『GIANT KILLING』は、東京の東のサッカークラブ、ETUが強豪クラブを相手に大番狂わせ(GIANT KILLING)を起こしていく物語です。
このマンガの魅力は、監督であり主人公である達海猛のプロデュース力とマネージメントスキル。と言いたいところですが、それだけではありません。
『GIANT KILLING』は様々な立場の人が描かれます。監督だけでなく、選手・コーチ・クラブの社長・広報・スカウト・スポンサー・スポーツ記者・サポーター・サポーターの家族。それら全員の注目が集まる場所が、サッカースタジアムであり、それら全員が同時に歓喜する瞬間が、ゴールが生まれる瞬間なのです。
「プロスポーツとしてのサッカー」の本質を捉えた数少ない、いや唯一といってもいいマンガかもしれません。
人々がサッカーに「熱狂」する理由が、きっとこの作品を読めば分かるはずです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2022/12/5
トーマス・サリバンはティム・ケーヒルかな。
オーストラリアの立ち上がりの悪さを突いて2点先制するも左右のSBを入れ替えて、縛りを設けたオーストラリアの攻めを防げず2失点。
前回のW杯でも先制して逆転されているらしい。
対オーストラリア戦開幕。序盤ガンガン攻めて2点先取するも、オーストラリアのフィジカルと最終ラインの崩壊で、2点取り返されてしまう。ここから日本代表が抱える弱点の話になっていくんだけど、弱点の克服って簡単にはいかない。新しく日本代表に選出された椿や窪田が弱点克服のために、どう作用するのか次巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
アジアカップ準決勝、オーストラリア戦の前半が描かれた53巻である。
いよいよ代表戦も大詰めが近づいているが、ここでは日本代表が実際でも見せているある種のナイーブさに焦点を当てた形である。
フィジカルの優位性でゴリッゴリに押すチームに日本は弱い、というのは物語上でも語られている通りだが、まさしくその通り、現実のフラクタルのように先制しながら振り出しに戻るしんどい展開がここでは描かれている。
椿先発での活躍も一瞬のこと、前半の間に2-2まで詰め寄られつつ、しかし反撃の糸口は示唆されて……といった具合のところでこの巻はクローズしている。
試合内容的には動的であり、見ごたえのある展開になっていると言っていいだろう。
とはいえ、まだおそらくもう二巻くらいは準決勝が続くと思われるし、ここでは序盤の物語と目して星四つ相当と評価している。