あらすじ
大逆転後宮とりかえ伝、第六幕「絢爛豪華! 金領」編、開幕。『ナディール王子殿下の、おなーりー!』金家領の港町、飛州。大陸中の財宝と美食が集まるその町に、隣国、西琉巴王国の第一王子がやってきた。金 清佳、黄 玲琳、朱 慧月、三人の雛女が揃って国賓を出迎えるのだが……。『偉そうな女! 弱そうな女! 冴えない女! こんな雛女たちからもてなしを受けるくらいなら、部屋に籠もって昼寝でもしているほうがましだ』派手好きで浪費家なナディールは初対面から失礼連発。もてなしのすべてに難癖をつけて、出迎えの儀を妨害してくる始末。身内を虚仮にされた玲琳は、もちろん華麗な反撃に打って出る! しかしその裏では、大きな事件が密かに進行していて……。雛女の結束強まる第10巻! ※電子版はショートストーリー『お説教』付。
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Posted by ブクログ
居酒屋で莉莉が男に絡まれている所を助けた慧月。莉莉が無理やり飲まされようとした酒を奪って、一気に空けた慧月はカッコいい。
しかしその酒には中毒性が強い麻薬が入っていた。相当量を飲み苦しむ慧月。ところがあまりの苦しみと幻覚の中、意図せず玲琳と入れ替わってしまう。
入れ替わって分かったのが、玲琳の余命が短いということ。玲琳はそれを分かっていて、せめて思い出をいっぱい作ろうとしていたこと。さらに慧月の体は明け方まで持たないだろうということ。
冬雪から玲琳が茶会から戻る途中で倒れて目覚めた時に真っ先に言ったのが「枕投げが、しとうございました」。この言葉がそんなに重い言葉だったとは。
そんな事情を知り、麻薬に苦しむ玲琳を目の当たりにした慧月の千切れそうな心に胸が苦しくなる。それと玲琳の何気ない日常がかけがえが無いという想いに胸が詰まる。
次巻が待ち遠しい
Posted by ブクログ
金領を舞台に、三雛女がナディール王子をもてなすため奮闘!陰謀、脱出劇、町歩き、そしてまたも死にかける玲琳…と今回も波乱万丈。特に閉じ込められてからの脱出シーンや、市場でのわちゃわちゃしたやりとりが楽しく、キャラクターの魅力が全開でした。慧月の術の暴走、玲琳との入れ替わり、そして妓楼へ向かうラストの展開が次巻への期待を高めます。