【感想・ネタバレ】兄だったモノ【単話版】(9)のレビュー

「次にくるマンガ大賞2023」にノミネートされた注目作品です。
妹と兄の恋人が兄を偲び、その死に向き合う中で、仲を深めていく様子が描かれていくのかと思いきや…
いい意味で期待を裏切られました。

女子高生の鹿ノ子(かのこ)は、若くして病気で亡くなった兄・騎一郎(きいちろう)のお墓参りに来ていました。一緒に来たのは、兄の生前の恋人である聖(ひじり)。
そこで、鹿ノ子は見てしまったのです。おぞましい姿で、「トルナ…オレノダ…」と言いながら、聖の背中にまとわりつく兄の悪霊を。
聖に密かに恋心を抱いていた鹿ノ子は、悪霊となった兄から聖を守るため、そして、聖に恋愛対象として見てもらうために、聖が住んでいる広島に通うことを決心します。
それから、鹿ノ子と悪霊となった兄が聖を取り合う愛憎劇が始まるのです。

しかし、物語が進むとさらに別の展開を見せます。
聖へ狂信的に執着する人物や聖の元恋人の登場により、優しくて、無害そうに見えた聖の隠していた秘密や過去が明らかになっていき、サスペンスホラーの側面が露わになっていきます。

優しかった兄がどうしてこんな悪霊になってしまったのか?
なぜ兄の悪霊は聖に取り憑いているのか?
そもそも悪霊は本当に「兄」なのか?
気味が悪くて、おぞましい。でも読み進めずにはいられない。そんな作品です。

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またちがう角度から

2022年02月10日

冒頭に過去のストーリーが盛り込まれていて、またちがうテイスト我味わえる巻でした。兄の元彼女が個人的には登場人物の中で結構好きなので、今回は楽しかったです。鈴蘭という意訳がまた秀悦でした。

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