【感想・ネタバレ】裸足で逃げる ――沖縄の夜の街の少女たちのレビュー

あらすじ

打越正行『ヤンキーと地元』とともに沖縄の語り方を変えた、比類ない調査の記録。
累計3万部超の傑作に、13000字の文庫書きおろし「十年後」をくわえた決定版。

それは、「かわいそう」でも、「たくましい」でもない。この本に登場する女性たちは、それぞれの人生のなかの、わずかな、どうしようもない選択肢のなかから、必死で最善を選んでいる。それは私たち他人にとっては、不利な道を自分で選んでいるようにしか見えないかもしれない。上間陽子は診断しない。ただ話を聞く。今度は、私たちが上間陽子の話を聞く番だ。この街の、この国の夜は、こんなに暗い。
――岸政彦(社会学者)

沖縄に戻った著者は、風俗業界で働く女性たちの調査をはじめる。ひとり暴力から逃げて、自分の居場所をつくっていく──彼女たちの語った話は著者の手で書き起こされ、目の前で読み上げられ、自己の物語として了解されていく。沖縄の話であり世界の話でもある、比類ない調査の記録である。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

感情タグはまだありません

Posted by ブクログ

 キャバ嬢になること/記念写真/カバンにドレスをつめこんで/病院の待合室で/あたらしい柔軟剤 あたらしい家族/さがさないよ さようなら
 まえがきから泣いていた。十年後が収録された文庫版で読めてよかった。上間陽子さんの他著書、すぐ購入しました。また自分の人生において応援する方が増えた。

0
2025年12月25日

「社会・政治」ランキング