あらすじ
累計230万部突破! 話題沸騰の和風ファンタジー
八咫烏の一族が住まう世界「山内」。
正式に即位した弟の奈月彦を支える長束は、
自らの護衛であり、長年側近をつとめる路近の心が
わからない。
なぜ彼は自分に忠誠を誓ったのか?
その忠誠は信じられるものなのか?
答えを求め、ひとりの男のもとを訪れるが――
山内を襲ったあの大きな政変の裏で、長束とその配下
の男たちが見ていたものとは。
貴公子を支える男たちの思惑、深い因縁と
山内の行く末がからみあう!
アニメ化でも超話題の大人気ファンタジー、第9弾。
解説 山口奈美子(書店員)
※この電子書籍は2022年10月に文藝春秋より刊行された単行本の、文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
長束さま側からの追憶の烏までの話。
初登場時はなかなか頼り甲斐があったように見えた長束さま。
この巻でついにポンコツ認定されてしまった⋯。
でもそれがいい。奇跡的なバランスで生きてる彼が、路近には珍しくて仕える気になったのだろう。
最後の翠寛に手荒く育てられてる彼にほっこりした。最後までほっこりさせてくれて嬉しい。
奈月彦は感情豊かになって、普通の八咫烏に近づいていたのかと思いきや、冷静冷酷な面(金烏としてる部分?)もあって、雪哉を利用してた。それでもいい。
心苦しくも雪哉の忠誠心を使って汚いことさせてたでいいから、雪哉のことも皇后と同じくらい信頼しててほしい。。
追憶の遺言は、ああ書けば雪哉が山内のため動いてくれると思って書いたとしてほしい。
雪哉が報われなくて辛い。。
この話は空棺ででてきたいろんなキャラを立体的にしてくれた。読み直したら空棺の印象がらっと変わりそう。
Posted by ブクログ
今回の主人公は、路近の周りの人たち。
路近の過去の話がメインですが…想像以上の過去。
なにかと悪いイメージの翠寛の過去も興味深いです。
それにしても、少しずつしか語られない紫苑の君の空白の過去が気になる!!
今回も少ししか進まなかった〜
Posted by ブクログ
翠寛の矜恃に基づく生き方を軸に、彼と路近と長束の成長を描いた物語。理想と現実のギャップを理解したうえで、道理を選ぶ翠寛と、合理を選ぶ雪哉。調和性と冷徹さの対比を感じた。
Posted by ブクログ
翠寛さんの事は正直舐めてました。舐めてたと言っても雪哉にに負けた人という認識だけでしたけど。
生まれはどうしようも無い。気付いたらそこにいるから。けど、何処かに行こうとするには縁、又は金が必要で。どちらも運と言えば運だけども、翠寛さんが今そこにいるの並々ならぬ努力と己を曲げない心の強さだとも思う。
翠寛さんは雪哉と違う状況で会っても、最初から同じ立場で近くにいても相容れなさそう。同族嫌悪に似た、けど違う何か。
清賢院士は凄い人。居てくれて良かったと思う人。
奈月彦の遺言が公開された後の皇后側の話を読んでもやっぱり何故って思う。と言うかより一層その遺言は駄目だろうと思ってしまう。
分かっていながら、違うものを望む。
望むのが悪い訳では無いけど、どうにも辛い。
Posted by ブクログ
ミドリ…翠お前…!ってなった。前より翠寛が好きになったし、長束さまへの感情移入も深まった。それにしても路近、濃い…とても濃い。続きが楽しみ。文庫は今日ここまでしか出てないんだよなあ。でも、作者さんから完結の目処も表明されたし、安心して読めるのはうれしい。私も山内を見届けよう。長束さまサイドの心情で。
Posted by ブクログ
1冊読むごとに、不安のまま終わっていたシリーズでしたが、今回はちょっと明るい未来が見える終わり方なのがよかったです。雪哉視点がなかったからでしょうね。
今までちょこっとずつ垣間見えていた、長束様のお坊ちゃま感がよく分かった回で、翠寛とのやり取りが、ほほえましくて小休止になりました。読み始めて早々、路近の周りへの関りが酷すぎて苦しくなっているところ、救われました。
いろいろな視点、いろいろな時間、そして場所がありました。登場していない時でも、今まで出てきた人物がどこかで存在しているのだなーと、思いながら読んでいく作品というところが凄いです。今回もおもしろかったです。
Posted by ブクログ
長束と路近の過去話番外編かと思いきや……さすが作者様だ……騙された……1作目からこのシリーズは裏切られている……
次回作、はよ読みたい……
匿名
翠寛にあまりいい印象がなかったけれど、この間を読んで大分好きになった。
それと長束の世間知らずぶりには笑ってしまった。3巻あたりであまり優秀な人じゃないのかもとは思ったけど、赤ん坊とは言われるとは。
Posted by ブクログ
謎だった路近や雪哉とぶつかるキャラの深掘り
過去回だからかわりと平和(感覚麻痺中)と思ってたらやっぱりラスト
雪哉のこと悪く言わないで…雪哉がああするしかなかった状況と世界が問題なんだ
雪哉全然出てこないけど対比の描写がすごすぎて…雪哉…誰だって進んで酷いことしようと思ってるわけじゃなくて、誰もできないなら自分がって部分もある。非道なのは非道だけど…
あと本当に周りが…!茂さんを思い出してしまう
目指す場所は同じなのに道を分かってしまうの本当に切ない
望月の烏、はやめの文庫化お願いします!
Posted by ブクログ
雪哉と対立することになった長束とその配下の物語。時系列的には金烏の暗殺の前まで。
路近を信じきれない長束にまさかの人物を側近のもう一人にすることによって、彼を一人前の政治家にさせるのだった。
Posted by ブクログ
『追憶』のその時、長束たちは…の話。
『主』の頃から一貫して考えが読めず、謎に包まれたキャラクター路近がいかにして、こうなるに至ったかを周囲のキャラクターを通して知れる巻でもありました。
長束さま、ここまで当初のイメージからかなり印象が変わるキャラクターになるとは想像もしてなくて、ただただ微笑ましい笑
途中までは読み手の気持ちを代弁してくれる存在と思ってましたが、誰よりも高潔でピュアだった…そして世間知らず…
そこにまさかの翠寛が再登場。相当に苦労人の過去が明かされ、またもイメージがガラリと変わるキャラクターに。阿部先生は始め少ししか登場しなかったキャラクターもバックボーンをしっかり設定してて、またそれが後々に効果をもたらすからほんとすごいです…。
路近と出くわすと悲鳴をあげる翠寛、なんだか勁草院で久しぶりに再開した雪哉と市柳さんを思い出して微笑んでしまう。
最後の「第六章 翠寛」がまたすごかったぁ……
前半の朗らかな雰囲気から一変、一気に『追憶』の時間軸に。そして雪哉が東家当主と話していた頃桜花宮で行われていたことが明確に。
「終章」で出てきた人物は…?
最後の台詞の意味とは…?
続きが気になってしょうがありません!!