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  • 源氏物語 上中下合本版
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    1巻11,000円 (税込)
    恋に生き、切なさに、嫉妬に、美しさに涙する―― 日本文学最大の傑作が、明瞭な完全新訳で甦る! 原文に沿いながらも現代的な自然な訳文で、もっとも読みやすく美しい角田訳の誕生。 ※本電子書籍は、「源氏物語 上・中・下」の合本版です。
  • もしも、東京
    無料あり
    3.7
    20人の漫画家、20の「東京」。 【収録作品】(著者あいうえお順) 浅野いにお [TP] 安倍夜郎 [我が心の新宿花園ゴールデン街] 石黒正数 [密林食堂][もしも東京] 石塚真一 [Tokyo Sound] 市川春子 [TOKYO20202 GOURMET/SPOT/HOTEL] 岩本ナオ [海が見える大井町] 太田垣康男 [the next day] 大童澄瞳 [East East] 奥 浩哉 [東京フィレンツェ化計画] 小畑友紀 [願い] 黒田硫黄 [天狗跳梁聖橋下(てんぐのあそぶはひじりばしのした)] 咲坂伊緒 [星の王子さま] 出水ぽすか [ここにいる街] 萩尾望都 [江戸~東京 300年マーチ] 昌原光一 [江戸×東京 ジオラマ合戦] 松井優征 [東京の脅威とギンギンの未来] 松本大洋 [東京の青猫] 望月ミネタロウ [丹下健三の東京計画1960] 山下和美 [世界は変わっても生活は変わらない、という夢] 吉田戦車 [好きな東京] 特別寄稿 角田光代 [私だけの東京] ジェーン・スー [これも東京2021] 鈴木敏夫 [東京物語] 松尾スズキ [出会いたい人に、すべて出会って] 向井 慧(パンサー) [東京] 山崎洋一郎 [新・東京物語] 写真 佐藤健寿
  • 源氏物語 下
    4.0
    1巻3,850円 (税込)
    源氏亡きあと、宇治を舞台に源氏の息子・薫と孫・匂宮、姫君たちとの恋と性愛を描く。すれ違う男と女の思惑――。大長編の最後を飾るドラマチックな「宇治十帖」が圧巻。角田源氏、完結巻。 解題=藤原克己(国文学 東京大学) 解説=池澤夏樹 月報=辻原登 マイケル・エメリック
  • 源氏物語 中
    3.9
    1巻3,850円 (税込)
    栄華を極める光源氏への女三の宮の降嫁をきっかけに、揺るぎない六条院の調和が崩れ始めていく。最高傑作とされる「若菜 上・下」を含め、22帖「玉鬘」から41帖「幻」までを収録。 解題=藤原克己 解説=池澤夏樹 月報=江國香織 馬場あき子
  • 源氏物語 上
    4.3
    恋に生き、切なさに、嫉妬に、美しさに涙する―― 日本文学最大の傑作が、明瞭な完全新訳で甦る! <原文に沿いながらも現代的な自然な訳文で、もっとも読みやすく美しい角田訳の誕生。 上巻には、第一帖「桐壺」から第二十一帖「少女」まで、たっぷり二十一帖分を収録!> 解題=藤原克己(国文学 東京大学) 解説=池澤夏樹 月報=瀬戸内寂聴 大和和紀
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記
    4.0
    絢爛豪華に花開いた平安王朝の珠玉の名作を、人気作家による新訳・全訳で収録。最古の物語「竹取物語」から、一人の女性の成長日記「更級日記」まで。千年の時をへて蘇る、恋と冒険と人生。 竹取の翁が竹の中から見つけた“かぐや姫”をめぐって貴公子五人と帝が求婚する、仮名による日本最古の物語、「竹取物語」。在原業平と思われる男を主人公に、恋と友情、別離、人生が和歌を中心に描かれる「伊勢物語」。「虫めづる姫君」などユーモアと機知に富む十篇と一つの断章から成る最古の短篇小説集「堤中納言物語」。「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとしてするなり」、土佐国司の任を終えて京に戻るまでを描く日記体の紀行文、紀貫之「土左日記」。十三歳から四十余年に及ぶ半生を綴った菅原孝標女「更級日記」。燦然と輝く王朝文学の傑作を、新訳・全訳で収録。 解題=島内景二 解説=池澤夏樹 月報=小川洋子・津島佑子
  • 掌篇歳時記 秋冬
    3.6
    綿柎開(わたのはなしべひらく)、水始涸(みずはじめてかるる)、朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)――。季節を表す言葉を鍵に、物語は膨らんでゆく。十二人の作家の想像力で、旧暦「二十四節気七十二候」が現代の物語に生まれ変わった。六世紀ごろに大陸から伝わり、改暦を重ねながら明治の初めまで用いられてきた旧暦。そこには春夏秋冬の四季に留まらない、さらにこまやかな季節が織り込まれている。大暑や立秋、大寒といった季節の節目を表す二十四節気と、「地始凍」「熊蟄穴」など、動植物や空模様がそのまま季節の呼び名に採り入れられている七十二候。古来伝わる“季節の名前”が現代の作家たちを刺激し、味わい豊かな掌篇に結晶した。<旧暦の魅力を知る解説つき>」*電子版には筒井康隆「蒙霧升降」は収録されていません。西村賢太「乃東枯」重松清「鷹乃学習」町田康「大雨時行」長野まゆみ「綿柎開」柴崎友香「玄鳥去」山下澄人「水始涸」川上弘美「蟋蟀在戸」藤野千夜「霎時施」松浦寿輝「地始凍」柳 美里「朔風払葉」堀江敏幸「熊蟄穴」白井明大「輪のようにめぐる季節のさなかで 二十四節気七十二候について」
  • 新潮モダン・クラシックス 失われた時を求めて 全一冊
    4.3
    作家志望の「ぼく」が味わう苛烈な恋、そして「時」の不思議――。あまりの長大さと複雑な文体ゆえに、名声ほどには読破する者の少なかった二十世紀小説の代表作が、いま蘇える。現代を代表する小説家と仏文学者のコラボレーションによって、プルーストのエッセンスはそのままに、贅美きわまる日本語でついに読める、読み通せる驚異の縮約版一千枚!
  • 方舟を燃やす
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。噂はぜんぶデマだった。一方で大災害が町を破壊し、疫病が流行し、今も戦争が起き続けている。何でもいいから何かを信じないと、今日をやり過ごすことが出来ないよ――。飛馬と不三子、縁もゆかりもなかった二人の昭和平成コロナ禍を描き、「信じる」ことの意味を問いかける傑作長篇。
  • 錠剤F
    3.4
    ひとは、「独り」から逃れられない。 著者史上最もグロテスクで怖い10の物語から成る、最高精度の短編小説集。 バイト先のコンビニに現れた女から、青年は「ある頼みごと」をされて――「ぴぴぴーズ」 男を溺れさせる、そんな自分の身体にすがって生きるしかない女は――「みみず」 刺繍作家の女は、二十数年ともに暮らした夫の黒い過去を知ってしまい――「刺繍の本棚」女たちは連れ立って、「ドクターF」と名乗る男との待ち合わせに向かうが――「錠剤F」 ……ほか、あなたの孤独を掘り起こす短編10作を収録!
  • タラント
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    あきらめた人生の、その先へ―― 片足の祖父、学校に行けなくなった甥、〝正義感〟で過ちを犯したみのり。小さな手にも使命が灯る、慟哭の長篇小説。 「今、だれもがスタートを待っている」 周囲の人々が〝意義ある仕事〟に邁進する中、心に深傷を負い、無気力な中年になったみのり。実家に届く不審な手紙、不登校になった甥の手で、祖父の過去が紐解かれるとき、みのりの心は、予想外の道へと走りはじめる。
  • 小説家の一日
    3.9
    1巻1,899円 (税込)
    「書くこと」の深遠なカタルシス 短篇の名手が、深遠なカタルシスを紡ぎ出す。すべて「書くこと」をテーマに、さまざまな日常の忘れられない瞬間を描いた珠玉の十篇! 目次 緑の象のような山々 園田さんのメモ 好好軒の犬 何ひとつ間違っていない 窓 料理指南 つまらない湖 凶暴な気分 名前 小説家の一日
  • 生皮 あるセクシャルハラスメントの光景
    3.9
    1巻1,899円 (税込)
    小説講座の人気講師がセクハラで告発された。なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 被害者の傷は癒えるのか? 被害者と加害者、その家族、受講者たち。当事者の生々しい感情と、ハラスメントが醸成される空気を重層的に活写する新たな代表作。
  • じい散歩 妻の反乱
    3.4
    1巻1,870円 (税込)
    多くのメディアで紹介されて注目を浴びた『じい散歩』、待望の続編! 前作からさらに歳を重ね、夫婦あわせて180歳を超えた新平と英子。3人の独身中年息子たちは相変わらずで、自宅介護が必要になった母親の面倒を見る気配もない。まさに老老介護が始まった新平の束の間の息抜きは、趣味の散歩や食べ歩きだが、留守番している妻への土産も忘れない。果たして、老夫婦の道のりは? そして、妻の「反乱」とは? 身につまされながらもどこか可笑しい、明石家のその後を描いた家族小説。
  • 僕の女を探しているんだ
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    大丈夫、会いたいと強く願えば、きっと会える――。黒いコートを着た背の高い彼は、大事な人を探しにここへ来ていた。海辺で、ピアノのそばで、病院で、列車の中で、湖のほとりで、彼は私たちをそっと守り、救ってくれた。大ヒットドラマ「愛の不時着」に心奪われた著者による熱いオマージュの込められたラブストーリー9篇。
  • 過怠
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    満たされなくていいんだ。そんな想いの中で、出会ったり別れたりするのが、きっとこれから生きていくということ。日本と韓国のふたつの家族。その時どうしても子を欲しいと願い、切なる思いで飛びついた医療があった。衝撃的な結末に心が震え涙があふれる著者最高傑作!これは誰にも起きる物語。
  • 半逆光
    3.0
    人を好きになってしまうことに、解などないのだ――。 恋愛小説の名手・谷村志穂が描く大本命不倫小説! 息子が就職して家を出たことを機に部屋を片付けていた香菜子。 クローゼットの奥にしまわれたPCを開き、夫のメールを見つけてしまう。 そこには、夫と女が親密に名前で呼び合い、 2人が子供のように育てていた猫が死んでしまったなど、 21年以上にわたるやりとりが書かれていた。 おかしい。21年前といえば、香菜子が必死に幼い息子を育てていた頃なのに。 夫と女の間に何があったのか。その後、彼女は「不倫小説の傑作」とも評価された 1冊の小説を出版していることが分かって――。
  • ホットプレートと震度四
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    数々の「おいしい小説」を手掛けてきた著者が贈る――“食にまつわる道具”を通して揺れ動く老若男女を描いた短編集。「今年 のゼリーモールド」「ピザカッターは笑う」「コーヒーサーバーの冒険」「あのときの鉄鍋」「水餃子の机」「錆び釘探し」「ホッ トプレートと震度四」「さよなら、アクリルたわし」「焚いてるんだよ、薪ストーブ」の9篇を収録。
  • 照子と瑠衣
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    「身勝手な女」と呼ばれたって一ミリも後悔なんかしないわ。 照子と瑠衣はともに七十歳。ふたりにはずっと我慢していたことがあった。照子は妻を使用人のように扱う夫に。瑠衣は老人マンションでの、陰湿な嫌がらせやつまらぬ派閥争いに。我慢の限界に達したある日、瑠衣は照子に助けを求める。親友からのSOSに、照子は車で瑠衣のもとに駆けつける。その足で照子が向かった先は彼女の自宅ではなく、長野の山奥だった。 新天地に来て、お金の心配を除き、ストレスのない暮らしを手に入れたふたり。照子と瑠衣は少しずつ自分の人生を取り戻していく。照子がこの地に来たのは、夫との暮らしを見限り、解放されるため。そしてもう一つ、照子には瑠衣に内緒の目的があった――。
  • Because I am a Girl ― わたしは女の子だから
    4.1
    角田光代が訳さずにはいられなかった――! 世界を代表する7人の作家が描いた 名もなき女の子たちの物語 本書は、国際NGOプランが推進するBecause I am a Girlキャンペーンの主旨に賛同した作家が、それぞれ異なる国のプランの活動地を取材し、その体験をもとに執筆して生まれた書き下ろし短編集です。執筆陣には『トレイン・スポッティング』のアーヴィン・ウェルシュや『ショコラ』のジョアン・ハリスなど世界一流の作家が参加しています。 角田光代さん自身も、プラン・ジャパンより依頼をうけて2009年と2011年に西アフリカ・マリの女性性器切除の撲滅活動や、インドの人身売買シェルターの様子を取材。そのルポは『CREA』や『日経ウーマン』など各誌に掲載されました。その経緯から、角田さんは本書のコンセプトに共感して翻訳を決意し、このたび出版に至ることになりました。 本書の印税・売上の一部は国際NGOプランに寄付され、途上国の子どもたちを支援する活動に役立てられます。
  • 笹の舟で海をわたる
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    『本の雑誌』が選ぶ 2014年ベスト10(ノンジャンル)の第1位 獲得! ! 終戦から10年、主人公・左織(さおり)は22歳の時、銀座で女に声をかけられる。風美子(ふみこ)と名乗る女は、左織と疎開先が一緒だったという。風美子は、あの時皆でいじめた女の子?「仕返し」のために現れたのか。欲しいものは何でも手に入れるという風美子はやがて左織の「家族」となり、その存在が左織の日常をおびやかし始める。うしろめたい記憶に縛られたまま手に入れた「幸福な人生」の結末は――。激動の戦後を生き抜いた女たちの〈人生の真実〉に迫る角田文学の最新長編。あの時代を生きたすべての日本人に贈る感動大作!
  • 坂の途中の家
    4.1
    1巻1,699円 (税込)
    最愛の娘を殺した母親は、私かもしれない。虐待事件の補充裁判員になった里沙子は、子どもを殺した母親をめぐる証言にふれるうち、いつしか彼女の境遇に自らを重ねていく。社会を震撼させた虐待事件と〈家族〉であることの光と闇に迫る心理サスペンス。
  • 願い
    3.6
    1巻1,672円 (税込)
    ささやかでいい。叶ってさえくれれば――。可愛い妹が欲しい、元恋人と復縁したい、部下と不倫をしてみたい、とにかく誰かと話したい……。芥川賞作家が掬い取る、街にあふれたいくつもの小さな願いごと。静かだけれど切実な、9つの物語。
  • ゆうべの食卓
    3.6
    ひとりの、二人の、家族の、ささやかであたたかい11の食卓の記憶 2020年6月から『オレンジページ』に掲載された「ゆうべの食卓」。新型コロナに翻弄されながら離婚を決意する女性。恋人にふられたのをきっかけに料理に目覚めるサラリーマン。実家を売却することになった兄弟のささやかな宴会。さまざまな人生のひとコマを「食卓」というキーワードで紡いだ、直木賞作家・角田光代氏の短編集。 ※定価、ページ表記は紙版のものです。一部記事 写真付録は電子版に掲載しない場合があります。
  • 百合中毒
    3.6
    二十五年前に家族を捨てて出ていった父親が突然戻ってきた。妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ。二十歳下のイタリア人女性と恋仲になり一緒に暮らしていたが、彼女が一人で帰国してしまったというのだ。しかし娘たちはとっくに大人になり、妻にはすでに恋人がいた。次女の遥は叫ぶ。「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」長女の真希は苛立つ。「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」妻の恋人・蓬田は夜ごと彼女からの電話を待つ。「俺はまるで女子高生みたいだな」そして妻の歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを。家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作。
  • ご本、出しときますね?
    4.1
    小説家って面白い! 無類の本好き芸人・オードリー若林正恭と、20人の作家たちが“自分のルール”を語りつくす。 大人気番組、ついに書籍化! 西加奈子/朝井リョウ/長嶋有/加藤千恵/村田沙耶香/平野啓一郎/山崎ナオコーラ/佐藤友哉/島本理生/藤沢周/羽田圭介/海猫沢めろん/白岩玄/中村航/中村文則/窪美澄/柴崎友香/角田光代/尾崎世界観/光浦靖子
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。
    3.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 作家はなにゆえ猫を愛す?NHKの人気番組「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」が一冊になった!作家が語る愛猫との暮らしがオールカラーで楽しめる。番組のための書き下ろし作品も収録。
  • 物語の海を泳いで
    3.8
    角田光代が読んだ、至福の350冊! 「本のなかに書かれた言葉、そこで起きたできごと、そこで生きる人々、そこに漂う空気を五感と感情で体験すること、それが、本を読む、ということなのだ」 心に残る、あの本この本を、なんと350冊! 直木賞作家・角田光代のとびきりの読書案内。 全三章の構成。 第一章「物語に出合う」――少女時代に読んだ『長くつ下のピッピ』『100万回生きた猫』から、太宰治・林芙美子・開高健・向田邦子、そして大島弓子・岡崎京子の漫画作品までを愛をこめて描く、感動的なエッセイ16篇。 第二章「心に残る、あの本この本」――ジョン・アーヴィング、イーユン・リー、ベルンハルト・シュリンク、ミランダ・ジュライから井上荒野、伊坂幸太郎、江國香織、奥田英朗、桐野夏生、佐野洋子、橋本治、吉田修一、綿矢りさ、など、小説からエッセイ、ノンフィクションまで、多彩な作品を語る書評(感想文)。読むだけで思わず本屋さんに走りたくなる、熱い読書案内60本。 第三章「わたしの読書日記」――2007年秋から2018年夏までの幸福な読書の日々を描く29篇。まさに〈本がわたしを呼んでいる!〉。    * 《どこでも本を読む。ソファでもベッドでも風呂でもトイレでも読む。 外に出るときも鞄に本を入れる。入れ忘れると途方に暮れる。 旅に出るときも日数に合わせて何冊かの本を持参する。 この本の冊数選びを間違うと、これまた旅先で途方に暮れる。》――「あとがき」より
  • D菩薩峠漫研夏合宿
    4.0
    1巻1,584円 (税込)
    「ぜったい一緒に寝ようね。おにいさまより。」漫研の合宿に初参加した15歳の「わたし」は、出発前のバッグの中にメモを見つけて……。テレビもラジオもない漫画漬けの日々、熱愛カップルの復活、思いがけないおしおき、意外な告白、夜更けの甘いあえぎ声……。切なさに胸熱くなるひと夏の物語。著者初の自伝的BL小説。
  • 空の拳
    3.7
    「強いから勝つんじゃない、勝つから強いんだ」鍛えた肉体から繰り出す拳で彼らは何を掴むのか?スピード、血と汗、強さと弱さ、過酷な一瞬の美しさ……無名のボクサーたちの成長をパワフルに描く、著者の新境地!
  • あなたにだけわかること
    3.6
    1巻1,562円 (税込)
    桐生駿と野田夏が出会ったのは5歳のとき。夏の父に恋した駿の母が、密会のため夏の家に通ったからだ。親同士の情事の間、それとは知らず階下で待っていた幼い二人は、やがて親たちの関係を知る。以来二人は、互いに「できれば思い出したくない相手」と感じながらも、なぜか人生の曲がり角ごとに出会ってしまう。まるで、互いの恋愛の証言者のように。男と女の「愛ではないけれど、愛よりもかけがえのない関係」を描く長編小説!
  • その話は今日はやめておきましょう
    3.9
    1巻1,500円 (税込)
    一人の青年の出現で揺らぎはじめる夫婦の日常――。「老いゆく者」の心境に迫る、著者の新境地! 趣味のクロスバイクを楽しみながら、定年後の穏やかな日々を過ごす昌平とゆり子。ある日、昌平が交通事故で骨折し、「家事手伝い」の青年・一樹が通うようになる。息子のように頼もしく思っていたが、ゆり子は、家の中の異変に気づく……。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • りん語録
    4.3
    島崎藤村の「初恋」や宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に出てくるりんごは一体、何りんご? りんごに魅せられた小説家が、りんごを巡る旅で出会った味と香りと言葉をふりかえる。りんごを追いかけて6年。〈青森りんご勲章〉受章後、山形、茨城、群馬などの農園や研究所も訪ね、伝統あるりんごのお菓子を味わいに京都や神戸へ。さらには文学作品中のりんごにも思いを馳せ――。●本書に登場するりんご 星の金貨/ぐんま名月/はつ恋ぐりん/トキ/こうとく/旭/さんさ/恋空/ピンクレディー/陸奥…and more!
  • 字のないはがき
    4.3
    人気2大作家共演! 感動の名作を絵本化。 【教科書にも載っている実話を絵本化!】 このお話は・・・ 脚本家、エッセイスト、直木賞作家である 故・向田邦子の作品の中でもとりわけ愛され続ける 名作「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年講談社)が原作。 戦争中の、向田さん一家のちいさな妹と、 いつも怖いお父さんのエピソードを綴った感動の実話です。 向田邦子さんのちいさな妹・和子さんが主人公。 ぜひお子さまと語り合って欲しい作品です。 【あらすじ】 戦争時代、ちいさな妹が疎開するとき、 お父さんはちいさな妹に、 「元気なときは大きな○を書くように」と、 たくさんのはがきを渡しました。 しかし、大きな○がついたはがきは、 すぐに小さな○になり、やがて×になり・・・。 【直木賞作家2人の夢の共演!】 当代人気作家の角田光代と西加奈子の最強コンビで 美しい絵本によみがえりました。 大の向田ファンで知られる角田光代の渾身の描写と 西加奈子の大胆な構図と色彩をぜひ堪能してください。
  • 晴れの日散歩
    3.8
    人気作家・角田光代さんが雑誌オレンジページにて14年に渡り連載を続けているエッセイ「散歩」シリーズ第4弾。 多忙ななか、京都出張の折りに震えるほどおいしい卵サンドに出会ったり、魚卵好きで朝から明太子のために行列に並んだり。迷路のような渋谷で途方にくれたり、まったく進まない本棚整理を楽しんでいたり。 あっという間に過ぎてしまう日々のできごとを鮮やかに描いた1冊。
  • 新しい須賀敦子
    4.0
    没後17年を過ぎてもなお、多くの読者を魅了し続ける須賀敦子氏の文学。類まれな知性のうつくしさともいうべきその魅力を読み解く。江國香織、松家仁之、湯川豊の三氏の対談、講演、評論を収録。1)須賀敦子の魅力(江國香織×湯川豊):「須賀敦子さんのエッセイはすべて<物語>になってしまう」と語る江國香織と『須賀敦子を読む』で読売文学賞を受賞した湯川豊の興味津々の対談。 2)須賀敦子を読み直す(湯川豊):起伏の多い人生から生まれた洗練された文章と堅牢な文学を読み解き、その物語性を分析する。 3)須賀敦子の手紙(松家仁之):新たに発見された、親友へ宛てた何通もの手紙を紹介。 4)須賀敦子が見ていたもの(松家仁之×湯川豊) 5)「新しい須賀敦子」五つの素描(湯川豊):父と娘、戦時下の青春、留学、イタリアでの新婚生活、信仰、読書体験、文体など多角的分析。他、略年譜も収録。
  • 女性作家が選ぶ太宰治
    3.6
    「ほとんど奇跡のような成り立ち方をしている」(川上未映子選「古典風」)、「彼自身が、ひとつの作品」(桐野夏生選「思い出」)、「この甘やかさに浸らずにいられない」(松浦理英子選「秋風記」)――七人の女性作家がそれぞれの感性で選ぶ、未だかつてない太宰短篇選集。
  • まひるの散歩
    -
    ホームベーカリー購入を激しく悩み、旅先ではその土地のおいしいものをおなかの限界まで求め、丸文字を書く人に同世代のあかしを見つける……。 角田さんのありのままの日常が垣間見えるエッセイ集。 『オレンジページ』の人気連載をまとめたシリーズ第二弾!
  • よなかの散歩
    -
    雑誌『オレンジページ』の連載をまとめた人気エッセイが、待望の単行本化! 大好きな食べ物や料理の話、新しい家族への愛、旅行への熱い思い……などなど。 日々のことを、やわらかで、軽やかな視点で見つめたエッセイ集。
  • 月夜の散歩
    -
    ご当地調味料にワクワク、深夜の料理のしあわせ、弁当屋で顔を覚えられていたときの恥ずかしさ、若者ファッションとの決別……。雑誌『オレンジページ』で10年以上続く連載をまとめたエッセイ集の、第三弾。大好きな料理や食のことはもちろん、愛猫・トトの成長ストーリー、時代の変化や加齢に至るまで、テーマはなにげない日常のこと、すべて。くすっと笑いつつ深く共感してしまう、毎日が愛おしくなるエッセイばかり!
  • 明日も一日きみを見てる
    4.5
    トトの存在が、私の日々の、あるいは私のしあわせ感の、基点になったのだと思う。(あとがきより) 集合住宅から一軒家に引っ越しをした角田さん。 外猫とのはじめての遭遇と脱走事件、虫取り事件にハゲ事件。 アクシデントは絶えないが、猫との暮らしそのものには、パンデミックのなかでも変わらない単調さがある。 ごはんを用意したりおやつをあげたり、腹に乗せたり顔マッサージをしたり。 猫との静かな日常のくり返しがずっと続いていくことを、全世界の全ての猫の幸福を願ってやまない、愛情あふれるエッセイ集。
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    4.0
    子どもの毎日は、山あり谷あり。第一志望の学校に落ちた! 体育が好きになれない。大人になるって楽しい……? ストレス社会でがんばる子ほど肩の力がみるみる抜ける人気作家7人の迷回答
  • 拳の先
    4.3
    1巻1,223円 (税込)
    ボクシング雑誌の休刊を機に、念願の文芸部門に異動した那波田空也。久々に鉄槌ジムを訪れると、ジムの花形選手の立花やいじめられっ子の小学4年生・ノンちゃんに出会う。彼らはそれぞれの恐怖を抱きながら、「拳」をふるって戦っていた。 不安になって、傷ついて、怖がって、逃げたくなっても、きみたちはなぜ戦うのか。前作『空の拳』に続き、ボクシングを通して本気で生きるとは何かを問う青春エンタテインメント! 解説・中村航
  • 異性
    4.0
    好きだから許せる? 好きだけど許せない!? 男と女は互いにひかれあいながら、どうしてわかりあえないのか。カクちゃん&ほむほむが、男と女についてとことん考えた、恋愛考察エッセイ。

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  • セバット・ソング
    -
    1巻1,139円 (税込)
    北海道・大沼湖畔に佇む2つの児童自立支援施設。そこではさまざまな事情で親元を離れた少年少女たちが、自立のために職員たちと一つ屋根の下で暮らしていた。 施設を束ねる藤城遼平の娘・ゆきは札幌の病院で働く新人の理学療法士。偶然、父の教え子である同世代の摩耶が歌うYou Tubeを見たことから、摩耶そして同じく教え子である兄・拓弥の兄妹と出会い物語は動き始めていく……。 「非行児はずっと非行児」と、登場人物の一人は投げかける。人は変われるのか、傷を負った子供の心を大人は癒すことができるのか――。実在の児童自立支援施設を取材し、児童福祉を巡る現実とともに、愛を求めて傷つき、もがき、それでも生きていく若者たちの繊細な心情を描き上げた著者渾身の一作。 待望の文庫化。
  • 荒野の胃袋
    3.7
    映画『あちらにいる鬼』(2022年11月全国ロードショー)の原作者が紡ぐ、 「おいしいもの」にまつわる50の風景。食卓のおかげで、私たちは「家族」だった──。 2014年9月に刊行された、単行本『荒野の胃袋』の文庫化。 直木賞をはじめ、数多くの文学賞を受賞し、随筆やエッセイ、絵本の翻訳でも高い評価を受ける井上荒野さんは、食べることが大好きで、料理上手でも有名。そんな著者が軽妙な筆致で描き出す、「おいしいもの」にまつわる50のショート・エッセイ。 食べ物の記憶にはいつも味や匂いとともに、ステキな情景や思い出もついてくる――。本文に紹介された一品をおいしく作れるレシピを、色鮮やかなカラーイラストとともに収録。 巻末には文庫化のための豪華特別対談 角田光代 × 井上荒野「生きること 食べること」を収録!! 【本書内容】全50のテーマ項目を「春」「夏」「秋」「冬」に分けて構成。 ◎井上家の家訓 春 にぎやかな筍 ◎今年もお弁当 ◎にぎやかな筍 ◎キングオブエビフライ ◎フランスうどんの音 ◎うどん問題、あるいはルーツ ◎ステーキバトル ◎コンビーフ自分史 ◎塗りものと二日酔い ◎煮干しはえらい ◎混ぜごはんの領土問題 ◎クレッソンとサラドと鰐梨と ◎ササミ礼賛 夏 切ない梅酒 ◎外食考 ◎大人な茄子 ◎昔のとうもろこし ◎切ない梅酒 ◎香ばしき魂 ◎裏通りの冷やし中華 ◎ひみつのカニカマ ◎「しぼりたて」と「てかてか」 ◎王女様のチーズサンド ◎麦茶、あるいは敬意の問題 ◎青春のインスタントラーメン 秋 夜とロシアとコロッケと ◎ろくちゃんの茄子 ◎煮込みの明日 ◎キングオブ干物 ◎ケーキを焼く理由 ◎幻のミートパイ ◎ひとり羊 ◎夜とロシアとコロッケと ◎なんちゃってポルチーニの幸福 ◎パーフェクトな秋刀魚 ◎絶滅危惧種の卵 ◎男らしさと油揚げ ◎じゃがいもをする話 ◎母と食べる 冬 おせちを作る理由 ◎「ごろっとしたごはん」考 ◎レディとトランプのスパゲッティ ◎主婦の昼ごはん ◎葱の青いところ ◎孤高の牡蠣ごはん ◎干鱈と闘う ◎大晦日の鰤かぶら ◎悩ましきお雑煮 ◎黒豆の心 ◎おせちを作る理由 ◎元旦と甘酒 ◎がり餅と火鉢 ◎納豆と想像力 ◎最後の晩餐
  • 一瞬でいい
    4.0
    1巻1,122円 (税込)
    軽井沢育ちの稀世と英次、東京から避暑にくる未来子と創介は、高校卒業を控えた11月、浅間山に登る計画を立てる。将来の夢を語り、互いに友情とほのかな恋心を抱く4人だったが、そこに悲劇が起きた。登山中の英次の滑落死。残された3人は18歳にして業を背負い、以後、人生の節目のたび邂逅と別れを重ねる。離職、結婚と出産、絶縁状態の親との再会などを経て、50歳を前に彼らはそれぞれにある選択をする。32年にわたる男女の友情と愛情を描く青春群像大河小説。
  • 母と娘はなぜこじれるのか
    3.6
    支配を超えて生きる! 「母の愛が重たい」という娘たちが増えている。なぜ今、母娘問題が浮上しているのか、その背景には何があるのかを、精神科医の斎藤環氏と五人の女性陣が語り合う。それぞれの実体験をもとに、女性ならではの感覚やジェンダーについて深く論じ、母娘問題を克服するためのヒントをも示す、待望の対談集! 斎藤環(編著) 田房永子(著) 角田光代(著) 萩尾望都(著) 信田さよ子(著) 水無田気流(著)

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  • ビジードッグ
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北欧を代表する陶芸家として、またネコのキャラクター「マイキー」で人気のリサ・ラーソンの絵本、「ナイトキャット」に続く第2弾、イヌを主人公にした絵本が出来上がりました。リサが描く主人公のイヌたちが繰り広げる世界。主人公のイヌは実は子供のようであり、大人のような人間性を感じさせ、性別も実はどっち? イヌたちがワクワクする展開は、大人も子供も楽しめるストーリーです。この絵本はリサ・ラーソンが家族といっしょに作ったものです。そして訳は作家の角田光代が担当。今にもリサが描いた犬たちが絵本から出て動き出しそう。犬たちの世界観を日本語で創り上げています。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。
  • ナイト キャット
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北欧を代表する陶芸家として、またネコのキャラクター「マイキー」で人気のリサ・ラーソンの絵本が出来上がりました。リサが描く主人公のネコたちが繰り広げる夜の世界。人間たちが寝静まった後にネコたちはこんなに活躍しているんだ!とワクワクする展開は、大人も子供も楽しめるストーリーです。この絵本はリサ・ラーソンが家族といっしょに作ったもの。娘のヨハンナはリサと一緒にイラストを、ヨハンナの夫、ジェームスは文章を担当しました。そして訳は作家の角田光代が担当。今にもリサが描いたネコたちが絵本から出て動き出しそう。ネコたちの世界観を日本語で創り上げています。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。
  • ぼくはきみのおにいさん
    3.8
    ひとりっこのアユコの前にとつぜん現れた、おにいさんは誰?小学生2人のピュアな恋の物語。ほんとうのおうちをさがす小さなぼうけん。
  • 文藝春秋2024年6月号
    NEW
    -
    ◎森喜朗 元首相 「裏金問題」真相を語る 240分 「私が裏金作りを始めたと言っているのは誰だ」 聞き手・森功 ・岸田首相から電話の事情聴取で尋ねられたこと ・「全責任を取って仲間を救ってやれ」と塩谷座長を説得した ・下村元文科相が「二千万円」持参して私に土下座した理由 【緊急座談会】 ◎「カイロ大卒」小池百合子都知事の真贋 田崎史郎 奥谷禮子 澤章 【総力特集 がんの新世紀】 ◎がん先進治療ここまで来た! 森省歩 ◎患者2万人の本当の悩み 大久保淳一(「5years」代表) 【大反響 第3弾】 ◎コロナワクチン後遺症とがん「がん超過死亡率が上昇している」 福島雅典(京都大学名誉教授) ◎アンチエイジングはSFではない 河合香織 ◎認知症介護6つのヒント 奥野修司 ◎2つのディストピア 米中に呑み込まれるな 岩井克人 ◎短期集中連載5 駐中国大使、かく戦えり 垂秀夫 「台湾有事」中国の本当の狙い  ◎トランプは独裁者のカモになる ジョン・ボルトン ◎投資家必読! 円安が続かない理由 岩本さゆみ ◎中国不動産バブルのキズは深い 柯隆×高口康太 安田峰俊 ◎メジャーリーグと賭博コネクション 芝山幹郎 ◎国民的スターSMAPの明日 鈴木おさむ ◎91歳、今が一番楽しんでる 渡辺貞夫 ◎『青い壺』50万部突破 有吉佐和子のおもちゃ箱 原田ひ香 平松洋子 ◎日本の顔 辻惟雄インタビュー 「若冲と70年安保」 【連載】 ◎新連載 地図を持たない旅人2 大栗博司 ◎お笑い社長繁盛記5 太田光代 ◎ムーンサルトは寝て待て11 内館牧子 ◎記者は天国に行けない29 清武英利 ◎有働由美子対談65 草なぎ剛(俳優) ◎小説 病葉草紙 最終回 京極夏彦

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  • 少女怪談
    -
    13歳は幼くて素直で可愛くて…残酷。 平穏な日々に浮遊しているふとした拍子に感じる不安感。 大人にとって、他人からするとどうってことない事かもしれない、でも自分にとっては例えようもない恐怖…。 なんとなく面倒くさいのは…思春期だから? 実は彼女たちは計算している。どこまで許されて、子供のふりでいられるか…。 無意識な日常の中でさ迷う少女たちの4つの短編集「ペティの行方」「青いスクーター」「アキちゃんの傘」「ミミカの不満」を収録。 ▼著者紹介 藤野千夜 1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。 ’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。 日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
  • 中等部超能力戦争
    -
    進学校の女子中学校での2人の女の子の仲違いから…ささやかなある現象が所々でほんのりと発生…? すでに小学生のころには変な力があった小清水さんは周囲から少しゆがんだ目で見られていた。 そして、いつしか小清水さんは中学生になると…浮いた存在になっていた。 そんな小清水さんのしょぼい超能力をはるかだけは知っている。 女子校を舞台に思春期を迎える少女たち。本音と建前、大人とは違う小さな社会のなかですれ違う気持ち。 そして、はるかも目覚める。 ▼著者紹介 藤野千夜 1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。 ’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。 日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
  • さやかの季節
    -
    ベジタブルハイツの大家の娘、山本さやかは浪人生活から開放された。 父に甘やかされ育ったためか傲慢でわがまま? 両親・兄・愛犬に囲まれ何不自由ない生活。恋人・ダイちゃんはそんなさやかに愛想も尽かさず、さやかの仕掛ける喧嘩にも付き合ってくれる。 友達の反田ちゃんもマイペースなさやかにはとても優しい。 子供ではなく、半分大人になった開放感、心身ともに若く、自由なキャンパスライフはリアル、それは人生で一番贅沢な時間なんだだとまだ気づかない…。 ▼著者紹介 藤野千夜 1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。 ’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。 日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
  • ベジタブルハイツ物語
    -
    アボカドはA号室、ブロッコリーはB、キャロットのC、そしてダイコンのD。アパートには野菜の名前のついたそれぞれの部屋での日常だけど微妙だけど不思議で滑稽な違和感。 大家の山本さんは四人家族。両親、予備校生の息子、高校生の娘、住人たちと大家さん、みんななんとなく、のんびりな平和主義者たち。 …だけど心の奥にゆっくりと積もる澱。 芥川賞作家の現代風のライトでありながら、読み進めていくと丁寧で微細に描かれている世界感。だけど、そのままゆっくりと季節は巡っていく。 ▼著者紹介 藤野千夜 1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、出版社に勤務。 ’95年「午後の時間割」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー。 日常を軽やかに描きながら、すべてをやさしく抱きとめるような空気感を持ち、’98年には『おしゃべり怪談』で野間文芸新人賞を、2000年には「夏の約束」で第122回芥川賞を受賞。
  • 片想い白書
    -
    1巻990円 (税込)
    真実(まみ)は友達のユカリを紹介してほしいと幼なじみの健(けん)から頼み事を受ける。仕方なく真実はユカリの文化祭に健をつれていくと、二人は良い雰囲気に。ところが、ユカリには健に対してその気はなく、何故か真実が、ユカリの代わりに断りの手紙を健に出すことになってしまい……。(身代わりの恋人) 少しビターな5つの恋物語。
  • ためらいがちのシーズン
    3.0
    陽菜(ひな)は5年ぶりに戻ってきた懐かしい町の中学校で、友人たちと再会する。初恋の陸人(りくと)とも、ときめきの出会いが! だが、親友だったりりなはすっかり変わってしまっていて……。それでも陽菜の思いが伝わり、以前の友情が復活する。でも一人の男の子を巡って二人の関係は微妙なものになっていき……。
  • 移植医たち(新潮文庫)
    4.2
    目の前で失われてゆく命を救いたい。臓器移植を学ぶために渡米した男女三人の医師を待ち受けていたのは、過酷きわまりない現場だった。時間との闘い、そして拒絶反応。幾つもの笑顔と出会い、数え切れぬ苦さを噛みしめ、彼らは帰国。北海道で専門外科を立ち上げる。だが、日本に移植医療を根付かせるのは想像以上に困難だった。徹底取材の上に築かれた、圧巻の人間ドラマ。(解説・海堂尊)
  • 男と女―恋愛の落とし前―(新潮新書)
    4.0
    他人の男を奪い続けて20年、何不自由ないのにPTA不倫、経済力重視で三度離婚……36歳から74歳まで12人の女性のリアルな証言を、「恋愛小説の名手」と呼ばれる直木賞作家が冷徹に一刀両断。「大人の恋には大人の事情があり、責任がある」「恋愛は成功と失敗があるのではない。成功と教訓があるだけ」――恋に浮かれる人にも不倫の愛に悩む人にも、人生を狂わされた人にも。珠玉の名言にあふれた「修羅場の恋愛学」。
  • 時穴みみか
    3.5
    小六の美々加は、シングルマザーのママに恋人ができて以来、学校の帰り道に道草をするようになった。ある日、黒猫のあとをつけて巨木の根元の空洞をくぐり抜けると、知らない家で目を覚ます。くみ取りのトイレやダイヤル式電話、学校ではこっくりさんに夢中な級友……。どうやら昭和49年にタイムスリップしたらしい。当たり前のように美々加を「さら」と呼び、たっぷりの愛情を注いでくれる小岩井家の次女としての日々が始まった。優しさと温もりに包まれた、ノスタルジックな冒険譚。解説・田中兆子 ※本書は2015年2月に講談社から刊行された作品を文庫化したものです。
  • 源氏物語 1
    続巻入荷
    4.1
    1~5巻880円 (税込)
    日本文学最大の傑作を、小説としての魅力を余すことなく現代に甦えらせた角田源氏。輝く皇子として誕生した光源氏が、数多くの恋と波瀾に満ちた運命に動かされてゆく。「桐壺」から「末摘花」までを収録。 <疾走感ある自然な訳文で、なにより物語の醍醐味が味わえる、現代語訳の決定版!> 恋に生き、切なさに、嫉妬に、美しさに涙する―― 日本文学最大の傑作が、明瞭な完全新訳で甦る、全8巻! 【読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞作】 とりかかる前は、この壮大な物語に、私ごときが触れてもいいのだろうかと思っていた。 実際にとりくみはじめて、私ごときが何をしてもまるで動じない強靭な物語だと知った。 ――角田光代 <出版社から> 「最後まで初めて読めました!」「角田さんの訳で物語の全体が分かりました」等、小説としての面白さが分かる現代語訳として大好評の角田源氏。 【読みやすさの工夫を凝らした角田訳の特徴】 ●原文に忠実に沿いながらも、読みやすく、感情に引きつけて読める自然な訳文 ●主語を補い、地の文の敬語をほぼ廃したことで、細部までわかりやすい ●現代的で歯切れがよく、生き生きとした会話文 ●作者や第三者の声(草子地)を魅力的に訳して挿入 ●和歌や漢詩などの引用はほぼ全文を補って紹介  平安時代中期の11世紀初めに紫式部によって書かれた『源氏物語』は、54帖から成る世界最古の長篇小説。輝く皇子として生まれた光源氏が、女たちとさまざまな恋愛を繰り広げる物語であると同時に、生と死、無常観など、人生や社会の深淵が描かれている。400人以上の登場人物が織りなす物語の面白さ、卓越した構成力、細やかな心情を豊かに綴った筆致と、1000年読み継がれる傑作。  『源氏物語 1』は、若き光源氏の姫君たちとの恋と許されぬ藤壺への思慕を描く。
  • こどものころにみた夢
    3.2
    文章と絵で綴る「こどものころにみた夢」のアンソロジー。怖い夢、切ない夢、それとも、おもらしの夢……? 角田光代、島本理生、西加奈子、阿川弘之、堀江敏幸、穂村弘、高橋源一郎他、豪華作家陣が美しい絵とと共に綴る「夢」の物語。
  • 淳子のてっぺん
    4.2
    山が好きで、会社勤めをしながら国内の様々な山に登っていた淳子。「エベレスト? 女なんかに登れるもんか」その言葉に奮起し、彼女は女性だけの隊で世界最高峰を目指す。苦しい資金繰り、寝る暇もない膨大な準備、隊員同士の軋轢を乗り越え、8848メートルの頂きに立った淳子の胸に去来したのは……。登山家・田部井淳子さんの挑戦を完全小説化。
  • スラスラ描けるマンガ教室~ピリカの魔法のペン~
    -
    主人公ピリカと、彼女の祖父が持つ魔法のペンの物語。このペンはイラストがとても上手に描けるという不思議なペンだったが……。物語を読み進めていくと、イラストの描き方の基本がひとつひとつマスターしていける「マンガの描き方入門」となる児童小説。

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  • 編集ども集まれ!
    3.0
    作家の笹子は22年ぶりにJ保町を訪れた。この街にはかつて勤めていた出版社がある。当時のことを小説に描くための取材だった。――大学卒業後の1985年、小笹一夫は漫画編集者として出版社に入社。数年後、女性の格好をするようになり「笹子」と呼ばれるも、会社側は解雇を言い渡す。漫画を愛する芥川賞作家の誕生前夜と今を描く自伝的小説。
  • 黒髪
    4.0
    りえの下に届いた一葉の写真は、自らの出生の秘密を解く鍵だった――。昭和初期の函館で亡命ロシア人一家に女中奉公に出たさわは、いつしか主人を愛するように。が、生まれたばかりの子を妻に奪われ、一家は戦火を逃れて大連へ。遊女となったさわは愛する男と子供に再会するため海を渡る……。
  • よその島
    3.3
    長く人生を共に歩んでも、一緒には辿り着けない場所がある。 人は、自分にだって嘘を吐くのだから―― 七十代で離島へ移住を決めた芳朗と蕗子夫妻。友人の野呂と三人の共同生活は順調に滑り出すが……。 「たとえ殺人者でも、僕は妻を愛している」「そう、彼はおかしな顔で私を見ていた」 それぞれが抱える秘密、溶け合う過去と現実、倒錯する疑心と慈愛。 この島で彼らは何を目にし、何を知ることになるのか?  やがて謎が解けたとき、景色はがらりと反転する。 ミステリアスに展開する長編小説。
  • 太陽と毒ぐも
    4.1
    「角田光代の隠れた傑作」といわれる、 不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。 リョウちゃんは、あたしのたいせつな恋人は、 あたしの前で口を開いた洞窟なのだ。 そうしてあたしは未だその入り口で立ちすくみ、 その一番奥に何があるのか見極めるための 一歩を踏み出せないでいる。   ──「お買いもの」より ハッピーエンドから始まる恋人たちの幸せな日常。 どこにでもいるようで、でもちょっとクセのある11組の恋人たち。 買い物依存症、風呂嫌い、万引き常習犯、迷信好き……。 この恋愛短篇集は、極端な恋人たちを描きながらも、 いつしか、読む者の心の奥に眠らせていた記憶を呼び覚ます。 文句なしの面白さと怖さに震える、長年偏愛されてきた傑作です。 「だが、だからこそ、物語が進むにつれて、そのおかしさが物悲しさへと変わっていく。 どうして、この人は、このままで許してもらえないのだろう。 どうして、最初は許されていたものが、許されなくなってしまうんだろう。(中略) 相手の中の「どうしても許せない部分」が、自分の過去、コンプレックス、傷、そしてそれらに飲み込まれずに生き続けるためにまとってきたたくさんの鎧と関係していることに気づいていくのだ。 作中で「裸んぼで暮らせたら問題なかったんだろうな」という言葉が出てくるが、この物語たちは、裸んぼではいられない、過去を、痛みを、コンプレックスを、すがるものを切り離せずに着膨れながら生きていくしかない人間のかなしみを見つめた作品なのだ」(解説より 芦沢央) ※この電子書籍は2007年6月に文藝春秋より刊行された文庫の新装版を底本としています。
  • ママナラナイ
    3.7
    いつだって、心も体もママナラナイ。 老いも若きも男も女も、心と体は刻々と変化してゆく――。 制御不能な心身を描いた、 極上の10の物語。 不動産会社に勤める斉藤尚弥は最近、何もかもうまくいかない。下半身も心も折れてしまい、おまけに仕事も絶不調――とある夫婦宅の立ち退き交渉が難航していたのだ。夫人によれば、立ち退きを拒否しているのは夫の方らしい。夫人の協力を得て交渉を続けるうち、思いもよらない事実が判明し――(『ママナラナイ』)。 表題作ほか、身体の変化を巡る十編を収録した珠玉の短編集。
  • ひそやかな花園
    3.9
    幼い頃、毎年家族ぐるみでサマーキャンプをすごしていた7人。その思い出は輝かしい夏の大切な記憶だ。しかしキャンプは、ある年から突然中止になった。時は経ち、別々の人生を歩んでいた7人の中で一人が「あの集まり」の謎を探り始める。――このキャンプは何だったのか、なぜ突然なくなったのか。そして7人が再び会って衝撃の「真実」を知ったとき、彼らが選んださらなる道は――。すべての命に祝福を捧げる物語。
  • 銀の夜
    3.9
    女子校時代に少女バンドを組んでメジャーデビューした3人の女性。30代半ばとなった現在、人生のピークは10代だったと懐かしむ毎日を送っている。夫に浮気されたり、自らの見果てぬ夢を娘に託したり……など、日常は冴えない。そんな毎日にひょんなことからあるミッションが舞い込み、3人はまた図らずも力を合わせることに……。人生と本当に向き合い始めた大人女性たちの「生きる手応えとは?」を描いた話題作。
  • じい散歩
    3.6
    夫婦あわせて、もうすぐ180歳。中年となった3人の息子たちは、全員独身――。明石家の主である新平は散歩が趣味の健啖家で、女性とのコミュニケーションが大好き。妻は、そんな夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男は恋人が男性の自称・長女。三男はグラビアアイドル撮影会を主催しては赤字で、親に無心ばかり。皆いろいろあるけれど、「家族」の日々は続いてゆく。そんな一家の日常をユーモラスに、温かな眼差しで綴った物語。解説・木内昇
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】
    4.0
    1巻825円 (税込)
    定年後の日々を、趣味のクロスバイクを楽しみながら穏やかに過ごす昌平とゆり子。 ある日、昌平が転倒事故を起こし、一人の青年・一樹が家事手伝いとして夫婦の家に通い始める。彼の出現を頼もしく思っていた二人だったが、やがてゆり子が家の中の異変に気づき......。 著者の新境地となった第35回織田作之助受賞作。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 大沼ワルツ
    4.5
    奇跡の三夫婦が奏でた大恋愛と大家族の物語。 明治時代に、北海道・大沼を開拓した者たちの係留として、大沼の地で自分たちらしく根を張ろうとした小さな母と長身の三兄弟。また、この地を新天地と考えて、第二次大戦後、山梨より順に嫁いでいくことになる、個性溢れる三姉妹。この大家族は、様々な困難に見舞われながらも、この地に新風を注ぎ込んでいく……。そして、母の死に際に、三夫婦に明かされた謎とは? 北海道を舞台に、数々の小説を発表してきた著者が、5年の歳月をかけて紡ぎ上げた、実話をもとにした感動長篇。 ※本書は過去に単行本版として配信された『大沼ワルツ』の文庫版です。
  • 雨心中
    -
    共に八王子の養護施設で育ち、社会に出てからも実の姉弟のように身を寄せ合って同じ家に暮らす周也と芳子。どんな仕事に就いてもすぐに辞めてしまい言い訳ばかりの周也を、芳子はただただ優しく受け入れる。周也を甘やかし、駄目にしてきたのは自分だと芳子はわかっていた。そう、周也がどんな「罪」を犯そうとも……。恋とも家族愛とも似て非なるその関係は、裏社会の人びとも巻き込んで思いもよらない方向に突き進み――。恋愛小説の旗手が、業を背負った男女の繋がりを描く長編小説。なぜ彼女は彼を突き放せないのだろう?
  • あなたならどうする
    3.7
    恋も愛も裏切りも、すべてが詰まっていた――。 井上荒野が昭和の歌謡曲をモチーフに書いた短編集。 病院で出会った男と女の行き場のない愛(「時の過ぎゆくままに」)、 カルト宗教の男を愛してしまった女の悲劇(「あなたならどうする」)、 冷酷非情に女を乗り換える男の理屈(「うそ」)。 他に「東京砂漠」「ジョニィへの伝言」など昭和歌謡曲の詞にインスパイアされ生まれた9つの物語。 解説・江國香織 ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • あちらにいる鬼
    3.8
    父・井上光晴、母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、逃れようもなく交じり合う3人の〈特別な関係〉を、長女である著者が描ききる。愛とは、〈書くこと〉とは何か。各誌で話題沸騰となった問題作、いよいよ文庫化!
  • 私はあなたの記憶のなかに
    4.1
    角田ワールド全開!「記憶」をめぐる小説集。 <「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます」と言って姿を消した妻をさがす旅に出る僕>――(表題作)。<初子さんは扉のような人だった。小学生だった私に、扉の向こうの世界を教えてくれた>――「父とガムと彼女」。<K和田くんは消しゴムのような男の子だった。他人の弱さに共振して自分をすり減らす>――「猫男」。<イワナさんは母の恋人だった。私は、母にふられた彼と遊んであげることにした――「水曜日の恋人」ほか4篇。角田光代の小説世界を存分に味わえる読み応えたっぷりの小説集。 ※この作品は単行本版『私はあなたの記憶のなかに』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 予定日はジミー・ペイジ
    3.8
    流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日! 笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。
  • 青い鳥 (新装版)
    4.7
    クリスマス・イブの夜。貧しいきこりの兄妹、チルチルとミチルは、ふしぎな妖精のおばあさんに「青い鳥を探しにいってくれ。」とたのまれました。「夜の城」「幸福の館」「未来の王国」……。光の精や、犬や猫たちとともにめぐる冒険の旅で、チルチルとミチルは青い鳥を見つけることができるのでしょうか? メーテルリンクの戯曲『青い鳥』が発表されたのは、1908年。以来、チルチルとミチルの兄妹が「幸福の青い鳥」を探し求める旅路の物語は、100年以上にわたって世界中の人々から愛されてきました。 今回、江國香織氏に新訳をお願いし、「不思議で深遠」とも言われる『青い鳥』の世界を、子どもたちに楽しんでもらえるように訳していただきました。 挿絵は、自在な線と演出技法で幅広い世代から支持される漫画家の高野文子氏。夢と幻想の世界に誘ってくれる高野氏のイラストにもぜひご注目ください。 【あらすじ】 貧しいきこりの子、チルチルとミチルはクリスマス・イブの夜、ふしぎな妖精のおばあさんに「青い鳥を探しにいってくれ。」とたのまれました。こっそり家をぬけだして、光や水や火、パンや砂糖やミルク、犬や猫の精たちとともに幸福の青い鳥を探す旅に出ます。 おそろしいものが住む「夜の城」、二人をねらう木の精や動物たちのいる「月夜の森」、「幸福の館」、「未来の王国」へ--。 はたして二人は、青い鳥を見つけることができるでしょうか。
  • ルート225
    完結
    3.9
    姉のエリ子と弟のダイゴは、近所の公園から家に帰るハズが、いつの間にか、ちょっとだけズレた違う世界に来てしまう。いなくなっちゃった両親、違う世界にもいる自分の友達…この世界っていったいどこ? 元の世界へ帰るための、2人の不思議な不思議な日々。
  • ママがやった
    3.8
    或る家族の半世紀を描いた、愛をめぐる8つの物語。 小料理屋の女主人・百々子(79歳)と、若いころから女が切れない奇妙な魅力をもった夫・拓人(72歳)。半世紀連れ添った男を、ある日水で濡らしたタオルを顔にかぶせ、その上に枕をおき全体重で押さえ、殺した。 急きょ集まった三人の子供たちに向かって「あんたたち、お昼食べていくんでしょう」と、百々子は米をとぎはじめる。 「ママはいいわよ。べつに、刑務所に入ったって」警察に連絡するしないでもめている三人に、のんびりした口調で話す。 死体処理の相談をする姉たちは弟・創太にブルーシートを買ってくるよう命じるが、創太の足は父親との思い出の店・小鳥屋へ向いていた―― 表題作ほか、「五、六回」「ミック・ジャガーごっこ」「コネティカットの分譲霊園」「恥」「はやくうちに帰りたい」「自転車」「縦覧謝絶」の全八篇。 解説:池上冬樹
  • チャイとミーミー
    5.0
    いかないでよ、チャイ。頼むから、そばにいて――。縁あって出会った二匹の猫、チャイとミーミー。かけがえのない家族として寄り添う日々を描く感動作。チャイとの別れを描いた、書き下ろし収録。
  • 雨心中
    4.0
    周也だけがたったひとつ、私のもの――施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように生きてきた。仕事が続かぬ周也を常に優しく受け入れる芳子。芳子にはわかっていた。周也を甘やかし、他人から受け入れられないことを受け入れられないほど駄目にしてきたのは自分だということを。そして周也がある罪を犯したとき、芳子は二人でもう戻れない選択をする――幸福に向かっているのか。絶望に向かっているのか。直木賞作家の意欲作!
  • 「いじめ」をめぐる物語
    3.5
    いじめを受けた側、いじめた側、その友だち、家族、教師……。「いじめ」には、さまざまな“当事者”たちがいる。7人の人気作家が「いじめ」をめぐる人々の心模様を競作。胸の奥にしずかに波紋を投げかける、文庫オリジナルアンソロジー。
  • ポケットに物語を入れて
    3.5
    〈本〉が〈物語〉が、私たちを呼んでいる。 《新刊書店で、あるいは古本屋で、作者も作品名も聞いたことがないのに、興味を引かれる本に出合ったとする。その本は確実に私を呼んでいる。手にとってしまう。レジに持っていってしまう。帰りの電車のなかで読み出して、びっくり仰天する。著者もタイトルも知らなかったことが不思議に思えるほど、自分にぴったんこの本なのだ。》 ネットよりもリアル書店を愛する著者が、心に残る本の数々を紹介する見事な読書案内。 宮沢賢治・太宰治から開高健・池澤夏樹に始まり、佐野洋子・山田太一、そして江國香織・井上荒野まで、「思わず読みたくなる」名エッセイ50篇を収録。
  • 霧町ロマンティカ
    4.0
    1巻737円 (税込)
    霧の町、軽井沢。航空会社をリストラされた岳夫は、父親が遺した古い別荘で一人暮らすため、東京から越してきた。自由と不安の間に揺れる彼の新生活は、次々と立ち現れる女たちに翻弄される。誘いをかけてくる人妻、知的な女性獣医、ワケありらしい小料理屋の女将と、その十九歳の娘――。したたかで魅力的な女たちと運命に漂う男の恋愛ラプソディ。『途方もなく霧は流れる』改題。
  • ツリーハウス
    4.1
    じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣(よしつぐ)は、初めて家族のルーツに興味を持った。出入り自由の寄り合い所帯、親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。一体うちってなんなんだ? この際、祖父母が出会ったという満州へ行ってみようか──。かくして、ばあさんとひきこもりの叔父さんを連れた珍道中が始まる。満州、そして新宿。熱く胸に迫る、小さな中華料理屋「翡翠飯店」三代記。伊藤整文学賞受賞作。
  • いつか、アジアの街角で
    NEW
    3.8
    人気女性作家6人による、心に沁みるアンソロジー 美味しい一皿、彼が口にしたことば、愛したものとの思い出、葛藤の記憶……。あの街の空気が語りかけてくるような、珠玉の短編6作。
  • そこにはいない男たちについて
    3.6
    愛する夫を喪った女と、夫が大嫌いになった女──夫を突然亡くし、しばらく料理教室をお休みにしていた実日子(三十八歳)。ようやく再開した教室に、女友達に紹介されて初めて参加したまり(三十八歳)は、 夫とうまくいっていないのだと皆の前でいうが──料理教室を舞台にしたふたりの「妻」の孤独と冒険の物語。各メディアで絶賛され続々重版した長編小説、待望の文庫化。(解説・原田ひ香)
  • 降り積もる光の粒
    3.7
    人はどうしようもなく旅に出てしまうのだ 旅好きだけど、旅慣れない。 時刻表が読めない、地図が読めない、しかも方向音痴。 しかし私はどうしようもなく旅に出てしまうのだ――。 北海道、三陸から、メキシコ、パリ、バンコクへ。 美食を楽しむ日もあれば、世界最貧国で危険を感じることもある。 そんな日常のなかで出会った、きらきらと光を放つ美しい思い出。 珠玉の名エッセイ。
  • ボルケイノ・ホテル
    3.5
    1巻715円 (税込)
    茉祐子は火山の麓で100年以上続く温泉旅館を営んできた。30代半ばだが、年より若く美しい彼女が深い仲になったのは、新聞の支局員、火山の研究者、新任の教師。時が来れば、彼女の元から去って行く男たちばかりだった。旅先のNYで出会った初老の夫婦の言葉に彼女の凍りついていた心が解きほぐされる表題作など男女の深淵を描く傑作揃いの短編集!
  • 手のひらの砂漠
    4.2
    この不幸は、いつまで続くのだろうか――。平凡な結婚生活の先に待っていたのは、思いもよらぬ夫からの暴力だった。シェルターからステップハウス、DVの被害女性だけで運営される自然農園……。離婚を経て、居場所を変えながら少しずつ自立を果たそうとあがく可穂子に、元夫・雄二の執拗な追跡の手が迫ってくる……。現代の闇に恋愛小説の女王が切り込む、衝撃のノンストップサスペンス!
  • ベター・ハーフ
    3.9
    日本が未曾有の好景気に沸いていた時代、2年ごしの交際をへて広告代理店勤務の文彦と派手な結婚式をあげた永遠子。その日が人生最高の日だった。順調にスタートをきったはずの結婚生活は、バブルがはじけたことから、下降線の一途をたどる。不倫、リストラ、親の介護……。諍いと後悔にあけくれる日々から、夫婦はどう再生してゆくのか。結婚の真実を描く長編小説。
  • 注文の多い料理小説集
    3.9
    小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ とびきり美味しいアンソロジー。 うまいものは、本気で作ってあるものだよ―― 最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス…… おやつに金平糖はいかがですか? 物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。 「エルゴと不倫鮨」柚木麻子 「夏も近づく」伊吹有喜 「好好軒の犬」井上荒野 「色にいでにけり」坂井希久子 「味のわからない男」中村航 「福神漬」深緑野分 「どっしりふわふわ」柴田よしき 【本書登場の逸品たち】 塩むすびと冷たい緑茶 ハルピンのイチゴ水 全粒粉のカンパーニュに具を挟んだサンドイッチ きときとの富山の海の幸・ゲンゲ汁 生クリームと栗の甘煮のパンとアイスコーヒー 食堂のカレーライスと福神漬 星屑のような白い金平糖
  • すしそばてんぷら
    3.5
    早朝のテレビ番組で、お天気お姉さんをしている寿々は、隅田川のそばで祖母とふたり暮らし。おばあちゃんには、ノシたこ、おにぎらーずなど、おやつまでも作ってもらっていた。そんな彼女が「江戸まちめぐり」ブログを開設することに。浅草の天ぷら、どじょう、うなぎ、寿司、神田のそば、王子の玉子焼きなどと出会い、寿々は料理もお店も街も人も、時間がずっとつながっていることを知り、日々の暮らしと人生の愛しさを感じるのだった。心も身体も幸せな長篇小説。(解説 枝元なほみ)
  • 君のいた日々
    4.0
    「どこかではぐれないように。はぐれてもまた会えるように」と、ふたりで約束した――春生は去年、妻の久里子を病気で亡くした。いまだにメソメソしていて息子の亜土夢にあきれられている。久里子は去年、夫の春生を突然亡くした。倒れた朝、彼にちょっとだけ意地悪をしたことをいまも悔いている……〈妻を失った夫〉〈夫を失った妻〉のそれぞれの世界から優しく紡ぐ、人生の愛しさに満ちあふれた感動の物語。(解説・木皿泉)
  • 静子の日常
    4.0
    おばあちゃんは、あなどれない――果敢、痛快、エレガント。75歳の行動力に孫娘も舌を巻く! 味わい深くユーモラスに、年齢を重ねてこそのしなやかな境地を描く。チャーミングで心ほぐれる家族小説。

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  • もう一杯だけ飲んで帰ろう。(新潮文庫)
    3.7
    居心地最高な西荻窪の焼鳥屋、喧噪を忘れる新宿の蕎麦屋、朝まで開いている中野の鮨屋に、激辛好きも唸る吉祥寺のラオス・タイ料理店。神田で羊を食べ尽くし、永福町でチーズにとろけ、立石ではしご酒を愉しむ。今日もまた、うまい肴と好きな人との時間をアテに、つい頼んでしまうもう一杯。夫婦で綴る、めくるめく“外飲み”エッセイ! 文庫書き下ろし「乗り越えて釜山(プサン)タコ鍋旅」を収録。

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