あらすじ
穏やかな山間の温泉町を揺さぶる、事件。
老舗温泉旅館「あずまや」で湯守見習いとして働く青年・和樹の頼れる幼なじみ類は、冷静で優秀でお年寄りにもやさしい林田家の「最強の長男」。
そんな彼をおとしめる投書が・・・!?
感情タグBEST3
もう少し明るくできないかな
還暦過ぎのおじさんですが、海街が好きで時折り読み返してます。ので、映画版はイマイチ感が強いです。
この話は海街のスピンオフ的に始まりましたので海街ロストしていた私は喜びました。ですが、どうにも読みにくいです。そのように描いているのでしょうが、もう少し肩の力を抜いて読みたいです。藤沢周平の士道小説が好きなのですが、用心棒シリーズなどの後期のものに特化されます。それはユーモアがあるからです。作者自身が語っていますが、暗い気持ちを全て吐き出したらもっと明るい話を書けると思ってきた、と。ですので吉田さんにも、そのような話を期待します。
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前巻の感想を撤回します。
そ、そういうことか〜〜〜!! 林田類のことを全然分かってなかった……
和樹と守の鎌倉墓参り旅行があっさり省かれてて涙
類のといい、「ポリティカル・コレクトネス」の多用といい、児童や大人のケアの主題といい、ここに来て非常に現代的なマンガになってきた。2020年代に連載されている漫画らしくなってきた。
なぜ本作が、架空の谷間の温泉街というあまりにもコテコテ過ぎる舞台設定なのか、その理由が分かった気がした。田舎の閉鎖的な共同体を舞台に、真剣に誠実に、現代のリベラルな話をしようとしている。
犯人の光司さんの扱いも、『海街diary』で見られたような、この著者らしいものだった。悪意を自覚しているだけマシ、だという着地。
そして、10年前の遭難客の話題がここで再度登場して、『海街』の懐かしいキャラ達によって進展するとは! シンプルに、プロの登山家の仕事ぶりがめちゃくちゃ格好良い。また、身近な山なのにプロとの違いを見せつけられて愕然とする和樹の内心もすごく良かった。ミステリ的な建て付けに対して、あくまで人々の営みに敬意を払いながら、気持ちを尊重しながら向き合っていくさまがすばらしい。
3巻にして、ようやく本気を出してきたな、この作品でやろうとしていることが見えてきた、という想い。本当にすごい。
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『海街』もよかったけど、サイドストーリーのこちらのシリーズの方がより面白く思います。
作者も年を重ねるごとに成熟されているのでしょうね。
作品の深みに反映されているように思います。
兎に角素敵な人たちが出てくるので、たくさんの人に読んでもらいたい作品です。
変わらず優しい作品
『解けない謎』…ここでこの人に繋がるか!と、嬉しくなりました。
前半やや重めだったので、ラストのこのストーリーにとても癒されました。
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情報量が多い。これでよく話がとっ散らばらずに進んでいくもんだ。
自分のしていることが悪意だって自覚のある人より「悪気がないってことを必勝アイテムにして他人の事情や気持ちに無頓着」な人の方が質が悪いっていう妙さんの指摘にぐさっときた。
差別をするのは大抵悪意がない人だったりする。
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一本松世代はまだ子どもなのに大人びていて、お互いに刺激を受けながら支え合っている姿が大好きです〜〜〜。和樹視点で進んでいくけど、相手のことも自分のこともたくさんたくさん考えていて本当に勉強になります…私自身もそうだよね〜とかハッとする場面とか頭を整理しながらだったのでこの一冊を読むのに3日かかってしまいました…恥ず〜
風太がすずに渡した神鳩土鈴がまた男性から女性へのプレゼントとして出てくるなんて…粋すぎる。
浅野の墓参りのことは詳しく描かれてないけど、和樹が話す2番目の姉の旦那が〜で妄想がめちゃくちゃ膨らんで嬉しくて嬉しくて爆発しそうです。笑笑
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3巻を読んで
お?鎌倉に行ったんだ?
きゃー良かった!
え?妙の父親はダレ?
宮本さんか?と思ってしまった
今回も名言てんこ盛り!
「悪意のある人だけが
毒を盛るわけじゃない」
「盛ってる本人にも
自覚のない毒もあるのよ」by妙
「無知と警戒感が限界に達した時
共同体は牙を向く」
「お前にそんなセリフを吐かせるような
世の中じゃいけないんだ」
「政治的な正しさ(ポリティカル・コレクトネス)ってのはきれい事だが
きれい事を言い続けなきゃならない時も
あるんだ」by宮本さん
くーっ、かっこいい!
うんうんと頷きまくる
宮さんや倉さんに見守られ
成長していく和樹たち
浜田さんが出てきてご縁を感じて嬉しい!
今回は、チベットスナギツネの目が
出てこなかったのは残念だけど
笑える場面も多々あり、考えさせられたり笑ったりの作品
次が待ち遠しい(^_^)
深みがいいです
人物像がとにかくしっかりしているし、前作の「海街ダイアリー」の後日談があったりで、のめり込んで読みました。別の意味での田舎に住んでいますが、山の集落の良いところと不便なところがキチンと書かれていて、同感できました。
Posted by ブクログ
新刊を読み終えるたびに、次の話が読みたくて仕方がなくなるシリーズ(^^;)でもなかなか次か出なくて…(-.-)と思うけれど、毎回濃厚(濃密?)だから良いか(^^;)そんな今回もかなり濃い(゜゜;)確かに「いろいろなことがあった夏だった」(*´ー`*)海街diaryの皆さんの近況がちょこっと出てると、海街diary再読したくなる(^^)かじか兄弟の今後に期待!(。^。^。)
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「自覚なき悪意」をめぐるエピソード。ヒロインの涙の理由も明かされる。
ところで今回は「海街diary」からチカちゃんのご主人であある浜田さんが登場。「海街diary」を読んでる時はまったくそう思わなかったけど、類くんの冷徹な目からは「女子アルバイトに手を出したと・・」と評されるのには笑ってしまった。
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お待ちかねの第三巻。毎回「ほんっとーにそうだよね~」とうなずきまくりの名言が登場する。今回は秋成さんの言葉がしみた。
「無知と警戒感が限界に達した時、共同体は牙をむく」
「『政治的な正しさ(ポリティカルコレクトネス)』ってのはきれい事だが、きれい事を言い続けなきゃならない時もあるんだ」
イナカっていうものをよく知る大人にしか言えないセリフだと思います。ほんとそうだよね。
第12話で浜田さん登場!これは嬉しい。しかもなんだかすごくカッコイイ役回りじゃないの。西野さんを一瞬チカちゃんかと思ったのは私だけじゃないはず。あと、よっちゃんのことがちらっと出てきてた。「家族で来ててにぎやかだった」とな。子どもがいるのかな?うーん、こうなると、シャチ姉のことも知りたくなるなあ。
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谷間の緑豊かな温泉町・河鹿沢。老舗旅館で湯守見習いとして働く和樹と大女将の孫娘・妙、そして幼なじみ類と剛と…小さな温泉町を舞台に描かれる群像ドラマです。
1年4ヶ月ぶりの新刊!首を長〜くして待ってました。あまりにも久しぶりだったので、いろんな設定や伏線がうろ覚えで『海街diary』の最終巻から引っ張り出してきて読み直しちゃいました。うん、やっぱり吉田秋生さん、すごいなぁ〜深いなぁ〜しみじみ大好きです。
前半はリンダこと類がメインのお話でした。悪気のない無自覚な毒にもいろんなパターンがあるよね。倉さんもかっこいいけど、宮さんもかっこいい。信頼できるかっこいい大人に、ちゃんと自分もなれてるかしら?
最後のお話では海街のとある方が出てきて懐かしかったです。海街も最初から読み直したいなぁ。
大河ドラマ作品
この作品読了後、海街diaryを読み返してしまった。浜田さんの男前が3倍増しになっていて、頼もしいです。すずちゃんのドラマは続いていると思いました。祭りの様子や自然の良さも伝わり、吉田秋生先生の世界にどっぷりとはまりました。
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子どもは大人が思う以上にいろいろな事を感じて考えている。
これは子どもだけに限らず、会社において若手に対しても感じて気づかされたことだ。
「あなたのことを思って」や「あなたのため」に騙されてはいけない。そんな言葉で相手を縛ってはいけないと考えさせられた。
妙ちゃんや莉子ちゃんが傷ついた「当事者なのに自分だけが何も知らされていなかった」は誰しもが経験があるのではないだろうか。もしくはこれから経験するかもしれないことだ。
これは相手が思いやりだったり、もしくは自分が優位に立ったりといろいろな思いがあったりだけど、思いやりで自分の身近な経験としては「病気の告知」かな。
本人が知ったら傷つくだろうから、確かに一見思いやりに見えるけど、これは私が当事者なら教えてほしい。
死に向かう覚悟や準備、そういう心づもりもさせずに死に追いやってしまうのは本当に思いやりなのだろうか。
結局は周りの態度で本人に気づかせてしまうお粗末な展開となってしまったが、もし本当のことを伝えていたら……、残された時間で何がしたかっただろうか。どんなことを伝えたかっただろうか。今でも考えさせられる。
そんなことを思い出させる一冊だった。
どんな人にも生きていれば歴史がある。その経験を考え、どう生かしていけるかが生きていく課題だ。
やはり吉田秋生。アラ古希なのに
アラ還である私がJKからファンの吉田秋生先生。
地方自治体のしがらみ、それぞれの人生にある澱をしっとりと描いて胸に沁みる。読者がご自身の澱に気がついて、何か得るものがあればいいなと思える良書です。
海街diaryのキャラが登場するのもいいですよね。
スピンオフでいいので、海街の4姉妹がどういうふうに結婚して家庭を持ったか読みたいなあ。
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登場人物同級生3人組が良いね✨
足湯での語らいとかやってみたいなぁと思った。
いつまでも友情は続いて、お互いの手を取り合える関係でいてほしい。
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おまえは詩歌川の龍になろうとしたのか
恋した娘が村の若者と結ばれてしまい
それでも2人の住む村を
水害から守り続けたという伝説の龍に
かなわぬ恋
それは冷静で優秀な最強の長男にすら
涙を流させてしまうのか
いろいろなことがあった夏だった
おれたちの子供時代の最後の夏が終わる
年一度の詩歌川温泉郷の若者たちの物語。
ストレートに恋愛譚ではなく、親戚との確執やら、人としての成長やら、田舎温泉街の生きる道やら、昔ながらの民俗(家ごとの「火送り」と村で行う「送り火神事」との違い)やら、いろいろ重なって、尚且つほのかなユーモアもあり、面白い。
視点は和樹なのだろうけど、和樹の預かり知らぬ場面も多い。そういう意味では映画的創り方。早く是枝裕和監督で映画化の「一報」を打ってほしい。その時は10年後の浅野すず(広瀬すず)もキャスティングして欲しい。
母親が詐欺セミナーにかかっているのを「どうしてあんなインチキを信じられるのかわからない。理由を教えてほしいぐらい」と怒る類に、診療所の愛ちゃん先生は言う。
「おそらく本人にもよくわからないと思うのね。あえて言うなら、ありえない形のジグソーパズルのピースが、あらまビックリ!ぴったりはまっちゃった、みたいな感じ?それは誰にでも起こりうること。あなたにも思いもよらないジグソーパズルのピースがあるかもよ。」
←こういう考え方は初めて。
でも、なんかジグソーパズルのピースがハマったみたいに納得した。危険?
関係ないけど思いついたので‥‥
♪いつかは誰でも愛の謎が解けて
ひとりきりじゃいられなくなる♪
by佐野元春「SOMEDAY」
Posted by ブクログ
よっちゃんの近況的な話が出たと思ったら、なんとアフロ店長が登場!
西野さんはもしや、海街に出てたあのバイトのメガネの子か?
思わず海街を1巻から読み返してしまった……。
これも1巻から読み返したい。(人間関係が分からなくなってきた)