あらすじ
紺屋町で道の真ん中に落ちていた腕の持ち主は?
江戸名物の大風の夜、道に落ちていた毛むくじゃらの腕。しかし近くの番屋に預けられた途端、大音響と共に消える。一方、柳橋近くの一軒家で隠居が何者かにめった切りにされ殺された。かまいたちが現れた、との噂は本当か? また、隠居の残した「酒呑童子に殺される」の意味とは? 南町奉行・根岸肥前守と仲間たちが謎に迫る。
感情タグBEST3
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切られた毛むくじゃらの大腕が目の前から消える、踊る娘が突然溶けて消える、立て続けに恐ろしい怪現象に出くわした「しめ」そんな中「宮尾」は犬の用心棒⁈
それらの繋がりを見極めて謎解く我らのお奉行様
Posted by ブクログ
耳袋秘帖シリーズ「南町奉行」編・第九弾。
風の強い夜、“道端に人の腕が落ちている”との通報が入ります。
早速しめさんと雨傘屋が現場を見に行ったところ、本当に毛むくじゃらの太い腕が落ちていた(!)為、とりあえず番屋に持ち帰ったとたんに大音響と共に何かが飛び込んできて吃驚の面々。気が付くと件の腕が消えてしまっていて・・。
切り落とされた太い片腕が消えてしまうという、まさに“酒吞童子”の逸話を思わせる謎を皮切りに、同じ夜に茶問屋の用心棒をしていた浪人の死体が発見された件、“酒吞童子に殺される”と怯えていた隠居が“かまいたち”(?)に殺された件、勝手に蕎麦を届けにくる“出前小僧”の謎、目の前で人や犬が溶けてしまう(!)件、等々・・といった様々な謎や事件の繋がりから、茶問屋〈夕霧屋〉に関する事情が浮かび上がってくる展開です。
今回は宮尾さんが“ひとたらし(女性限定)”の才能を活かした聞き込みや潜入捜査で活躍しておりました。
サブネタの“犬の用心棒”も宮尾さんのユルさが出ていて面白かったですね。
因みに、"聞き込み"といえば、おばさん岡っ引きのしめさんの得意分野でもあるのですが、そんな"しめ親分"に憧れている、おはまさんという女性が登場して、何気に承認欲求が強いしめさんにとっては嬉しい一幕もありました。
さて、前述したように、ちょこちょこ発生していた事件&謎を解いていくうちに〈夕霧屋〉の過去の因縁に繋がってくる流れが絶妙で、何だかパズルのピースが嵌っていくような気持ちの良い回収だったと思います。
そして、終盤はいつものように根岸奉行がきっちりと決めてくれて、今回も安定の読み心地でございました。
この「南町奉行と○○」シーズンは、結構宮尾さんの出番が多い気がするのですが、椀田さんの姉・ひびきさんとの仲もどう進展するのか気になるので、今回は出番の無かったひびきさんの登場もお待ちしております~。
Posted by ブクログ
初めて読んでみました
多分シリーズ物ですよね
女の岡っ引きもいるんですね
男の太い腕が落ちてた
それを取り返しにきた
酒呑童子と渡辺綱の話から、いろいろ奇怪な事件が起きる
あーそういうふうに繋がってくのか・・
なかなか楽しかったですw