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  • 野生のラスボスが現れた! 黒翼の覇王2

    七英雄の一人メグレズとの再会から十二星天リーブラとの合流まで。

    メグレズとの再会でこの世界の状況が少しずつ明らかになっていく。魔族も登場して世界のあり様、その中での主人公の立ち位置が少しずつ見えて来る。

    200年もの間変わらず忠誠を尽くすリーブラの献身にちょっとホロっときた。

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  • 野生のラスボスが現れた! 黒翼の覇王1

    ネットゲームのトップランカーが何故かそのネットゲームの世界に入ってしまう・・・というまあ入り口はよくあるパターン。

    ただその先の設定がスパイスが効いている。主人公はかつて封印された最強の力を持つ大悪人(魔王、というわけでないとこもミソ)。NPCだったはずの従者を従え、強大な力を持つかつての部下たちを探しに出かける。その道程でゲームとしてプレイしていたときとの差異、時間軸のズレ、ゲームのプレイヤーであるはずの自己と主人公ルファスとしての自己のズレに翻弄されていく。

    一見よくある転生モノのようでありながら簡単に既存のファンタジー世界観をなぞるのではなく、細かな違いの積み重ねによる確固と...続きを読む

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  • BIRDMEN 15

    カオス

    もはやセラフの存在は誰もが知ることとなり、それぞれがそれぞれの思惑で結末に向けて動き始める。
    クローンアダム、イブ、エデン、改造人間。
    そしてセラフの二大勢力、ロビン一派と烏丸達はじまりの7人が遂に邂逅する。

    それぞれが自分の大切なもののために動いている。
    それを束ねるものもいれば、すれ違い対立するものもいる。

    獄中でボーンズと再会した時のナイルの言葉が僕にはとても重く響いた。
    自分にとって価値あるモノが相手にもそうであるとは限らない。
    自分にとって価値のないモノが相手にもそうであるとは限らない。

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  • BIRDMEN 14

    表紙のアイツ!

    すげーキャラが出てきます。
    キモくてカワイクて色っぽくてカッコいいの。
    アマゾンで見つけた五翼ね。
    よく思いついたなってのとよくこんなキャラ動かせたなってのと、なんでこんな変なのに一つ一つの表情が愛おしいんだろうって不可思議な感情が生まれます。いいキャラだなー。
    全然思考がトレースできない。イエロウさんは天才だな!
    鷹山が今まで見たことない反応してるのもいいなー。

    それ以外もさ、バットもレオもガビアルもみんな良いやつなんだよなぁ。
    ロビンはどっから見ても完全無欠のイイコなんだけど、野郎キャラ達が愛らしい。
    みんな幸せになって欲しいなあ。

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  • BIRDMEN 13

    烏丸炸裂!

    アフリカで第四の翼を仲間にして、次の仲間を探しに南米に向かう話。

    前回の超気になるヒキからの烏丸節炸裂!
    暴走?覚醒?海野のリンカーをブリッジにベルウェザーのチカラでセラフでない人達をも支配下に置く。
    つーかこれ2つの能力の合せ技?
    そういやまだ日本にいたころそんな練習してたっけ・・・。
    とにかく最高にゾクゾクする。大好きな場面。

    物語後半に出てくる烏丸のトーチャンもなかなかいい味出してる!

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  • BIRDMEN 12

    もう一つのルート

    舞台は中東からアフリカへ。
    アフリカのセラフ達みんな素朴ないいやつって感じで好感持てて好き。

    イエロウさんの絵本当に好き。
    エアログで世界に呼びかけるところとか光鳳登場の場面とか画面の使い方、カット割りが本当にカッコいい。ここだけでもPCの大画面で見る価値がある。スマホはすっごく便利だけど、やっぱり大きいってのはそれだけで価値があるよね。

    そして現れるもう一つのセラフの進化ルート、光鳳。
    まースーパーヒーローだよね。明確な意思のもと溢れ出るカリスマでみんなを引っ張るスーパースター。
    まぁ普通にカッコいい。あの能力でどうやって戦うんだろうとか双子の姉との関係とか色々気になると...続きを読む

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  • BIRDMEN 11

    第三の翼

    バルバラと共に城を出て第三の翼サクルに出会う話。

    前巻で旅の目的がはっきりしてから明らかに物語のテンポが良くなって面白い。
    あとイエロウさんは大きなモノを描くのが上手い。サクルの能力だったりアフリカで光鳳達が遭遇したブラックアウトの造形だったり、見ていてワクワクする。細かな造形もだけど見開きを描いた時の全体のバランスがすごく良い。デザイナーの作品って言われても通りそう。バードメンは表紙が色味少なめだけど、もうちょっとカラフルなポップ絵も見たいなあ。

    鷺沢はいつの間にか状況説明と場を和ます笑いを提供する面白キャラになっている。これはこれで好きだけど、ちょっと前まで彼は表の顔と裏の顔...続きを読む

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  • BIRDMEN 10

    新たな光

    鷹山との再開を果たし物語は舞台をヒマラヤ、そしてヨーロッパへと移す。
    そして鷹山から告げられる新たな目標「はじまりの七人」。
    前巻でふんわりしていた旅の目的がはっきりして今後の旅の指標となる。

    前巻の描写で烏丸は鳥部の仲間たちと一緒にいるために鷹山の手をつかまなかったんだと思ったんだけど違ったのかなあ。
    今後の旅の目標がはっきりしたし七翼の二人目も出てきたしセカンドアビリティーも発現して物語は大きく動いているけれど、その分鳥部のメンバーの存在感が希薄になっているのが寂しい。
    人気低迷でテコ入れで分かりやすい内容にシフトしたのかななんて勘ぐってしまう。
    鷺沢とか鴨田の能力の設定は...続きを読む

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  • BIRDMEN 9

    旅立ち

    全員が能力に目覚めた鳥部。彼らはついに日常を捨て未知の世界に旅立つ。
    烏丸は夢の中で鷹山との邂逅を繰り返す。一足先に上の段階に行ってしまった鷹山のところに行く為仲間を置いていくのか。それとも仲間と共にある為鷹山に追いつくことは諦めるのか。
    実力ある作者さんだから見せ方は上手いけど、旅立ちの動機がイマイチ見えない。この先のビジョンもよく分からない。人間社会から切り離された心細さばかりが胸に残る。

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  • BIRDMEN 8

    そうして僕らはオトナになる

    鷹山の失踪をきっかけに鳥部メンバー達の人間関係に変化が訪れる。
    徐々にベルウェザーとしての資質を開花させていく烏丸。同時にアメリカ、EDEN、そしてどこかにいる鷹山にも次のステップへと変化が訪れる。そうした中でついに海野も能力に目覚める。
    物語当初はリア充の化身に見えた鷺沢と海野にも、それぞれ悲しい背景があることが明らかになる。世の中完全に幸せな人も、完全に不幸せな人もいないんだよね。みんな幸も不幸もそれぞれ持ってて、出来るだけ幸の比率を増やそうと頑張ってる。そしてそうやってもがいているうちに勝手にオトナになる。

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  • BIRDMEN 7

    もう一つの鳥部

    もう一つの鳥部の経験した悲しい結末の物語。
    アメリカに点在する農場(ファーム)と呼ばれる施設に収容されているEDENのセラフ達。アメリカセラフのリーダーアーサーは彼らをかき集め旅に出る。しかし超人的身体能力を持つとはいえ中身はローティーンの少年少女たち。彼らの旅は人間社会に寄生したかたちとなり、最後は人間社会の理によって突然の結末を迎える。
    同じ世界ではあるけれど、近くて遠いパラレルワールドのようなアメリカで起きた悲劇。それは日本の我らが鳥部が同じように無軌道にただひたすら規模を拡大しても、同じような悲劇が起きるだけだという暗示なのか。
    アーサーいいやつだよなあ。ロビンかわいいなあ。
    こういう...続きを読む

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  • BIRDMEN 6

    EDENの刺客CAT登場

    EDENからの刺客CATが登場。既に主人公達のすぐ側に潜むFOXからの指示で鳥男達をあぶり出す為、活動を始める。
    それに対抗していくうちに鳥部の中から能力に目覚める第二第三のメンバーが現れる。
    。。。とまぁざっくりまとめると王道中の王道ストーリー。でもそれを面白く見せるのが作者の実力とオリジナリティだよね。CATはすげえ分かりやすいキャラだけどちゃんと可愛くてキュンキュンする。鳥部メンバーが目覚めるファーストアビリティもちょっと変化球で面白い。
    あと個人的に白眉なのはフェアリーと烏丸の成長! 前回登場時はウザいだけだったフェアリーが、根性見せてFOXと対等に渡り合いプロの仕事をこなすところ良い...続きを読む

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  • BIRDMEN 5

    烏丸覚醒!

    鴨田が打たれた。ほとんどの傷はすぐ治ってしまうはずなのに、元気がトレードマークで殺しても死にそうにない鴨田なのに。
    かつてない痛みに悶え苦しみながらすぐそこまで迫っている死を予感し、烏丸に助けを求める鴨田。
    そしてついに目覚める烏丸の「先導者(ベルウェザー)」としての力!

    ・・・いやーいいねえ。楽しいねえ。王道少年漫画パターン。超好き。いい話だ!

    その後のセラフとしてのチカラが強くなることに喜んでいたところから、進化していく先に何があるのかを考え始め、その茫漠とした未来への不安と格闘する烏丸の精神的成長の部分も楽しい。いいマンガだ!

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  • BIRDMEN 4

    回り始める物語の歯車

    新キャラ続々登場。
    まずは龍目教授の仲間、スーパーハッカーの金髪オネエ、マリリン。教授よりも鳥部メンバーに近い位置で活動し、ストーリー展開的にもギャグ面でも美味しいとこを持っていく。なんだろう、オネエキャラってオカマって言う性別的にニュートラルな位置にいるせいか、他の人には言えないこと言われたくないことを言ってもいいみたいなとこあるよね。だから疲れたオトナがオカマバーに行ったりするんだろうけど。
    そしてこの作品で「悪」を担当する闇の科学帝国EDENからの刺客FOX登場。EDEN側のセラフフェアリーも出てくるけどまぁこっちはオマケ。可愛らしいけどね。オトナの知性、オトナの暴力をチャラいキャラで隠...続きを読む

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  • BIRDMEN 3

    ハカセ登場

    戦隊モノのハカセ役、龍目教授が登場。
    知的好奇心が強くその為に社会のルールとか忘れがちな、基本的には典型的なキャラ。彼の登場のおかげで物語の科学的バックボーンが補強され、ストーリーに深みが加わっていく。
    でもなー、連載誌が少年サンデーだったからなー。オッサンの俺には面白かったし興味深かったけど、十代の読者は食いつき悪かったかもしれないなー。内容的にちょっと難しい。
    それ以外の要素としては鳥部が活動を拡大して、五人が鳥男としての能力開発やそれぞれの家族関係などの情報が出てきて、五人の絆が深まっていく。
    ストーリー的な進展は小さいけどこういう巻好き。登場人物達が色々新しいことに挑戦したり挫折したり...続きを読む

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  • BIRDMEN 2

    いいとこ出てきた

    主人公のいいとこが出てくる。
    鳥男としての能力も伸びてくるが仲間内ではむしろその歩みは遅いほうだ。学校でも上手く馴染めずにいたのに、世界に5人だけの本当に数少ない仲間の中でもまたはみ出しそうになる主人公。
    そこから抜け出す力となったのは仲間たちのサポートもあるが、主人公自身の精神力、メンタルタフネス、ザ・負けず嫌いだ。
    僕がこの作品を好きなのは英司のこういうキャラクター。学校でも家庭でも居場所がなくて、数少ない仲間達の中でも孤立しそうになった時、「なにくそ!」と立ち上がり、それどころかものすごい勢いで走り出して辛い現実をノックアウトする一撃を繰り出すこのタフネス、すっげえカッコいい。
    ...続きを読む

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  • BIRDMEN 1

    中学生ってこんなだったかな

    前作結界師が好きだった。前作と同じく中学生が主人公ということで似た空気感。ただしポジティブの塊だった前作主人公に比べ、コミュ障で勉強はそこそこできるけど運動音痴で家族とも上手くいっていない今作主人公が持つ空気は暗い。そこをスタートとして全体的にネガティブな空気が漂っている。
    とはいえほぼ主人公一人が動いていた前作と違い「ゴレンジャー」的な作りなので、1巻終了時点で続々と仲間が揃いそこまで話自体は暗くない。会話のテンポは良いし色々と今後の展開を予感させる伏線が散らばっていてワクワクする。田辺イエロウさんはこういうシッカリした世界観(設定?)を持った作品の作り方が好きだ。
    中学生男子の心理描写...続きを読む

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  • 超人ロック カオスブリンガー(1)

    変わらぬ老舗の味

    いつもと同じゆっくりとした導入、語り過ぎないセリフ回し、誠実な人々。何十年も前から好きな超人ロックの雰囲気。
    ただ今回は前作からの引き継ぎ情報多めかな。ここ数年は大きな時代設定は引き継ぎつつも、一話完結的なその作品だけ読んでも理解しやすい作りになっていた。でも今回は前作を読んでいないと分からない部分が多い。一話完結的な作りは新規読者を引き込むためかなと思っていたけど、おまけマンガで免許返納したと書いてあるし、今調べたら聖悠紀先生ももう70歳でパーキンソン病も発症なさったとのこと。無理のない形で少しでも長くこの物語を紡いで欲しい。
    もう単発タイトルじゃなくて「超人ロック」ってタイトルでまとめて欲...続きを読む

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  • ブルーピリオド(8)

    モラトリアムの功罪

    ヤトラが芸大に入って最初の作品作りから文化祭準備までのお話。
    受験という難関を乗り越えた解放感も手伝っての大学一年生のモラトリアム感が漂う一冊。受験という目標を失って何をしたらいいか分からず、何もせず過ぎゆく日々。そうしたヒタヒタとした焦燥感はあるけれど、なんとなく内容が薄目の印象。
    自分はこれまで美術に縁が無く、これまで見たことの無い世界を覗ける面白さと、自分の全てを傾けて作品制作に臨む青春群像が好きなので、新キャラが出揃って物語が回り始めるであろう次巻以降に期待かな。

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