1893年、経済恐慌のただなかにあって記録的大成功をおさめたアメリカ・シカゴ万博。しかしその栄光への軌跡の陰で暗躍する、シリアルキラーの姿があった。
「アメリカ最初のシリアルキラー」と呼ばれるH・H・ホームズの猟奇的凶行の数々と、建設ラッシュに湧くシカゴの賑わい、万博実行委員会の面々の苦悩と努力とを圧倒的筆致で並行して描く意欲作。
ただ個人的な嗜好としては、バーナムら万博側の人々の足跡についてははここまで精細に追わなくてもいいかなという気はした。ただあくまでそれは私の好みの問題であって、この作品の優劣には関わりがない。