あらすじ
アンカラで〈私〉は一人のトルコ人女性を訪ね、東京から預かってきたものを渡すことができた。イスタンブールの街角では熊をけしかけられ、ギリシャの田舎町では路上ですれ違った男にパーティーに誘われて……。ふと気がつくと、あまたの出会いと別れを繰り返した旅も、いつのまにか「壮年期」にさしかかり、〈私〉はこの旅をいつ、どのように終えればよいのか、考えるようになっていた――。高田宏氏との対談「旅を生き、旅を書く」を収録。「あの旅をめぐるエッセイV 書物の漂流」が新たに追加された【増補新版】。※本電子書籍は、令和二年九月発行の新潮文庫(新版)を底本としています。
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Posted by ブクログ
(第14章)パルテノン神殿に対して「観光地として生き永らえている」と印象を持つ感覚は少し分かるような気がした。
旅に好奇心や新鮮さ、刺激を感じなくなってくることを「旅の壮年期・老年期」と人生になぞらえていて、ますます旅を魅力に感じる。
「旅は私に二つのものを与えてくれたような気がする。ひとつは、自分はどのような状況でも生き抜いていけるのだという自信であり、もうひとつは、それとは裏腹の、危険に対する鈍感さのようなものである。(中略)「自信」が「鈍感さ」を生んだのだ。私は自分の命に対して次第に無関心になりつつあるのを感じていた。」
Posted by ブクログ
旅も終盤に差しかかり、著者の心の変化が綴られていて、読みながら完全ではないがその時の著者の気持ちを体験することができた。【旅をしていく中で、自信と鈍感さが身についた。】【人だけは必要としていた】【旅には旅の生涯があるかもしれない】【旅の終わりをどのようにするか考えるようになった】この巻も当然いろんな人と出会って、いろんな事が起こったが、この旅について考える巻になっている。続きが気になり、ラストの6巻を早急に読みたくなった。