おまつさんのレビュー一覧
レビュアー
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天上の虹・続編2
名作である天上の虹、その後の話です。
順番としては、天上の虹→長屋王残照記→本作となります。
天上の虹が電子化されていないため、未読の読者に取っては、登場人物の関係性が分かりにくいかも知れません。
さて、本作は聖武天皇の娘・安倍内親王が主役です。内親王が葛藤し、藤原家のための天皇から自我を確立し、脱皮して行く姿が描かれています。
歴史物語であることは大前提ですが、成長物語でもあります。道鏡との関係性も丁寧に描かれていました。
天上の虹にハマった方は完結編として、本作単体で読む方は歴史への導入本として、是非お手に取っていただきたい1作です。 -
購入済み
期待はずれ
ランキング上位のため、よく調べないまま購入しました。
うん、ト○デモ本だったんですね。ヤバかった。
所謂ムー系と言うか、全体的にぼんやりしていて主旨が分からない。考古学的観点や中国の史書からの引用など、信頼できるソースは全く記載無し。
エンタメとしてならアリかも知れませんが、ある程度、古代史について知識がある人間には失笑噴飯物の一書です。
武内宿禰とは、軽々しく口にして良い存在では無いと思ってますので。
軽いんですよ、全体的に。 -
購入済み
在日の本音
著者は帰化済みであるが、在日の思考がよく分かる。
日本人としては理解し難い部分が多々描写されている。
帰化済みのため、対在日に向けて何かしらの意趣かと勘ぐってしまうほどだ。
著者の主張=在日の本音とすると、それはもう日本国ではない。
そもそも著者の両親(在日1世)は貧困からの渡航者であり、帰国を制限された事実もない。また身内や知人が朝鮮戦争当時に密航したことも記されている。
WWⅡの日本の戦後処理の甘さも一因としてあるかも知れないが、密航に関しては日本に責任は無い。
読後、ただ嫌悪感しか残らない。
終戦時、日本国籍だったと著者は何度も主張しているが、台湾人も著者ら在日 -
購入済み
一読の価値あり
出版年やその頃の時代背景もあり、書けなかったこともあるのだろうなという前提で読むべき。
当時、彼女は共産党支配下の中国で暮らしていたわけで、日本批判をしなければ、生きていけなかったのだと思う。そういった事情を顧みても、一読の価値はある。
公家の旧華族出身ということで、文章の端々に鼻に付く表現もあるが、新華族の人々が書く様な下賤さは見られない。
この当時の満州関係の証言本や自伝は、関東軍・満州国・日本国、この3者の視点が必要だと常々感じているが、その一翼を担う作品だと思う。
嘘が書かれているとは言わないが、冒頭で述べた点に留意し、よく読むことで、価値のある作品となっている。