んだウミガメが、擁壁に阻まれて砂浜にたどりつけずに海のなかを漂うようになることを。私たちがなんど祈ってもどこからも王妃や姫君が現れてくれなかったことを。だから私たちはひととおり泣いたら、手にしているものはほんのわずかだと思い知らされるあの海に、何度もひとりで立たなくてはならないことを。そこには同じような思いのひとが今日もいて、もしかしたらそれはやっぱり、地上の王国であるのかもしれないことを。
    P240 そして私は目を閉じる。それから、土砂が投入される前の、生き生きと生き物が宿るこっくりとした、あの青の海のことを考える。ここは海だ。青い海だ。珊瑚礁のなかで、色とりどりの魚やカメが行き交う交差点、ひょっとしたらまだどこかに人魚も潜んでいる。私は静かな部屋でこれを読んでいるあなたにあげる。私は電車でこれを読んでいるあなたにあげる。私は川のほとりでこれを読んでいるあなたにあげる。この海をひとりで抱えることはもうできない。だからあなたに、海をあげる。
    P251 私もまた、いつか娘に海を渡すのでしょう。その海には絶望が織り込まれていないようにと、私はそう願っています。この本を読んでくださる方に、私は私の絶望を託しました。だからあとに残ったのはただの海、どこまでも広がる青い海です。

    0
    2026年06月26日
  • 裸足で逃げる ――沖縄の夜の街の少女たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    しばらく前に読み終わって、感想を書きとめるタイミングを逸してそのままになっていた。最近は読見終わると片っ端からどんどん忘れていってしまう。さぁ感想を書こうと思って本を手に取った時に思い出されるのは、胸が苦しくなる気持ちと少しの希望の感覚だ。

    著者の上間陽子さんと近い関係にある岸政彦さんの「生活史の方法」という本で、自分たちは自分に似た境遇の人に囲まれて暮らしていて、全く違う生活をしている人たちとの間には社会の切れ目があり、なかなか出会わない、というようなことが書いてあった。その本を読んでもその社会のバラバラな感じ、飛び越えられない感じが実感できたけれど、この裸足で逃げる、はその見えていなかった社会のある場所の中に深く入っていくことができる。
    そうやって入っていくことで、その場でどうしようもなく起きていってしまうこと、若くて不安で巻き込まれたり、投げやりになったり、別の方法を思いつかなかったり、暴力の磁場から出てきづらい女の子や女性の状況を目の当たりにする。

    主流メディアや新聞では捉えきれない解像度でこの社会のしんどさや残酷さが伝わってくる。多くの人がこの本を読んで、そのやり切れなさを感じ取って、女の子たちを責めるのではなく、どうやってそんなぬかるみにハマらないように大人が動くか、考えて行動していく人が1人でも多く増えるといいと思う。自分もそうできればいいと思う。

    0
    2026年05月30日
  • 裸足で逃げる ――沖縄の夜の街の少女たち

    Posted by ブクログ

    沖縄出張の行き来で一気読み。これが、ある意味、沖縄の現実。ただ沖縄の現実でありながら、このような沖縄の現状をtくっているのも日本の現状。いろいろな意味で沖縄は日本の困難の縮図と考える視点が必要と思っている。生の声がそのまま出ているので心が震える。共同研究者の打越がすでに亡くなっていることを知りながら本書を読むと心が震える。文庫版は本書出版の10年後。この10年の後書きがまた秀逸。現実は甘くないが、生き抜いていくことも必要。著者の活躍に期待したい。

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    2026年04月30日
  • 海をあげる

    Posted by ブクログ

    はじめ小説かと思った。はじまりのストーリーはどこへやら、と思ったけどまぁそこは置いておいて。

    日常の中にある社会問題と、真っ向から向き合っている。
    一番グサグサきたのは沖縄のこと。
    私は沖縄が大好きだけど、何度行こうともそれは観光の側面でしかない。そして沖縄出身の方にとても無神経な言葉を言っていたと反省。
    沖縄の方が触れない話題というのもリアルだった。
    私自身、海の美しさに幸せを感じながら暮らす日々に、なんとも言葉にしがたい槍を投げられた。

    0
    2026年03月09日

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