【感想・ネタバレ】耳袋秘帖 南町奉行と逢魔ヶ刻のレビュー

あらすじ

殺された“闇占い師”は何を見た?

夕闇迫る江戸の町、懐の大金を失くし茫然と佇む同心の目前で
異様な遺体が発見される。物の怪のしわざと騒ぐ瓦版や町の声をよそに
「殺しに決まっている」と断言する南町奉行・根岸肥前守。
同心と根岸の配下の者たちが探索に乗り出すと、
またしても夕暮れ時の橋で占い師が殺された。
事件の背後に何が? 失くした大金のてんまつは?
好評の「南町奉行」シリーズ。

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Posted by ブクログ

妖が好んで地上に出没する逢魔ヶ刻。皆の目の前で起こった怪奇な殺人事件。誰もが魑魅魍魎が起こしたのだと疑わない事件を冷静かつ奇抜な発想のお奉行が読み解いて行きます。自分はおかしな人間だと思い、押入れ暮らしをやめられない女人。おばさん代表キャラの十手持ち「しめ」の女心。そしてひたすら自分の為、姑息で賢い策略家の犯人。人はそれぞれ、です

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2025年01月18日

Posted by ブクログ

耳袋秘帖シリーズ「南町奉行」編・第十弾。

夕闇迫る逢魔ヶ刻の橋の上に佇み、親戚から預かった大金を紛失したことで途方に暮れる南町奉行所の同心・加麻田。
そんな時、同じ橋の上で異様な姿の遺体が発見されます。
町の民たちは「魔物のしわざ?」とザワつきますが・・。

”逢魔ヶ刻”とはいえ、まだ行きかう人の多い橋の上で起こった殺しを皮切りに、探索する同心たちの目前で橋のたもとにいた占い師が殺された件、紙問屋に出没するという女中の幽霊の件、商家を襲った「天狗つぶて」の件、そして亡くした大金の行方の件、等々・・といった謎を追っていくうちに、過去に起こった廻船問屋の詐欺トラブルが浮かび上がってくる展開です。

今回も、いつもと同様”チーム根岸”のメンバーがそれぞれの役割をこなしているのですが、特に宮尾さんの”女中たらし”のスキルはメンバー達の共通認識となっているようで、椀田さんにも「女中殺しの宮尾さま」とイジられていました。
(で、勿論しっかり女中さん達から情報を聞き出す宮尾さまw)
一方、別ベクトルで聞き出し上手な女岡っ引きのしめさんは、殺された海産問屋の元番頭に胸をときめかせ、”乙女”な一面を見せてくれていましたね。(結果は色んな意味で残念でしたが・・汗)

そして、終盤では根岸奉行が名探偵よろしく真相解明してくれるのですが、今回エライ目にあった同心(部下)の加麻田さんの為に、格上の旗本にも「はっきり言うが、(略)奉行所の同心にずいぶんなことをしてくれたな」と、きっちり物申してくれるところとか、改めて根岸奉行って理想の上司ですよね~。
賢いだけでなく、ちゃんと部下を守ってくれるから”根岸様の為に一生懸命働こう”って気にもなるってもんです。

と、いうことで今回も安定の読み心地で楽しませて頂きました。
ご無沙汰しているメンバー・・坂巻さんや栗田さん、ひびきさんの再登場もお待ちしております~。

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2025年01月06日

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