池宮彰一郎の作品一覧
「池宮彰一郎」の「最後の忠臣蔵」「四十七人の刺客」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「池宮彰一郎」の「最後の忠臣蔵」「四十七人の刺客」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
池宮さんの著書は初めてだったが、尊敬する人から勧められて手に取った。何となくこれまでの教養でイメージしていた平清盛に対する人物評がいい意味でガラッと変わるとともに、著者の知見と考察力に圧倒される。
物語序盤の平治の乱から物凄い数の人名が出てきて若干話がすっと入ってこなかった面もあったけど、特に後半、清盛が直面した、藤原摂関時代に根付いた官僚政治の弊害には物凄いリアリティがあって、あっという間に引き込まれた。「何となく悪役」という印象を持っていた平清盛のイメージは、この1巻だけを通じて、腐敗政治に救国という大志を掲げて挑む一人の英雄にすっかり変わった。本著の平清盛が何を考え行動していくのかを追
戦国時代から明治維新までを扱った時代小説短編集。いずれも格調高い文体で、過去の資料や記録を丹念に
調査した上で書かれている。最初の「九思の剣」はあまりの展開にそこまでやるのか、と息をのんだ。最後
の「風塵」は考えさせられた。今まで栄えていた国や人が歴史の大きな流れに翻弄され、滅び去っていく
さまはコロナ禍に振り回される今の世の中そのもの。いつの世でも諸行無常というのは共通しているようだ。