funkycongaさんのレビュー一覧
レビュアー
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パラレルワールド
大沢在昌さんの名作「冬の狩人」を元にした作品。原作とは結構あちこち違っていてコミカライズと言うよりは、パラレルワールド的な感じ。
絵は女性漫画家らしい透明感がある。そんで男キャラがとにかく男前。特に雪人と宮本! ほんのりBLのかほりもする気がするが。。。
あと女性キャラが原作より主張してる。原作は杏がちょっと動くくらいで他の女性キャラは影が薄かったけど(宮本の妻ですらろくに描写なかったし)、今作では結構ハキハキ動きます。
単体としてもよく出来ていて原作を先に読んでいても楽しめるし、色々どこが変わっているか比べてみるのも楽しい。
個人的には大沢作品が大好きなので、女性から見るとこう見えるのかーなんて思えて興味深かった。 -
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魂を燃やすもの
男はいくつになっても子供だと言う。そして四十歳を過ぎてそれは本当だと思う、少なくとも僕に関しては。
ヒーロー願望、ピーターパンシンドローム、そんな言葉で語られることもあるが、自分しかできない、自分の存在意義である何かに全身全霊で没頭したい、そんな黒くて熱い欲望が心の底にある。
この作品はそんな想いを束の間叶えてくれる物語だ。
自分の信じるもののために、自分の愛するもののために全てを懸ける。年齢も立場も違う仲間と魂で繋がり背中を預け支え合う。
自分には到底できやしない、現実的じゃない、理性と経験が冷たい言葉を投げかけてくるが、それに負けない炎を灯してくれる、そんな熱い物語です。
とても面白い。
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この印籠が
十二星天アイゴケロスの合流と二人目の七英雄メラクとの再会。そして前から怪しかったアイツとの対決。
前半は水戸黄門です。仲間を引き連れ世直し道中。主人公は既に最強なのでレベルアップパートは無しで良きに計らえってな感じ。
後半の対決パートは結構好き。メタな会話も入り混じりつつルファスの実力を存分に発揮する俺強えが気持ちいい。
対決パートで一つの謎が明らかになるけれど、そこがむしろ入り口でその先が深そうなんだよね。プリーヤーとは?怪しいアイツの真の目的は?この辺をどう処理してくれるかがこの作品が名作になるか駄作になるかの肝だよね。作者のお手並みを期待しよう。 -
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ネットゲームのトップランカーが何故かそのネットゲームの世界に入ってしまう・・・というまあ入り口はよくあるパターン。
ただその先の設定がスパイスが効いている。主人公はかつて封印された最強の力を持つ大悪人(魔王、というわけでないとこもミソ)。NPCだったはずの従者を従え、強大な力を持つかつての部下たちを探しに出かける。その道程でゲームとしてプレイしていたときとの差異、時間軸のズレ、ゲームのプレイヤーであるはずの自己と主人公ルファスとしての自己のズレに翻弄されていく。
一見よくある転生モノのようでありながら簡単に既存のファンタジー世界観をなぞるのではなく、細かな違いの積み重ねによる確固としたオリジナリティがあり面白い。天翼族とか魔族とか一つ一つの設定がちょっとヒネってあるので、仲間探しというよくあるパターンも新鮮に読めるし、そういう細かな設定がきちんと散りばめられてあるから全体として他の作品とは違うオリジナリティを持っていると思う。今後の展開に期待。 -
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もう一つのルート
舞台は中東からアフリカへ。
アフリカのセラフ達みんな素朴ないいやつって感じで好感持てて好き。
イエロウさんの絵本当に好き。
エアログで世界に呼びかけるところとか光鳳登場の場面とか画面の使い方、カット割りが本当にカッコいい。ここだけでもPCの大画面で見る価値がある。スマホはすっごく便利だけど、やっぱり大きいってのはそれだけで価値があるよね。
そして現れるもう一つのセラフの進化ルート、光鳳。
まースーパーヒーローだよね。明確な意思のもと溢れ出るカリスマでみんなを引っ張るスーパースター。
まぁ普通にカッコいい。あの能力でどうやって戦うんだろうとか双子の姉との関係とか色々気になるとこもあるけど。
でもまーやっぱり俺は烏丸が好き。
身体能力がすごいわけでもないし能力がすごい訳でもないし基本コミュ障だけど知恵で状況を切り開いていくとこが好き。
やり方を考える能力とそれを周りが理解できるように説明する能力とそれを実行する能力は別なんだよね。
烏丸は思考特化。他の能力は足らないところが多いけど周りが上手くフォローしてる。
そういう仲間を集めること、仲間に信頼されること、仕事をこなすのに過不足ない能力を相手が持っているか見極めるか、難しいんだよなー。
俺も仲間が欲しい。鷹山は扱いムズイから鷺沢と鴨田希望。 -
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第三の翼
バルバラと共に城を出て第三の翼サクルに出会う話。
前巻で旅の目的がはっきりしてから明らかに物語のテンポが良くなって面白い。
あとイエロウさんは大きなモノを描くのが上手い。サクルの能力だったりアフリカで光鳳達が遭遇したブラックアウトの造形だったり、見ていてワクワクする。細かな造形もだけど見開きを描いた時の全体のバランスがすごく良い。デザイナーの作品って言われても通りそう。バードメンは表紙が色味少なめだけど、もうちょっとカラフルなポップ絵も見たいなあ。
鷺沢はいつの間にか状況説明と場を和ます笑いを提供する面白キャラになっている。これはこれで好きだけど、ちょっと前まで彼は表の顔と裏の顔を華麗に使い分ける影を持つ知性派キャラ設定だったと思うのだが。どうしたトリックスター笑 でもそれもセラフ化の影響と言われればなるほどとも思う。
サクルのお話ではマフムード兄さんが好き!
ああいう綺麗事だけじゃなく自分の弱みを見せる人は他人の弱いところも許容してくれるし、タフで器のでかい仕事のできるオトコだ絶対! -
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新たな光
鷹山との再開を果たし物語は舞台をヒマラヤ、そしてヨーロッパへと移す。
そして鷹山から告げられる新たな目標「はじまりの七人」。
前巻でふんわりしていた旅の目的がはっきりして今後の旅の指標となる。
前巻の描写で烏丸は鳥部の仲間たちと一緒にいるために鷹山の手をつかまなかったんだと思ったんだけど違ったのかなあ。
今後の旅の目標がはっきりしたし七翼の二人目も出てきたしセカンドアビリティーも発現して物語は大きく動いているけれど、その分鳥部のメンバーの存在感が希薄になっているのが寂しい。
人気低迷でテコ入れで分かりやすい内容にシフトしたのかななんて勘ぐってしまう。
鷺沢とか鴨田の能力の設定は面白くて、これからどう動かしてくれるか作者の手腕に期待していたのだけど。 -
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もう一つの鳥部
もう一つの鳥部の経験した悲しい結末の物語。
アメリカに点在する農場(ファーム)と呼ばれる施設に収容されているEDENのセラフ達。アメリカセラフのリーダーアーサーは彼らをかき集め旅に出る。しかし超人的身体能力を持つとはいえ中身はローティーンの少年少女たち。彼らの旅は人間社会に寄生したかたちとなり、最後は人間社会の理によって突然の結末を迎える。
同じ世界ではあるけれど、近くて遠いパラレルワールドのようなアメリカで起きた悲劇。それは日本の我らが鳥部が同じように無軌道にただひたすら規模を拡大しても、同じような悲劇が起きるだけだという暗示なのか。
アーサーいいやつだよなあ。ロビンかわいいなあ。
こういう登場人物の死という悲劇的展開は、前作結界師でもあったし色んな名作にもある展開だけど、僕は今作では使い方を失敗しているように感じる。理由は「仕方なく起きた悲劇」ではないからだ。アーサーは強い能力の持ち主ではあるのだろうがただの考え無しに見える。彼があそこまでしてでも仲間を助けに行きたかった理由、協力者がアーサーに脱出させるまでにした準備、脱出した後でしたサポート、EDEN本部が脱走セラフ達を捕獲でなく殲滅するに至った思考道程、そうした描写が少ないので馬鹿な子供がイタズラして大人にメッ!って叱られただけに感じてしまう。ビフも含め好きなキャラも多いのでもう少しこのエピソードに紙面を割いて欲しかったというのが僕の感想。 -
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EDENの刺客CAT登場
EDENからの刺客CATが登場。既に主人公達のすぐ側に潜むFOXからの指示で鳥男達をあぶり出す為、活動を始める。
それに対抗していくうちに鳥部の中から能力に目覚める第二第三のメンバーが現れる。
。。。とまぁざっくりまとめると王道中の王道ストーリー。でもそれを面白く見せるのが作者の実力とオリジナリティだよね。CATはすげえ分かりやすいキャラだけどちゃんと可愛くてキュンキュンする。鳥部メンバーが目覚めるファーストアビリティもちょっと変化球で面白い。
あと個人的に白眉なのはフェアリーと烏丸の成長! 前回登場時はウザいだけだったフェアリーが、根性見せてFOXと対等に渡り合いプロの仕事をこなすところ良いなー。烏丸も先導者としての役割を果たすべく確実に一歩踏み出してるし、仲間達もそれに引きずられるように変化し始めてる。そしてそれを違和感なく自然に描写する田辺イエロウさんの底力な!ファンタジーな内容なのにものすごいリアリティ。おもろい! -
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回り始める物語の歯車
新キャラ続々登場。
まずは龍目教授の仲間、スーパーハッカーの金髪オネエ、マリリン。教授よりも鳥部メンバーに近い位置で活動し、ストーリー展開的にもギャグ面でも美味しいとこを持っていく。なんだろう、オネエキャラってオカマって言う性別的にニュートラルな位置にいるせいか、他の人には言えないこと言われたくないことを言ってもいいみたいなとこあるよね。だから疲れたオトナがオカマバーに行ったりするんだろうけど。
そしてこの作品で「悪」を担当する闇の科学帝国EDENからの刺客FOX登場。EDEN側のセラフフェアリーも出てくるけどまぁこっちはオマケ。可愛らしいけどね。オトナの知性、オトナの暴力をチャラいキャラで隠しつつ効果的な所でだけ突出させるFOX。そしてひっじょ〜〜〜に暴力的なヒキ。こんなの次巻読まずにおれんがや! -
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ハカセ登場
戦隊モノのハカセ役、龍目教授が登場。
知的好奇心が強くその為に社会のルールとか忘れがちな、基本的には典型的なキャラ。彼の登場のおかげで物語の科学的バックボーンが補強され、ストーリーに深みが加わっていく。
でもなー、連載誌が少年サンデーだったからなー。オッサンの俺には面白かったし興味深かったけど、十代の読者は食いつき悪かったかもしれないなー。内容的にちょっと難しい。
それ以外の要素としては鳥部が活動を拡大して、五人が鳥男としての能力開発やそれぞれの家族関係などの情報が出てきて、五人の絆が深まっていく。
ストーリー的な進展は小さいけどこういう巻好き。登場人物達が色々新しいことに挑戦したり挫折したりしながら仲良くなったりしていくこの感じ。まだシリアスなことは少なくて楽しいことが多めで、今後の展開を期待させるワクワクさせられるとこ。全部読み終わった後で読み返すのは結構こういう巻なんだよなー -
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いいとこ出てきた
主人公のいいとこが出てくる。
鳥男としての能力も伸びてくるが仲間内ではむしろその歩みは遅いほうだ。学校でも上手く馴染めずにいたのに、世界に5人だけの本当に数少ない仲間の中でもまたはみ出しそうになる主人公。
そこから抜け出す力となったのは仲間たちのサポートもあるが、主人公自身の精神力、メンタルタフネス、ザ・負けず嫌いだ。
僕がこの作品を好きなのは英司のこういうキャラクター。学校でも家庭でも居場所がなくて、数少ない仲間達の中でも孤立しそうになった時、「なにくそ!」と立ち上がり、それどころかものすごい勢いで走り出して辛い現実をノックアウトする一撃を繰り出すこのタフネス、すっげえカッコいい。
この強さこそが彼が主人公たる所以。現実に凹まされてションボリして諦めることの多い僕は英司に憧れる。もちろんこれは漫画で、現実では自分が立ち上がって声を上げたところでそう簡単に状況を好転させることができないのは知っている。でも一歩を踏み出さない限り変化は起きないしどこにも行けないことも知っている。
年々変化を恐れる気持ち、繰り返す今に安穏としていたい気持ちが強くなってしまうが、一歩ずつでもいつも上を目指し歩いている自分でいたい。 -
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中学生ってこんなだったかな
前作結界師が好きだった。前作と同じく中学生が主人公ということで似た空気感。ただしポジティブの塊だった前作主人公に比べ、コミュ障で勉強はそこそこできるけど運動音痴で家族とも上手くいっていない今作主人公が持つ空気は暗い。そこをスタートとして全体的にネガティブな空気が漂っている。
とはいえほぼ主人公一人が動いていた前作と違い「ゴレンジャー」的な作りなので、1巻終了時点で続々と仲間が揃いそこまで話自体は暗くない。会話のテンポは良いし色々と今後の展開を予感させる伏線が散らばっていてワクワクする。田辺イエロウさんはこういうシッカリした世界観(設定?)を持った作品の作り方が好きだ。
中学生男子の心理描写もリアル。ご多分に漏れず僕も中学生時代は鬱々とした毎日を送っていたので、「あーこんなんだったなー」と思わせられる所も多い。女子にチョー興味あるのに恥ずかしくて話しかけられないのをカッコつけて自分に言い訳してごまかすところとか。これでイエロウさん女性らしいからなービックリだよなー。ハガレンの荒川弘さんが女性って知った時もビックリしたなあ。どっちも女性作家でローティーン男子を主人公にしてて、錬金術とか呪いとか鳥ウイルスとか、リアルをベースにして超常能力をキーに物語を日常からずらしていくパラレルワールドみたいな作り、好きです。・・・年食ったせいか「みんな魔法使えます!主人公は秘められた才能を持った超天才です!モンスターは敵です!魔王は悪です!」みたいな分かりやすいファンタジーは素直に読めなくなった。こういう力はあるけどできることは限られてて一生懸命もがく若者の話が好きです。
個人的感想としては少年と呼ばれる年齢は過ぎたけどまだ子供心を忘れられない大人向けのジュブナイルってとこかなあ。 -
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変わらぬ老舗の味
いつもと同じゆっくりとした導入、語り過ぎないセリフ回し、誠実な人々。何十年も前から好きな超人ロックの雰囲気。
ただ今回は前作からの引き継ぎ情報多めかな。ここ数年は大きな時代設定は引き継ぎつつも、一話完結的なその作品だけ読んでも理解しやすい作りになっていた。でも今回は前作を読んでいないと分からない部分が多い。一話完結的な作りは新規読者を引き込むためかなと思っていたけど、おまけマンガで免許返納したと書いてあるし、今調べたら聖悠紀先生ももう70歳でパーキンソン病も発症なさったとのこと。無理のない形で少しでも長くこの物語を紡いで欲しい。
もう単発タイトルじゃなくて「超人ロック」ってタイトルでまとめて欲しいなあ