【感想・ネタバレ】匠の時代 第10巻のレビュー

あらすじ

リスクに満ちた国際金融の場に進出し成功をおさめた住友マンの躍進の秘訣を分析する。国際金融市場で成功をおさめた住友銀行――安宅産業事件で一度はトップの座を滑り落ちながら、金融国際化に敢然と挑み、海外進出日系企業との取引拡大を手はじめとして、欧米巨大企業との契約から、シンジケート・ローン、プロジェクト・ファイナンス、マーチャント・バンキング、ディーリングと成果をおさめ、トップの座を奪還する住友銀行の国際戦略を描く、人気シリーズ第10巻。<全12巻>

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Posted by ブクログ

この巻では、住友銀行の国際金融部門で、世界中のライヴァルたちとわたりあってきた日本人のすがたをえがいています。

本書であつかわれているのは主に1970年代であり、急速な経済成長を遂げた日本の円の強さを背景に、国際金融市場の荒海に果敢に船を乗り入れようとする人びとの活気にあふれたようすが活写されています。

その後日本は1990年代の金融ビッグバン以降、厳しい環境のなかに投げ入れられ、国内でも長期にわたる不況にあえぐことになります。そうした歴史を振り返ってみると、未知の世界で日本の実力を試そうとする本書の登場人物たちの努力に目をみはりつつも、「このころは現在にくらべると、まだ牧歌的な時代だったなあ」といった感想も浮かんでしまいます。

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2024年05月18日

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