作品一覧
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ドストエフスキーが描くロシアの混沌は、まだまだ未熟な「未成年」アルカージイを木っ端微塵に打ち砕くほど複雑怪奇なものでした。 ドストエフスキーのかつての理想郷「ヨーロッパ」の没落と、ロシアの混沌。 そんな八方ふさがりの悲惨な状況の中で何が人々を救いうるのか。それをドストエフスキーはこの作品で読者に問いかけます。 そしてこの作品で提出された問題はその後ますます熟成し最後の大作『カラマーゾフの兄弟』へと組み込まれていきます。 『未成年』は他の作品と比べると影が薄い作品となってしまっていますが、思想的な意味では非常に重要なものを含んだ作品です。
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Posted by ブクログ
ドストエフスキー著「罪と罰」
ロシア文学だけでなく世界的にも5指に入るだろうという有名な作品。
一番最初に読んだ時はまだ中学生の時で担任であり部活動の顧問でもある先生に読まされた。自分の人生で一番最初に読んだ外国人作家さんであり、思い出の詰まっている作品でもある。
今にして思えば何故あの先生が自分にこの作品を薦めてきたかが理解できる。多分自分の言動行動への意識付けをさせる為、植え付けさせる為だったのではないだろうか?
当時の自分は学校という集団の中で協調性が著しく乏しく、何事にも反発していた。簡単にいえば荒れていた。度がすぎる事も多々あり、その都度反省と後悔をしていたが繰り返す事によりその行 -
Posted by ブクログ
ネタバレ圧巻だった。そこらの本とは一線を画してる。
読んでからいろいろ考えたけど、解説にほぼ書いてあったのであれ読めばここに書かなくていい。自然に考えさせられるってこと自体まで書いてあった。
翻訳は少し古い感じがするけど、そもそも作品自体も古いのであんまり気にならない。今だったら尼さんとは言わない気がする。
エピローグに入る前、本編の最後が本当に凄かった。あのあたりのどこか半ページだけでも星5は決まる。
スヴィドリガイロフが本当に良いキャラクター。あまりに下卑てるけど人間らしい。
覚えておきたいのはラスコーリニコフが後悔していないということで、罪の意識に苛まれて自殺するんだろうなという当初の