作品一覧
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4.51巻1,848円 (税込)1893年の万博開催間近のシカゴ。夢の祭典に邁進する建築家、難航する資金集め、襲いかかる嵐や火災、そして人知れず「殺人ホテル」を作り上げ、おぞましい猟奇犯罪を重ねる連続殺人犯……。新興国アメリカの光と闇を描き切った、エドガー賞受賞の傑作ノンフィクション『悪魔と博覧会』、待望の復刊文庫化。解説/巽孝之
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Posted by ブクログ
エリック・ローソン『万博と殺人鬼』ハヤカワ文庫。
2006年に文藝春秋より単行本で刊行された『悪魔と博覧会』を改題、文庫化。660ページ余りの読み応えのある、エドガー賞犯罪実話部門受賞の犯罪実録ノンフィクション。
『万博と殺人鬼』という、アメリカの光と影を連想させるタイトルが興味深い。
シカゴ万博という華やかな大イベントの準備が進められる中、その影で活気に沸くシカゴに仕事を求めてやって来る若い女性たちを巧みに誘い、自身が造った秘密の建物の中で行われる猟奇殺人と遺体の隠蔽を行うシリアルキラー。しかし、彼の残虐な殺人行為は次第に綻びを見せ始める。
1890年代初頭のシカゴ。建築家ダニエル