野中邦子作品一覧
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4.21923年初刊以来、アメリカの若き芸術家のあいだで熱狂的に読み継がれてきた芸術指南書のロングセラー、その名も『アート・スピリット』。 デイヴィッド・リンチやキース・へリングも影響を受けた名著を詳細な解説(滝本誠)と共に本邦初訳でお届けする。著者のロバート・ヘンライ(1865~1929)は、20世紀初頭のアメリカ・モダニズムアートシーンで活躍した画家。彼は長年美術学校で教鞭をとり、その講義録が本書と元となっている。日本ではもちろん、アメリカでも知名度の低い画家の講義録がなぜ80数年にもわたって現役の芸術書として読み継がれているのか? その秘密は一読して分かる……つまり本書は「美術家志望の若者にとって体中を電気が走るような体験をもたらす書物」であり、「冷静ではいられなくなるような、親身なアジテーションの書」だからだ。「画家本人が自分のアート観、現場での実践的な教えなどを披歴した書物は少なくないが、美術書としてだけでなく、青春の書、人生の書として読み継がれてきたものはほとんどない。当の書き手の画家としての名声がほとんど沈んで以降も書物は残った。そうした意味で『アート・スピリット』は例のない稀有な存在感を示す」(以上カッコ内は解説[滝本誠]より) 今までなぜか邦訳されていなかった<幻の名著>だが、必ずや日本の若き芸術家たちの魂に響く言葉があるにちがいない。
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3.0ある日、人びとは「この世の終わり」が来たことを知った―― 14世紀の欧州を覆い尽くした史上最悪の疫病に、 あらゆる角度から迫った克明な叙事詩。 目次 はじめに 第一章 オイメダム――さまよう病 第二章 「やつらは怪物だ、人間ではない」 第三章 恐怖の跫音 第四章 シチリアの秋 第五章 ヴィラーニかく記せり 第六章 テンプル騎士団総長の呪い 第七章 新しいガレノス医学 第八章 死という日常風景 第九章 頭を西に、足を東に向けて 第十章 ユダヤ人大虐殺 第十一章 「ああ、信仰薄き者たちよ」 第十二章 始まりの終わり 後記 黒死病はペストではなかった?
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-「こんなアイデアはどうかな?」私は編集者にいった。「世界中を旅して、好きなことをやる。高級ホテルにも泊まれば、おんぼろの宿にも泊まる。風変わりでエキゾチックな旨い料理を食べ、映画で見たようなかっこいい体験を試みながら、究極の食事を探す。どうだい?」……。前作『キッチン・コンフィデンシャル』から一年、人気絶頂の米国人シェフが、悪魔(テレビ)に身を委ね、究極の食事を求めて世界をゆく。東京・熱海篇も収録。前作に続いて人気の野中邦子訳でおくる。
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4.4レストラン業界のインテリジェンスとは。CIA(米国料理学院)出身の異色シェフ(なにしろ2冊の傑作犯罪小説の著者でもあるのだ)がレストラン業界内部のインテリジェンスをあばく。2001年に初版が出るや、たちまちニューヨーク・タイムズ紙がベストセラーと認定し、著者は自分の名を冠したテレビ番組のホストという栄誉を得(その後離婚と再婚もした)、料理のセクシーさに目覚めた(血迷った)読者をしてかたぎの職場を捨て去りコックの門を叩かしめた(という実例を私は知っている)、男子一生の進路をゆるがしてやまない自伝的実録。「月曜日に魚料理を食べるな」「グローバルのシェフナイフ一本あればいい」など、役立つ知見を含む極上の読み物を人気の野中邦子訳でおくる。